細かい説明、そして転生
____「うわぁぁぁぁ」バタバタ
何だ?騒々しい
そう思いながら目を開く
「だ、誰ですか貴方!!レディーの部屋に勝手に入るなんて、不法侵入で訴えますよ!!」
『テルから聞いていないのか?私は藤宮麻里だ』
「え?……あぁぁぁぁ!貴女が藤宮様ですか!!」
『……藤宮様?』
「藤宮様!この度は誠に申し訳ございませんでした!!!」
そう言いながら彼女は、勢いよく頭を下げた
『貴女がメーレ?』
「はい!…それでは早速、これから行く世界について説明します。
これから藤宮様に行ってもらう世界は、藤宮様が住んでいた世界で言うところのヨーロッパの様な世界です。まぁ、貴族とかがいっぱいいる、昔のヨーロッパです。そこでは文明があまり発達していません。
藤宮様には、セレーナ様の元いた立ち位置に転生していただきます」
『名前は変わるんだろ?』
「はい。この世界での藤宮様の名前はマリア・ウェスタリアです。」
マリアと英語で藤、ウェスタリアか……
前の名前に未練があったわけでは無いが、わかりやすいためありがたい。
「転生と言っても、流石に16年分時間を戻すことはできません。ですので、5年前、セレーナ様が11歳の頃の世界です」
『5年前……』
11歳と言えば、父親の手伝いを始めた頃だ。あの子は大丈夫だろうか。
「何か質問はありますか?」
『……何で様付け?』
「謝罪の気持ちです」
『いらないから。まぁもう会わないと思うけど』
「ありがとうございます。意外と優しいんですね』
『うるさい』
自分でもそう思う。柄に合わない事をしていると。もう会わないからだろうか?
「他に何か質問はありますか?」
『もう無い』
「それなら善は急げです。早速行っちゃいましょう!行ってらっしゃーい!」
私はまた光に包まれ、目を閉じた。