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天より舞い降りし

 フレベルの読みは当たっていた。

 渓谷出口に陣取ったフレア教王国軍は軍議の結果、至急王都への使者を出し、アレクサンデル教王の判断を仰ぐことになった。

聖騎士副団長で作戦参謀のダルシアンの報告では、なんと王太子アルベルトとレミー・ベラルルが敵軍に寝返ったという。さすがにこんな状況は想定しておらず、教王に代わりの総大将を選定してもらわなくてはならない。


 この決定に不服だったのは聖騎士団と義勇兵たち。なにしろ、彼らが苦労したおかげで難攻不落の渓谷を一日で突破できたのだ。この勢いに乗って、砦を占拠すべしというのが彼らの意見である。


「まあ、そう焦ることもあるまい。ともかく、陛下のご判断を仰いでからでも遅くはない」とルーン将軍が、ダルシアンをいなした。


 ダルシアンはアルベルトの裏切りがよほど腹に据えかねているらしく(聖騎士たちの犠牲を思えば当然だが)、なんとしても砦を攻略するべしと譲らなかったのだ。


 その夜。

 生き残った聖騎士(肉怪物化した者たち)と、義勇兵たちがフレア教王国軍の陣から抜け出し、砦へと攻撃をかけた。

 だが、義勇兵の数は千程度。聖騎士が25名。堅固な砦を落とせるわけもなかった。朝方には、フレア教王国軍の陣へと戻った。


「勝手なことをされては困る」とドーマン将軍はダルシアンを叱った。当たり前である。完全な作戦無視なのだから。

「作戦参謀の貴殿が作戦を無視するなど非常識にもほどがある」


「皆様があまりにも消極的だからですよ。戦場で惰眠を貪りたいのならば、いくらでもそうなさっていればよい」

 ダルシアンはドーマンを睨みつけた。なにしろ、彼は同僚を何人も失っているのだ。このままでは『聖女』に合わせる顔がない。


「だが、結局、砦を落とすことはできなかった。無駄に兵を減らしただけ」

 もうひとりの将軍、ルーンが言った。


 それにダルシアンが顔を真っ赤にする。


「まあ、当然だろうね。いくら士気が高くとも、敵兵は3千。堅固な砦にこもられれば、総軍で当たっても簡単にはいかない。それを千程度の雑多な兵士では」

 ルーンはさらに言った。


「雑多と言うか。熱心なフレア教徒たちを」


「ならば、寄せ集めと言い換えるかね?」


 貴様、とダルシアンが腰の剣に手をかける。だが、さすがに自制して、殺意のこもった視線でルーンを睨むだけに留めた。


「ともかくだ。我が軍は貴殿や神殿の所有物ではない。我らの主はただひとり、教王陛下である。貴殿の報告が正しければ、アルベルト殿下が敵方に寝返ったという。教王陛下に判断を仰ぐのが最良だ。軍に所属する以上、大人してもらいたいものだね」

 ルーンもレミー同様に戦争の早期終結を目指している。そして、彼はそのための障害が聖騎士と義勇兵だと考えていた。だから、ことさら挑発的な言葉を投げたのだ。


 その結果、翌日には、ダルシアンを始めとする聖騎士と義勇兵はフレア教王国軍の陣地から姿を消した。

 彼らは夜のうちに行軍を開始し、砦を無視して、近隣の村へと向かった。同胞の仇を取り、邪教徒たちを根絶やしにするために。



 アルカディア歴1834年11月28日

 クレイモス王国西方国境ラバスト砦


 フレベル王の元へ、フレア教王国軍の別動隊が砦を通過し、レン村へ向かったという報告がもたらされたのは、朝方である。

 フレベル王は戦争前に、すでに国境砦近隣の村々への被害を見越し、住民の避難をさせてある。この点、7年間にも及んだ時間稼ぎが生きてきていた。準備にそれだけの時間をかけることができたのから。

 国境砦からもっとも近くにある都市リベルには、戦時に備え、避難民たちの仮設住居を設けてある。大量の糧食の備えもしてあり、もちろん防備にも抜かりはない。

 来るべきフレア教王国との戦争を想定した時、フレベルの戦略はただ一つ。

 徹底的な防戦による時間稼ぎ。

 そのために、国境から続く都市の防備と補給物資の備えは十分にしてあるのだ。


 おかげで聖騎士団率いる別動隊がすぐに脅威となることはない。だが、放置しておくには危険でもある。なにより懸念されるのが聖騎士たちの肉怪物化だ。


「自身の意思で変身できるというものではないのではないでしょうか。現に、あの時も、変身したのは死体となったあとでしたし」

 アルベルトが言った。


「下手に攻撃をしない方が良いということか。だが、向こうが大人しくしているとも思えんが」

 フレベル王としても悩みどころである。聖騎士たち別動隊は無人の村々を通り過ぎ、やがてはリベルにたどり着くだろう。

 だがリベルでは防備を固めているため、攻めあぐねる。


 本来なら、ここで砦からリベルへ援軍を送り、挟撃するのが望ましい。実際に、フレベルもフレア教王国軍が国境砦を無視して進軍した場合は、その作戦を取るつもりだったのだ。

 もし、肉怪物の件が無ければ、砦に半数を残し、リベルへ援軍を送り、すぐに敵軍別動隊を殲滅。砦へと戻るという作戦を取っただろう。各個撃破するよい機会であった。


「私が行きましょう」

 レミーが名乗りを上げた。

「風系統の藍色魔術、あるいは加護技スキルが使える者をお貸しください。あとは油ですね」


 レミーの加護技スキルは軍を相手取るのに適している。なにしろ決してダメージを受けない体と、灼熱の炎である。また、唯一肉怪物に対抗できる存在であるともいえた。


「……行ってくださるか?」

 フレベルは僅かな間をおいてから言った。表情に沈痛さがあるのは、レミーが行わなくてはならない一方的な殺戮を思えばこそだった。自国民に対するそれはレミーを深く傷つけることが分かっている。

 それでもレミーこそが適任に思えた。


「私はかつて、セクプトの街でならず者の奴隷となっていたことがありました。ならず者どもを退治しようとしたおり、無辜むこの者を人質に取られ、判断を誤った。結果、多くの者たちを苦しめることになった。もはやその過ちは犯しません。千の狂信者たちは、必ずやこの国に災いをもたらします。先日、祖国を裏切った私ですが、自分自身を裏切ったつもりはありません。私が守るべきものは、領地でも、忠義でもなく、無数の罪なき者たちとそのささやかな暮らしです」

『紅騎士』レミー・ベラルルは言った。その手を同国人の血で染めることも厭わぬという宣言だった。



 レミーが率いた兵は攻撃魔術師ウィザードが20人。さらに風系統の加護技スキルを持つ者が3人。30人に満たない少数である。

 アルベルトも同行を申し出たが、レミーはそれを断った。


「私には私の、殿下には殿下の役割がございます。殿下にはいずれ、来るべき日に、『聖女』エルシュニーアに対する旗頭となってもらわねばなりませんから」


 戦争においてもっとも重要なことが、その終わらせ方だろう。どこまで勝つか。あるいはどこまで負けるか。そのラインが不明確だと泥沼の消耗戦が続く。

 その意味ではアルベルトの存在はクレイモス軍にとって、非常に有用なものだろう。

 フレア教王国内の反教王派を集め、内乱を起こす。その旗頭になれる存在だからだ。クレイモス王国はその支援を行えば、自国内での戦争を終わらせることができる。


 アルベルトもそれが分かっていたので、無理にレミーに同行しようとはしなかった。


 レミーたちはすぐに聖騎士率いる義勇兵に追いついた。なにしろ、義勇兵は徒歩の平民たち。武器や装備なども自前のもので、戦闘訓練もしていない。足も遅いのだ。


 義勇兵たちはロイン村という国境砦から三つほど先の村に駐屯していた。数がずいぶん減っているのは、離脱した者たちがいるからだろう。

 レミーはその理由がわかる気がする。


 邪教を滅ぼすという理想を抱いた者たちの中に、これを盗賊や犯罪者の類も交っていたのだろう。あるいは単に略奪目当てで来た者もいたのかもしれない。


「こういう風に、盗賊どもが増えていくわけか」

 レミーは苦々しくつぶやいた。

 セクプトの街で我が物顔にのさばっていたゴッツに支配されていた時代は、レミーにとっての暗黒時代。あれ以来、ならず者には嫌悪を覚える。レミーにとって害虫のようにしか見えなかった。


「ここで仕掛けますか?」

 攻撃魔術師ウィザードのひとりが言った。


「そうだな。この村の住人には気の毒だが」

 レミーは言った。


 丸太づくりの小屋が何軒かあり、薪や家畜の飼料などもありそうだ。よく燃えることだろう。


「私が村の中央で火を放つ。君たちは手筈通り、風を起こし、火勢を広げてくれ。例の肉怪物が現れたら、迷うことなく撤退するように」


 レミーはそう言うと、ひとり、疾風のように駆けて村へと降りていった。村のそこらかしこで、義勇兵たちがたむろしている。家屋に入りきらないのだろう。

 レミーは彼らを出来るかぎり減らすつもりである。


 レミーは特別、忍び込むといような真似はしなかったので、すぐに見つかった。

 なにしろ鮮やかな真っ赤な髪と裸体同然のビキニアーマーでは目立たぬという方が無理である。


「敵だ」


「ひとりか。女だ」


 そんな声とともに、武器を手にしてレミーを取り囲もうとする。レミーはそんな彼らを一切無視して、村の中央へ。


「レミー・ベラルル」


「裏切り者め」


 聖騎士たちが出てきて腰の剣を抜く。

 あるいは手の平をかざして、魔術や加護技スキルを放つ。

 だが、効かない。レミーには一切の攻撃は無効。


「レミー・ベラルル。貴殿ひとりで我らに立ち向かうのか?」

 ダルシアンが言った。

「それとも話し合いにでもきたのか?」


「もちろん、君たちを皆殺しにきたのだよ。『聖女』もどきに仕える名ばかりの聖騎士たち。君たちがこの国の罪なき民をひとりでも手にかける前に、ここで灰になってもらうよ」

 言うとレミーの体から炎が現れた。まるで炎の巨人となったかのように、レミーの体を何倍にも大きく見せる。


「馬鹿のひとつ覚えの火炎攻撃。『聖女』様を侮辱した今の言葉、後悔させてくれる」

 ダルシアンが言って、両手をかざした。

 レミーの体の周りに四角い箱型の結界が張られる。『絶対防御』の加護技スキルである。


 だが、レミーが生み出した炎はすでに周囲に広がり、村を燃やしていく。さらに、彼女が引きつれてきた攻撃魔術師ウィザードたちが、風を起こし、炎を煽る。


「皆、退避だ」

 ダルシアンが叫ぶ。


 すでに義勇兵たちは炎に巻かれている。逃げ出した者も多いが、密集していたために燃えている者も多い。

 それを聖騎士たちが消火し、治療する。

 なにしろ、彼らは敬虔なフレア教徒たちだ。そして聖騎士は対象がフレア教徒である限り、優しく慈悲深い。

 ダルシアンもその例に漏れず、同胞たちの避難と治療を優先する。


 だが、炎はさらに燃え盛る。

 ダルシアンの加護技スキルで隔離されたレミーだが、彼女は炎の魔術の達者。視認できる場所になら、無詠唱で任意に発火できる。


 そうこうするうちにダルシアンの加護技スキルのタイムリミットが切れた。

 村はすでに火の海。こうなると、もはやレミーの独壇場である。

 レミーだけは炎の中でも活動できる。火傷はもちろん、風魔術を使用することにより無呼吸でも問題ないのだ。


 聖騎士たちをひとり、またひとり、灼熱の炎を繰り出して灰にしていく。もちろん、すぐに肉怪物となるので倒したことにはならいが。


 レミーはダルシアンを探すが、彼は義勇兵たちを避難させるため、村から離れたらしい。


 レミーは火だるまになり悲鳴を義勇兵たちを無表情に眺める。彼らの中にはセクプトの出身者もいるかもしれない。まるっきり何も感じないかといえば嘘になる。

 それでもレミーは容赦はしない。

 もはや、あの時の過ちは犯すわけにはいかないのだ。


 レミーは空へと飛び上がった。その体から炎の竜巻が広がっていく。炎の竜巻一気に村中に広がり、村の外にまで火をつける。

 逃げる義勇兵たちが巻き込まれ、瞬く間に黒焦げになる。


 そこへ、とうとう、肉怪物が現れた。蛇のような下半身に人形の上半身。だがやはりぶよぶよとした肉そのもの。

 それがずるずると、炎の中を這いずって、レミーに襲い掛かる。


 レミーは逃げる。はなから肉怪物を相手にする気はない。レミーの役目は聖騎士を倒すことではなく、義勇兵の殲滅なのだから。


 レミーは、ダルシアンが率い、村から遠ざかる義勇兵たちに追いついた。数はもはや2百人前後にまで減っている。

 レミーの手の平から炎の柱が伸びて、その一団に襲い掛かる。

 ダルシアンが振り返り、加護技スキルで壁を作って炎を防いだ。


 レミーは追いすがるが、その彼女の前にふたりの聖騎士が立った。

 金髪を後ろで縛った20歳前後の男。

 もうひとりは女だ。黄緑色の髪の女。


「裏切り者、覚悟」

 黄緑色の髪の女が言って、長い槍を振り回す。


 その構えでレミーはすぐに強敵だと悟った。『エウリュア流槍術』の使い手。それもかなりの腕だろう。

 周囲の炎が割れる。


 レミーは炎の剣で黄緑色の髪の女に斬りかかる。レミーの造り出している炎の剣は灼熱。触れれば一瞬で黒焦げになるだろう。


 だが、その炎の剣が消えた。同時に、レミーは、肩に、胸に、腹に、強い刺突を受けて、吹き飛んだ。

 レミーですら彼女の槍の軌道が見えなかった。


 直後、レミーが手をついた地面がぬかるみ、体が沈む。もうひとりの聖騎士が土魔術を使ったのだ。レミーの周囲は泥沼と化し、彼女の体を呑み込む。

 すぐさま炎で乾かす。するとこびりついた土が固まって体の動きを鈍らせる。

 そこに、また槍の攻撃がきた。

 今度はなんとか、跳んでかわそうとするが、跳んだ先に強烈な一撃がきて、また吹き飛ばされる。


 レミーは『無傷』の加護技スキルを持っているために、ダメージは負わない。痛みもない。だが、衝撃は受ける。

 しかも、転がった先がやはり泥沼。足元が不確かにされるのは地味だがやっかいだ。

 戦い慣れている、そう感じた。


 冒険者の経験があるのかもしれない。


「リーナ、奴は倒せない。あくまで時間を稼ぐだけだ」

 金髪の男が言った。


「はい、兄さん」


 小賢しい。

 レミーの周囲から炎の柱がいくつも伸びる。まるで蛇のように鎌首をもたげ、男女の聖騎士に襲い掛かる。


 だが、炎の蛇は黄緑色の髪の女の振るう槍の衝撃波により、かき消えてしまった。

 しかも、その間にも、周囲の地面は深い泥沼に変えられていく。レミーは宙に逃れるが、そこに白い光が飛んできて、彼女を撃ち落とす。


 女が槍の斬撃を飛ばしたのだ。


 強い。

 恐らく黄緑色の髪の女は、『エウリュア流槍術』の師範代級。それも敵は攻撃よりも、防御に重きを置いている。

 ここを突破するのは難しそうだ。


 そこに更に敵が増えた。

 やはり聖騎士。背の高いオレンジ色の短髪の男。

「リーナ殿、ジャック殿、私の加護技スキルで蹴りをつける」


「頼みます」

 言うと黄緑色の髪の女リーナが、レミーに向けて跳んだ。


 迎え撃とうと、炎の剣を伸ばす。だが、すかさず槍の風圧によりかき消される。おまけに、レミーの足元がまたぬかるむ。


「『嵐』」

 リーナが叫び、槍を繰り出す。何百という刺突の嵐がレミーを襲う。レミーは炎の壁でそれを防ごうとするが、リーナの槍は阻めない。

 体にいくつもの槍を受け、レミーが下がる。すぐに体を起こそうとするが、そこに新たな聖騎士から白色の光がいくつも伸びてきて、レミーの四肢に巻き付いた。


 体が動かない。

 

 魔術で聖騎士を狙うが、なぜか魔術も発動できなくなった。


「封じた。ダルシアン殿にレミー・ベラルルを封じたと」

 オレンジ色の髪の男が言った。


「さすが、アクセル殿だ。そのまま頼む。今、副団長を呼んできます」

 言って金髪の男ジャックが走る。

 

 くそっ、またしても。

 レミーは自身に対して怒りを感じた。

 これでは、かつてゴッツに隷属させられた時と変わらない。せめて自害できればよいのだが、どういう加護技スキルなのかまばたき一つできない。


 レミーは死ぬことよりも、拷問よりも、『聖女』ニーアに心を変容させられることに恐怖を覚えた。なんとか、隙をついて、自害しなくては。

 二度と、あんなことはごめんだ。


 四肢を広げ、仰向けに転がされたレミー。その手足には聖騎士アクセルの体から伸びる白色の光が巻き付いている。


 無念の思いで、晴れ渡った空を見るレミー・ベラルル。その目に、空をまっすぐに横切る黒い影が見えた。鳥のような、いや、蜥蜴のようにも見えるシルエット。

 レミーは状況も忘れてその影を注視した。


 なんだ……ドラゴン?

 黒いドラゴン?


「お手柄です。ジャック殿、リーナ殿。この女は『聖櫃せいひつ』を使用して、『聖女』様の元へ送りましょう。このような者でも『聖女』様ならば敬虔なるフレア教徒へ変えてくださることでしょう」


 ダルシアンの声が聞こえてきた。

 レミーは、しかし聞いてはいなかった。

 ドラゴンがどんどん近付いてくる。大きい。そして、なんという威容。


 ドラゴンから、なにかが落ちた。


 その場にはダルシアンほか、避難した聖騎士、義勇兵たちも集まってきている。

 何人かが空の黒いドラゴンとそこから落ちてくるものに気が付いた。


「ド、ドラゴンだ」


「ブラックドラゴンか。こんなタイミングで」


「待て、あれはなんだ? 女?」


 きらりと剣が陽光を反射し、きらめく。


 次の瞬間、レミーを束縛していた白色の光の線が切れた。


 レミーのすぐかたわらに、ふわり、と音もたてずに女が着地する。

 舞う絹糸のような黄金の髪。

 白磁のような白い肌。つり上がった大きな目。サファイアのような瞳。白銀の鎧を身に着けた絶世の美女が立っていた。

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