3つの超能力(15)
翌朝、角野教授たち3人は、朝食をすませると。午前9時を過ぎころ、ステップ4の3つ目が始まった。
ステップ4の3つ目とは、ステップ1で使用した、1~10までの番号が書いてある薄めの小さなクッションをラムダムにドッグランの芝生の上に置き。ナナの娘リンの瞬間移動能力を使って、手を触れずにそのクッションを番号順に空の段ボール箱に10枚すべて入れて行く。
ステップ4の3つ目のクリア条件は、確実に番号が書かれたクッションを番号順に空の段ボールに10枚入れること。この時、タイムは計らない。
果たして、ナナの娘リンが、頭に浮かんだもの、目に映ったものを瞬間移動させることができるのか。
ナナの娘リンは、ドッグランの中央に立ち、奥の隅には空の段ボール箱と、角野教授とシロがナナの娘リンを見守っている。
そんな中、ステップ4の3つ目が始まって3分が経っても、まだ1枚もクッションが空の段ボール箱に入っていない。
角野教授とシロは、その様子を黙って見ていると。ナナの娘リンは、なぜできないのか考え始め。
教授は、クッションを箱に入れるイメージでクッションを見て瞬間移動を発動しなさいと言ったけど、何もクッションは反応しない、どうしてできないの。
ステップ4の2つ目は、お姉ちゃんには一切触れずに一緒に瞬間移動した。まさか、私と一緒に瞬間移動しなきゃ、ダメってことなの。
ナナの娘リンは、そのことを角野教授に聞きに駆け寄り、そのことを聞くと。
「……いや、できるはず。試してみるか、3つ目の超能力、念動力を」
「念動力!? 念動力って、手を触れずにものを動かす、っていう、あれ?」
「そう……いきなり念動力と瞬間移動の合わせ技は、無理だったか。となると、念動力を試してみないとダメだな」
このことは、角野教授にとっては想定内。おそらくナナの娘リンには、念動力が備わっていると確信している。
このことに、ナナの娘リンはちょっと驚いている。もし瞬間移動とテレパシー能力以外に超能力があるとしたら、妹たちのように、予知能力か、或いは、バリア能力か、そういう能力があるのではと思っていた。まさか念動力とは思ってもいなかった。
ただ、スケジュール表には、念動力の検証は入っていた。




