1.決意
その日、私は家の壁に飾られてる装飾品用の剣にふと触れた。
あまり顔を合わせることのない父は、第一騎士団団長ということもあり常に剣を腰にしている。
その剣に触れると、父のことが理解できるのかと…。
剣に触れた瞬間、激しい激痛が頭の中に響く。
胸が熱くなり、呼吸がうまくできないっ。
「はぁはぁっ、剣。…やめる。くっ、パパっ!?」
パパって、私はお父様のことそんなふう今は呼んでないのに。
頭の中に流れてくるとてつもない量の記憶に私の頭はオーバーヒートし、そのまま意識を手放した。
「リリー、リリアナ」
だれ?そこにいるのは。
顔に触れる手が冷たくて気持ちいい。
なんだか懐かしいなこういうの…。
「…パパ」
「っ⁉︎ 」
ん?夢じゃない。
ぼんやりと目を開けると、耳が真っ赤になった銀髪に紫の瞳の30代くらいのイケメンがいた。
あ、これ私の父だわ。
ニル・クロノス。
表情をあまり変えることのない父は冷たい印象を与えやすい。
てかそんな人に、さっき私パパって言っちゃったよ。
そう。私、リリアナ・クロノス、9歳。
家族にはリリーと呼ばれている。
私は先ほど剣に触れたことにより前世の記憶ってやつを思い出した。
前世の私は、父が道場を営んでいたこともあり、幼少期から竹刀を振っていた。
大会で何度も優勝したし、才能もあった。
けれど、就職をきっかけに剣道を辞めると伝えた時の父の傷ついた顔が今でも忘れられない。
だから、今世では死ぬまで剣をやめないぞっと心の中で決心した。
あ、やべ、やめないぞっと意気込んでる場合じゃなかったなこれ。
お父様フリーズしちゃってるよ。
お父様のこと放置しすぎたっ。ごめんって。
「ごほんっ。お、お父様?お見苦しい姿を見せてしまい申し訳ございませんでした。」
「…ぃのか?」
ん?なんかよく聞こえないぞ?
「あの?」
「っ。パパとはもう呼んでくれないのか?」
ずきゅん。はいおちた。
もう好きだわ。こんな美形に頬少し赤らめながらお願されておちないわけないじゃん。
「い、いいのっ?あ、じゃなくて。良いのですか?」
「…。む、無理に敬語に変える必要もない」
えぇーーーー。もうほんと好きなんだけどパパ。
「えっと。うん、わかったパパ!ありがとう!」
「…ぅむ」
「あ、あのね、明日から朝食一緒にたべていい?」
「…だが、私と一緒となると朝練終えた後だとしても朝の8時前になるぞ?」
朝練!!まじかよっ!まざりてぇぇぇ。
「ぱ、パパ!私も朝練。朝練したい!私もパパと同じく騎士になりたいわ!」
お読み頂きありがとうございます。
初投稿の作品で荒削りになっていると思います。
これからも大好きな異世界転生をのびのび書いて成長していけたらと思っています。