入学式
肥本バンの評価
頭脳・F(赤点レベル)
幸運・Z(絶望レベル)
直観力・A(化け物レベル)
パワー・E(人間の平均レベル)
スピード・D(動物レベル)
頑丈度・S(不死身レベル)
1
新入生は体育館に集まった
最初に学園理事長が挨拶をした
「理事長の和食早苗です」
歳は30代くらいだろか?
「新入生の皆さん入学おめでとうございます」
理事長としては、かなり若い
「新入生の皆さんにこれから待ち受ける試練と輝かしい未来を」
理事長が黙り込む
「私にはそんな未来無いですけどね」
入学式の場でとんでもないことを言い出した
「どうして!どうして!私じゃなくて、あの男を選んだのよ!理子!」
突然とでもないことを言い出した!
「あなたは筋肉質で大柄な男性が好きって言ってたけど」
理事長の感情が高ぶる
「私はあんなにも貴女の事を好きだったのに!」
理事長はレズのようだ
「どうして!私の何が駄目なかったの」
理事長が涙を受かべる
「理子の下着を勝手に拝借して、私の下着を勝手に容れたから?」
何!盗難してんだ!この理事長!
「それとも!理子が寝ている時に勝手にキスをしたから?」
ほんと、何やってんの?
「それとも、理子が持っていたレスラーの写真集を勝手に捨てたから?」
ここまでくると恐怖すら感じる
「一体私のどこが駄目だったのよ!」
全部だろ!
警察に追報されなかっただけでも、温情を感じるくらいである
2
入学式は進み
「校長先生のお話、校長先生お願いします」
どこの学校でも必ずやる校長先生の話となった
ステージに立ったのはてっぺんハゲの高年のおじいさんだった
歳はおそらく60歳前後くらいだろう
「新入生の皆さんどうも甲長船済です」
まさかのフルネームでの自己紹介
まるで、校長になるためだけに生まれた名前である
今のが自己紹介だと気付く人はおそらく、作者と読者以外誰もいないだろう
「皆さん、入学おめでとうございます」
校長先生は手始めにお祝いの言葉を言った
「我が校は、自由をモットーにした学校であります」
校長先生の話が続いた
「最近、教師による生徒への性的暴行と言う許されざることが立て続けに起こっております」
入学早々重たい話である
「非常に許されざる行為であります」
校長先生の表情が険しくなる
「おっと!つい感情が!」
教員のトップとして、怒りが収まりきれなくなったのだろう
「しかし、新入生の皆さんご安心ください」
最悪の事態にならないための対策が取られているのだろう
「少なくとも私は、皆さんをそう言う目では見ていません」
そりゃあ、そうだろ!
孫くらい離れているのである
「何故なら私は13歳までの女児にしか興味が無いからでである!」
余計に酷かった!
「正直、20代女性ともなると、ババアとしか思えない」
とんでもないこと言うなこのジジイ!
「だいたい!子供たちは大人のおもちゃじゃないんだぞ!」
甲長は熱く語りだした
「己の欲望のままに純粋でいたいけな少女を汚すとは!」
この話で分かったことは、この学校の校長が変態だと言うことだけである
「子供たちの成長を見守ってこそ!紳士と言うものではないのか!」
それは、ロリコンに限らないのでは!
「両想いになって付き合ったと言う事ならまだいいだろう!」
そう言う経緯のやつもいると思うのだが
「だいたい!何で同性愛が良くて、ロリコンはダメなんだよ!」
情緒不安定だなこの校長!
「性的行為はダメならまだ理解できる!」
さっき両想いになったらとか言ってなかった?
「しかし、健全な付き合いまで罪になるのはどう考えてもおかしいだろ!」
その気持ちは作者としても分かる
「性の多様性と言うならロリコンやショタコンも認めろや」
そこは、どうだろう!
しかし、勝手に「ロリコンは悪」と決めつけて、差別するのは、確かに矛盾している
「何よりも許せんのが、ロリコンはこうだと決めつける学者やメディアだ!」
それは、作者の同意見である
「それに!ロリアニメがロリコンを生むって!ふざけてんのか!」
それが当てはまるなら、同性愛アニメから生まれる事となる
「ロリアニメがロリコンを生むんじゃねえ、ロリコンロリアニメを誕生させるんだ!」
妙な説得力のあるな
「だいたい!ロリコンじゃないやつが!ロリコンを語るんじゃねぇ~!」
気持ちは凄く分かる、作者はロリコンではないが!
「以上、校長先生のお話でした」
自分が重度のロリコンだと紹介しただけで終わった
3
「生徒会のあいさつ。生徒会の皆さんお願いします」
壇上に立ったのはロン毛眼鏡の少女だ
「生徒会長の十一七海です。」
見るからに優秀そうな生徒である
「皆さんのご入学を心からお待ちしておりました!」
生徒会長はまともさそうだ
「特に男子」ボソッ
何か聞こえたような気がするが、気のせいだろう!
「新入生の皆さん一人ひとりと親睦を深めたいと思っています!」
見本のよな生徒会長である
「特に男子の皆さんと関係を深めていきたいですね」
異性に興味を持つお年頃である
「そう!男の賞味期限は20歳まで!」
いきなり何言い出してんの!?
「正直、20歳までの男子しかおかずにできないの!」
正直すぎるだろ!
「なので、新入生の皆さん特に男子は相談したいことがあれば、いつでも頼って下さい」
もはや、別の目的があるとしか思えない!
4
「副会長の七五三田名和です。」
ぐるぐる眼鏡の少年が名乗る
「40歳以上の熟女って良いよね!」
新入生の前で何言ってんの!
5
書記の百々(ももも)萌々です。」
巨乳眼鏡の文芸ぽい少女が名乗る
「50歳以上のイケおじさまの彼氏募集中です。❤」
少なくとも新入生の中には1人もいないだろう
6
「会計の水卜海汪です」
「年増の人妻って最高だよね!」
この学校のトップの変態率の高さ!
生徒会役員の謎の変態率と眼鏡率の高さ!
何だかんだあったが、無事入学式は終わった
入学式が終わり、教室に戻った
7
教室に戻り、2人程、教師が増えている
若い女性の教師と中年の男性教師だ
「八月十五日美照です」
アラフィフくらいの中年男性教師が名乗る
「今日から、少しずつ皆さんと親睦を深めていきたいです」
この教師はまともそうである!
「年齢は、50歳です」
五十路である
「え!50歳!」
反応したのは、六月一日天である
「はい、そこ静かに」
馬鹿助兵衛先生が軽く注意する
8
「次に、委員長になりたい人」
馬鹿助兵衛先生の質問に、1人の男子生徒と1人の女子生徒が手を挙げた
深堀月と浜野王司である
「じゃあ、委員長はこの2人で良いな?」
あっさりと委員長は決まった
9
「二股志瑛です」
若い女性教師が名乗る
「若くて胸が大きい娘って良いよね!」
生徒の前で何言ってんの!
「それと、竿が太くて長い人って良いよね!」
この女性教師は変態である
「玉が大きければ、なお良し!」
公序良俗に反する発言の連呼である
今更過ぎるが
「私は、女の子が好きとかじゃないの」
突然意味不明な言い訳をし始めた
「私はただ、大きい胸が好きなだけなの」
言っていることが支離滅裂のような気がするが
「好きなのは、胸だけですか?」
男子生徒の馬門譲が質問する
「私はただ豊満胸に顔をうずくまって母性を感じたいだけなの!」
そこにいやらしい気は全くないらしい
しかし、変態であることに変わりはない
入学式と言う事もあり、午前中で帰る事となった
10
担任の殺気を察したのか、1年1組はおしゃべりを止めた
「ご存じのとおり、今日から皆さんは晴れて高校生となりました。」
イラついても、すぐに冷静さを取り戻すあたり、プロの教師と言える
合格発表のあの日
あの時の感動と驚きは忘れられない
「しかし、皆さんに知らさなければならない事があります」
クラス全員が息を吞む
「実は、今回の入試ですが」
バンはこの時いやな予感がした
(もしかして、本当は不合格だったとかじゃないよね?)
馬鹿助兵衛軽く深呼吸をする
「実は、今年との入試ですが、人数がギリギリだったのだったので、全員合格となった」
バンはその瞬間、ずっこけそうになった
(え?じゃあ、あのタイトルの意味って?)
この作品のタイトルは、【不幸体質の少年が名門校に受かったようです。】
まるで、奇跡が起きて入学できたかのような印象だ!
しかし入学できた理由はただの定員割れ
奇跡でも何でも無かった
(こんなもんただのタイトル詐欺じゃん)
結果はどうあれ、タイトル詐欺ではないのだが
11
「ただいま」
バンは男子学生寮に帰宅した
213号室それが肥本バンの部屋である
「お帰りバン君」
出迎えたのは、妹の肥本桃だ
「今日は本当に疲れた」
小学5年のしっかり者な少女である
「どうしたの?もしかして、何か重労働でもがあるとか?」
兄の疲れ具わいから、行きついた答えである
「いや、そうじゃないんだけど」
肥本バンが疲れたのは、精神的にである
(まさか、クラスと先生と生徒会のほとんどが変態だったなんて)
この少年が疲れるのも無理はないだろう
「そうだ!バン、今日は豚カツだから」
料理は桃の担当となっている
「風呂掃除とトイレ掃除はやっといてね」
「了解!」
バンは手始めにトイレに向かう
「それと、お米買ってきて」
水回りの掃除はバンの役目と役割分担が決まっている
桃の役割は、料理、洗濯、部屋の掃除
バンの役割は、水回りの掃除、身の回りの掃除、力仕事
「はぁ~ダル!」
バンが小言を呟く
「なんか言った?」
桃がバンの小言を確認する
「何でもないよ」
バンは小言を何とか誤魔化す
掃除そのものはいつもしていることだ
しかし、今日はやる気が出ないと言うのが本音だ
12
肥本バンはあまり学校が好きではない
むしろ嫌いとまである
しかし、バンは高校に受かったことに喜んだ
それは、高校に通えるからではない
始めて、努力が実ったからだ
しかし、その実態はただの定員割れ
努力が実ったとは限らなくなった
むしろ、今までの経験からして、定員割れでの合格の方が妥当と言えよう
「努力ってなんだろうな?」
バンはボソリとつぶやく
風呂掃除が終わり風呂に湯を入れる
後は、食事して、風呂に入って寝るだけだ
何気ない日常が何気なく過ぎていく
「それにしても、今日はほとんど自己紹介だったな」
しかも、クラスに居るのは、ほとんどが変態である
13
「悪いけど、バン君、米買ってきて」
妹の肥本桃が兄の肥本バンにお使いを願いする
「はいよ~肥本バンは軽く承諾する
バンはお米を買いに外にでた
「とりあえず行くか!」
バンは近くのスーパーまで足を運ぶ
寮の目の前にあり、学生たちから重宝されている
しかし、肥本バンはスーパーに入ってあることに気が付く
「やべ!財布忘れてた!」
バンは財布を取り帰るため寮に向かう
グゴオーン
物凄い勢いで、自動車が肥本バンに迫って来る
時速は、60キロを軽く超えているだろ
「うわ!なっなんだ?」
肥本バンは突然の事に驚愕する
「おぉおい!どけ!ガキ!!」
車の運転手も驚く
スパーン!
バンはものの見事に車に跳ね飛ばされた
「やっべ!轢いちまった」
バンをひき逃げにした車はそのまま去っていった
「痛ってって」
肥本バンは、何事も無かったかのように起き上がる
「もう、車行っちゃいったな」
もう既に肥本バンを轢いた車は遠くに行っている
「ナンバーも覚えてないし、どうしようも出来ないね」
肥本バンは、やるせない気持ちになった
「いや!普通は一言謝るとかするでしょ?」
普通は車に轢かれたら、起き上がれない。
それ以前に、死んでても、不思議ではない
バンは、やるせない怒りを大声で発散した。
14
「ただいま」
肥本バンは、とりあえず、財布を取りに、部屋に戻る。
「お帰り」
妹の肥本桃が出迎える
「ところで、お米買って来た」
肥本桃が確認を取る
「いや、財布を取りに来た所」
肥本バンが軽く受け答える
「って!どうしたのその怪我!?」
肥本桃は、バンを見て驚く
「へ?怪我?」
バンは気づいてないようだ
「頭から血が出てるんだけど!」
スピ―ドが出てる車に轢かれたのだから、無理もない。
そもそも、血が出ない方がおかしい。
車に轢かれて、普通に動けてる時点であれだが
「ちょっと、車に轢かれた」
肥本バンは軽く答える
「車に!?」
肥本桃が驚く!
「バン君って本当に運が無いよね」
肥本桃が苦笑いする
いや、苦笑いするしかなかった
「米は、また今度で良いから、今日は、軽く流して休んで」
肥本バンは、妹の肥本桃の言われるままに、シャワーを浴びた。
「あ!血が流れてる」
肥本バンはお湯で洗い流される自分の血を眺める
15
「ほら、包帯巻くからこっち来て」
肥本桃はバンが近くに来るように催促する
肥本桃は手慣れた手つきで、肥本バンの頭に包帯を巻いていく。
「はい!これで良し」肥本桃が肥本バンの頭に包帯を巻き終わった
肥本バンは、こと切れたように布団に付いた
肥本バンは、ベットで深い眠りに付いた
「おやすみバン君」
肥本桃も兄の寝顔を見て、寝床に付いた
肥本桃の寝床はソファーに布団を敷いた物である
結局、豚カツは作ってはいるが、食べなかった
肥本バンは、食べる気力を無くした
肥本桃は、一人で、食べるのが嫌と言う理由から、今日は、食べなかった
因みに、豚カツは翌日の昼食に美味しくいただいた
白鳥学園は自由がモットーの校風です。