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 …………恋のトライアングル



午後の授業中


視線を気にして

授業に集中どころか

美岬の視線の事しか

考えられない飛鳥


(飛鳥) …なんで見てんだよ 

    マジで意味わかんねーよ…


チラっ


目が合う2人


ビクッ


また焦って視線を戻す飛鳥


(飛鳥)  …いつまで

      見てんだよぉーーー…


1人悶えている飛鳥


飛鳥はまだ、この気持ちが

恋だとは思ってなかった


1日これを繰り返している


(飛鳥) …クソッ

    マジでめんどくせー…

    いつまで

    からかうんだよあの人


    帰り美岬先輩に

    直接言ってやる!


    マジで

     なにも考えらんねーよ…


(美岬) ……


ジッと飛鳥の行動を見ながら

1人楽しんでる美岬




最後の授業が終わり1人で急いで

3年の校舎の靴箱に行った飛鳥


靴箱からは見えない

所になぜか隠れている


(飛鳥) …なんで俺隠れてんだよ…



クラスの前の廊下にいる、

良達の所に来た葵


(良)残念ながら

彼氏は先に帰ったぞっ♪


(葵)彼氏って誰よっ!


(楓)飛鳥なら

なんか急いで先に行ったよーっ

(葵)えっ?

そーなのっ?!

なんか用事でもあったのかなぁ


学が3年の靴箱の近くにいる

なにやら怪しい飛鳥に気付いた


(学)おい夏川

飛鳥あそこにいるぞ!


窓の外を見る

学の方向を見た葵達


(葵)ほんとだっ! 

あいつあんな所でなにしてんの?

 


……

なぜか隠れてじっと美岬を待っている 


(飛鳥)………


突然飛鳥の前を通った美岬、

慌てて飛び出した飛鳥


あっ!


やべぇっ


ドンッ




(葵楓良学)っっっえ!



とっさに美岬の行く方向を

手を壁に当てて止めた飛鳥


(飛鳥)美岬先輩…

1日中なんで

僕の事見てんすか…?


美岬の目を見つめて

見下ろしながら言った飛鳥




ドキっ


美岬は、とっさに目を反らした


(美岬)……


顔を赤くして

照れていた美岬


すこし沈黙が続く


(飛鳥)…………っえっ!


飛鳥は自分が

なにをしているか気付いた


(飛鳥) …やべぇ

    こっ これって…

    壁ドンってやつ?…



美岬は、壁ドンされたまま

恥ずかしそうに


(美岬)飛鳥くんが

人前で堂々とこんな事できる

人だと思わなかったわっ!



照れてながら呟く



ザワついている周りの生徒達


(3年男子)おいおい見ろよっー♪

木崎と2年の奴っ!


急いで手を退ける飛鳥


(飛鳥)ちっ 違うんですっ!

これは…

間違いで…

誤解です…

ただとっさに美岬先輩の

動きを止めようとっ…


空回りしながら

必死で誤解をとく飛鳥





飛鳥達の光景を見て

抜け殻のような姿になっている葵


(良)おっ おい夏川っ

(楓)夏川さん…

(学)…


葵の気持ちをずっと知っていた良達、

でも、なんて声をかけたらいいか

分からなかった



バッ!


ダッタッタッタ



いてもたってもおれず

なにも言わずに

勢いよく飛鳥達のいる所へ

向かった葵





誤解をといている

飛鳥達の元へやって来た葵


(葵)ちょっとっ!あすかっっ!



ビクッ


飛鳥はびっくりした

そして葵の方を見た飛鳥と美岬



(美岬)夏川さん…


つぶやいた


すこし戸惑う美岬



(飛鳥)あっ 葵…?

お前も見てたのかよっ


怒っている葵


(飛鳥)なに怒ってんだよお前?



……



怒鳴りたくて怒鳴りたくて

仕方がなかった葵


でも

なにも言えなかった



ッ!


ダッタッタッタ


なにを言えばいいか分からなかった

葵は、なにも言えずに、

走って帰って行った…


(飛鳥)なんなんだよ…あいっ…!


ダッタッタッタ


すごい勢いで葵を追った美岬



美岬は葵の気持ちを知っていた

どうしてなにも言えなかったのか

分かっていた


葵の事を

すごく気に入っていた美岬

葵の事を初めてできた

友達のように思っていた


自分のせいで傷つけたと

思ってしまった美岬



走って校門を抜けた2人



ダッタッタッタ


夏川さんっ

待って!


ガシッ


美岬は葵の手を握った



(美岬 葵)ハァ ハァ


(美岬)あなた何か勘違いしてるわっ


確かに私はすごくドキッとしたわ…

でも飛鳥くんはとっさにあの行動を

してしまっただけなのよ!

…正直自分の口からは

言いたくないのだけれど

飛鳥くんは私に

あなたが想像しているような

気持ちは持っていないわ!

むしろ… 私の気持ちにも

気付いてないわ…


すこし心苦しそうな美岬


(葵)どーして…

そんなこと分かるんですか…?


葵もすこし心苦しそうにしている


(美岬)あの鈍感くんは

そーいうのに疎いのよっ!

あなたなら分かるでしょっ?♪


ニコりと笑った美岬


あおいーっ

みさきせんぱーいっ


ハァハァ


葵と美岬を追ってきた飛鳥


(飛鳥)ハァ ハァ 葵、お前

どーしたんだよぉ ハァハァ


走り疲れている飛鳥


(葵)どーしたって…

どっ どーもしないわよっっ

あんたこそっ 

美岬先輩にあんなことして

どーゆうつもりなのよ?



(美岬)そうよ

女の子に向かってあんな事して

それを誤解だなんて…

飛鳥くんってホントひどい人


からかうように言った美岬


(飛鳥)だからっ

あれはホントに

誤解なんですってっ!

誤解って言うか事故っ!

ほんとに身体が勝手に動いた

んですよ!


美岬も、もう分かっているのに

必死で誤解をといている飛鳥


葵もなんとなく飛鳥が

わざとじゃない事に気が付き

美岬の言っていた鈍感くん

の意味が分かった


クスッ


(葵)どーゆう身体よ…

あんたの身体はっ!



(飛鳥)いやいやっ!

だからっ

そーいう意味でもなくてっ、

もぉーーーー!


(美岬)なにを言っても

もう遅いのよっ!

そのいじわるな

身体で責任とってねっ♪


いじわるな言い方をした美岬



(飛鳥 葵)っっなっ!!



……

黙りこむ飛鳥



(飛鳥)すっ すみません


照れながら言った


そんな飛鳥を見た葵


(葵)なっ なに言ってんですかっ!

もーっ あんたも

真に受けてんじゃないわよっ!




……っっっ!!




葵も飛鳥も、見た事ないような

幸せそうな笑顔で笑っていた美岬


(飛鳥) …こんな笑顔で笑うんだっ

    この人… 


この時飛鳥にすこし

本物の恋心が芽生え始めた

今までの恋がどれだけ軽い気持ち

だったか、これから気付いていく飛鳥だった



翌日の朝

葵と登校していた時


おはよっ♪


一緒に登校していた楓と学


(飛鳥)おーうっ

(葵)おはよっ♪


2人を見てホッとした

学と楓



校門の前で飛鳥達が

来ているのが見えた良




(良) …あいつら

    仲直りしたんだなっ♪…


飛鳥達も校門の前についた


(良)いつ見ても仲好し夫婦だな♪


(飛鳥 葵)夫婦じゃないよっ!



キィッ

いつもの外車が止まった



車から出てきた美岬


(美岬)あらっ おはよっ

飛鳥くん 夏川さんっ


(葵)あっ 美岬先輩っ!♪

おはようございますっ♪


なぜか美岬を見て

すこし照れている飛鳥


(飛鳥)おっ おはようございますっ


美岬は飛鳥を葵と挟むように並んだ


そんな姿を後ろから見ていた3人


………


(良)なんなんだぁ… あの3人?

(楓)分かんない… 

でもなんだか飛鳥モテモテだね♪

(良)あの8連敗の飛鳥がなぁー

(学)………恋のトライアングルだなぁ…


ボソッとつぶやいた学


……っん!?


驚いた楓と良


まさか、学の口から

その言葉が出ると思わなかった…


(良)おっ おう…


(楓)そっ そーだね…



こーして無事夏休みを迎える事に

なった飛鳥達…

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