犀のごとく…
朝。
宇宙空間において朝とは太陽が昇るから朝とかそういう事ではなく決められた時間の中で朝とか夜とかが決められているのだ。
長命種族は時間感覚が鈍くなりがちだが、それ故に堕落した生活を送るものもいる。そうならないための生活管理として時間があるんだ。
というのは建前で実際は労働のための補助的システムとして時間がある。つまり働けということである。
細かいことは説明が面倒臭いので諸兄らの想像に委ねる。
さて、昨日の事だが…
どうしたものか。巨大な陰謀を感じながら寝てしまったんだが。取り敢えず上司の言っていたことの裏取りをするか。
事実を正しく知るためにも裏取りは重要なのでR。
幸い監視委員にはデータベースへ結構自由にinできる権限が付与されているので中央政府の膨大な資料にログイン。
議会の記録を覗きに来たところ…あったか。確認した。
「保護星系―太陽系への武力進攻を求める」
議題に上がっているな。よし、ここからはマトリックスの時間だ。
確かその辺に雑に置いといたメモリーオーブを探す。
「あれ?どこに置いたかな。」
探せど、探せど見つからない。疲れてきた。ので諦めよう。くそっ!
部屋を綺麗にしよう。掃除もかける!明日から…。
メモリーオーブはそんときゃ見つかるだろう。
そんなこんなで裏取りを怠った事が後に、重要になったりならなかったり…。
「探せ!メモリーオーブを!」 天の声が言う。
「誰だお前は!」 この宇宙人は困惑してるようだ。
「俺は天の声!時空と次元を超えて、お前に介入しに来た!いいか!よく聞け!裏取りしなければ、掃除かけてメモリーオーブを今!見つけなければ!Butterflyeffectで宇宙が滅亡する!」
「アイエー!?マジかよ!というか、何者だ!何が目的だ!」
「作者の意向を貴様に伝えるのが私の目的だ。つまりメッセンジャーということであるな。お前がここ数日、妙に独り言が多くなったり、虚空に向かって自己紹介してたのもお前の精神に作者が介入していたからだ。」
「作者…?なんだ!?つまりよォ〜!俺はそいつの物語の中にいるッてことなのかァ〜!?どうなんだよォ!えェ〜!」
「おいやめろ!急に変な喋り方すんな!まずい!お前のせいで作者のノリが変になっちまう!読者が着いてこれねーぞ!」
「知るかよォ〜!!いちいち説明すんのがめんどくさかったんだァ!読者なんて置いてけぼりで十分だっつうのぉー‼️」
「やばい!トラックの精神が作者に乗っ取られている!もうむちゃくちゃだ!いいのか!?作者ァ!お前はこんなのを描きたかったのかァ!?
大丈夫だ。問題ない。
「んぁぁ〜!介入を感じるぅッ!ノリでどうにかなる世界に改変されてるぞ!」
刹那!トラックの脳内に閃光が走った!
大量のこの作品のプロットが流れ込んできたのだ!
いい加減な作者によって考えられたバカみたいな構想がトラックの脳内に殺到した!
ネタバレの奔流を喰らえっ!
そして…。トラックよ。確かに物語ではあるが、お前は確かに存在しているのだ。この世界も…。ここが本物でお前はトラックという事を決めた時から、もうお前は自由なのだ。
迷え!そして足掻け!遠慮は必要ない!お前は自由なんだ!
お前の望むことをすればいい…。私は見守っているぞ……
光が止んだ時、トラックの眼には大粒の涙………。
第1部 【完】




