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猫の動物カウンセラー2  作者: K・Sメッセ
ナナの娘リン、ケジメをつける
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ナナの娘リン、ケジメをつける(3)

 昨日、角野教授は原西に連絡を取り。うちのリンが明日、午前10時にそちらの書斎に大事な用でお伺いしますと伝えると。原西は、突然のことでちょっと困惑気味だった。それもそのはず、原西の自宅にナナたち家族が誰一人行ったことがなかった。


 翌日、午前9時55分に、ナナの娘リンは、原西の書斎のドアの前に瞬間移動すると、ドアをノックした。

 ソファーに座っていた原西は、ゆっくりと立ち上がり、ドアを開け。

「リンさん、久しぶりだね、元気そうでなにより」

「原西さんもお元気そうでなによりです。今日はお時間をいただきありがとうございます」

「それは構わないが……」


 何か緊張感が漂う、異様な空気感の中、ナナの娘リンは書斎に入り。原西は、ソファーに座り。ナナの娘リンは対面するかのように床にちょこんと座った。

「リンさん、突然のことで驚きました……。で、大事な用件とは?」

「実は、聞いて欲しいことがあります、というか、相談ですね」

「相談!?」


 ナナの娘リンは、躊躇なく記憶削除計画を話した。

 すると、原西も、次男の出所後が気になっていた。次男を信じていない訳ではないが、また同じことを繰り返すのではないかと。

 原西の次男は、一方的に「もうあんな研究は二度としない」と証言台で誓った。しかし、研究で使われた5000匹の猫たちに対しては、なんの謝罪の言葉もなかった。これはいったいどいうことなのか。そして、原西の仲間たちは、馬鹿なことをしたと反省をしていた。果たして、このことを信じていいのか。


 原西の次男が起こした事件の動機は、いつも兄と自分を比べられ、兄だけがひいきされ、自分は馬鹿にされていると思い。兄には叶わないと言われているような想いだった。だったら、自分を馬鹿にした連中を見返しいてやると思った。


 ただ、原西としては、複雑な思いだった。

 父親としてわかっていた。徹は、協調性がなく、私たちを避け。獣医師になったら変わると思っていた。しかし、動物病院の地下研究室にこもり、誰も近づけず、なんの研究しているのかわからなかった。というより、関わらないようにしていた。すべて私が悪い。

 あれだけの才能があるのに、そのことを見抜けなかった、まさに天才を超えている。その能力を間違った方向に使った。もしそのことに気づき、正しい道を照らすことができていたら、この世界の動物たちは、長生きし、今より格段に病気はなくなっていただろう。

 ナナさんたちは、本当に申し訳ないことをした。研究に使われた5000匹の猫たちにも申し訳ないことをした。


 ナナの娘リンは、原西の次男の発言がウソであれ真実でも、万が一を考え、記憶削除計画を実行する予定だった。しかし、原西の複雑な想いを知り、角野教授と同じことを言っていた。「あの能力を間違った方向に使わなければ」、この言葉が引っかかっている。

 そこで、原西の次男の頭の中を探り、あの発言の真意を確かめてから、記憶削除計画を実行するかどうか判断ことにした。そして、そのことに原西は同意し。私にリンさんを止める権利はないと言っていた。


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