3姉妹は超能力者(5)
わりと広い庭の駐車場にいたシロのすぐそばには、角野教授が車のワックスかけが終わり、あと片づけをとしている。
すると、滅多に吠えたことのないシロが吠えている。角野教授は、その吠え方に違和感を抱き、シロの目の前に行き。
「シロ、何かあったのか?」
シロは、首を縦に振り。立ち上がり、右前足で地面を差すしぐさをし。地面には、「リン」と書かれていた。
「リン……!? リンちゃんがどうかしたのか?」
シロは、立ち上がったまま、家の方を向き、右前足で家を差すしぐさを何度もし。玄関へ向かって走り出した。
角野教授は、必死に何かを伝えているシロの行動に困惑しながらも、あとを追いかけ。シロは、玄関先でまた立ち上がったまま、今度は1階の書斎の方を右前足で差すしぐさを何度もする。
シロが必死に何かを伝えたいのはわかる。しかし、この行動はどういう意味だ。待てよ、「リン」の文字、家の中、まさか、そんなありえないだろう。いるはずもないリンちゃんが家の中にいるというのか。いや、待てよ、シロに聞けばいいのか。
「シロ、家の中にリンちゃんがいるのか?」
シロは、立ち上がったまま、首を縦に振った。
「わかった」
角野教授は、急いで家の中に入り、大声でリンの名を呼んだ。
すると、微かだが書斎の方からリンの声が聞こえたような。角野教授は、急いで書斎へ行きドアを開けると、目の前にナナの娘リンがいる。
「リンちゃん、どうしてここに……!? 説明してくれる?」
ナナの娘リンは、角野教授を見たら安心したのか、糸が切れたようにその場にちょこんと座り、ここにいる経緯を話し。そして、なんでこんな現象が起こったのか。なんでここいるのか、なんで自分の家に帰れないのか、よくわからないと言っていた。そして、SFに詳しい教授なら、きっとこの現象を解明してくれと思い、この現象の解明をお願いした。
角野教授は、ゆっくりとその場に座り込み、ナナの娘リンをジッと見て。
「なるほどね、家に帰りたい思いと、リンちゃんの親友はシロしかいない。そんな思いが交差し。結果、私の人徳のせいでリンちゃんをこの書斎に呼び寄せたということじゃないのか?」
「意味わかんない。教授、たまに面白いことを言いますよね。あなたには勝てる気がしませ、でも、ありがとうございます……」
角野教授は、よく鈴の家に遊びに来る。その時、シロも一緒に連れて来ると、2人は仲のいい姉妹に思える。しかし、なぜかナナの娘リンは、シロ姉ちゃんと言わず、シロ先輩と言っている。よくアニメの話で盛り上がっていた。




