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猫の動物カウンセラー2  作者: K・Sメッセ
ナナの娘リン、ケジメをつける
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ナナの娘リン、ケジメをつける(4)

 その日、午後11時30分を過ぎた頃、ナナの娘リンは瞬間移動で、とある刑務所の独居房に来ていた。そこには監視カメラはなく、3畳ほどの個室にベッド、辺りは異様なほどに静まりかえり、ベッドには、原西の次男が眠っていた。


 ナナの娘リンは、いったいどうやって、ここに瞬間移動できたのか。瞬間移動を極めたその先に、ある程度の場所がわかれば、匂いの痕跡などで追跡できる。原西の自宅には、原西の次男の部屋がまだ残っている。


 ナナの娘リンは、眠っている原西の次男の横に立ち、テレパシー能力を使い頭の中のあらゆる情報を検索しまくった。

 すると、予想もしていなかった真実がわかった。なぜ、一方的に「もうあんな研究は二度としない」と証言台で誓ったのか。なぜ、ナナのことを一切話さなかったのか。なぜ、喋る猫は完成しなかったと言ったのか。


 その理由は、ナナを失って、初めてナナの存在が自分にとっていかに大切な存在なのか、まるで娘のように感じ。その娘に裏切られたと思った。

 しかし、東京第一動物病院の地下研究室に、突然父親が現れ、想定外のことが起こり、「ナナは亡くなった」と言われたが、そのウソを見抜き、原西の次男は悟った、裏切ったのは自分の方だと。そして、ナナに申し訳ないことをした、裏切ったこと謝りたい。ナナの存在を知られる訳にはいかない。ナナは物じゃない、私の娘だ、もうあんな研究は二度としない。


 ナナの娘リンは、このことにあきれていた、というより、なんなんだこいつはと思った。

 こいつは、自分のことだけしか考えていない。お母さんを誕生させたことの謝罪の気持ちはない。そして、1番大事なこと、研究に使われ、亡くなった5000匹の猫たちに対しての謝罪の気持ちもない。

 お母さんは、こいつに裏切られたショックよりも、研究で亡くなった5000匹の命の犠牲の上で生きていることがショックだった、非常に申し訳ないと思っている。だからこそ、生きて、生きて、生き抜いてやると思っている。そして、皮肉だが、亡くなった5000匹の猫の命のためにも、子孫を残すと決めた。

 果たして、私にその生き方ができるのだろうか、お母さんのメンタルは凄すぎる。そうか、それで、動物カウンセラーの仕事をしているのか。

 しかし、こいつの頭の中は、お母さんに会いたい思いでいっぱい。そうだ、そいつを利用して、お母さんの思いを晴らしてやる。


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