第五話 不思議な少女ミヤ
デュアルコアASはやっとメインキャラが出てきて人物紹介といったところ。ここまで書くのにどれくらいかかっているんだと自分に問いたい。もう数ヶ月も更新していないときもありこれで大丈夫なのかと不安になることもある。
だが、この書き方は変えていかない!そのときそのときで思いついた話を書き綴る。これが僕の書き方だ!
というわけで、久しぶりのデュアAS五話をどうぞ。
気絶しているクドを部屋の隅におき、少女と向き合う。
「えっと・・・君のこと訊いてもいいかな?」
さっきの出来事を見た俺はなるべく癇に障らないようにたずねていた。
怖いわけではないぞ。なんたって、モンスターと戦っているくらいだ。このくらいなんともないはずだが・・・クドのあの状態になりたくはない。つまり、怒らせないほうがいい。と、アルトの中でそう言っているのだ。その言葉に素直に従うことが最善の策というだけだ。
「・・・」
(返事がない。無視されているのか?というより、じっと見られてる。何か癇に障ることをしてしまったのか?もしそうなら・・・)
さっきのクドのやられていた状況を思い出す。
(あのクドがやられたのだ。俺みたいなやつなら確実だろ。ああ、俺はもうだめなのか・・・いやまだ諦めるのは早い。)
「えっと・・・」
「いいよ」
「え?」
突然こたえた少女に驚きそう声を出していた。
「だから、こたえてあげてもいいよって言ってるの」
「ああ、それじゃあまず君の名前は?」
無難な質問からはじめる。というよりこんなことも知らないのに部屋まで連れてきてしまっていた。
「ミヤ。あそこではそう呼ばれてた」
呼ばれてた?あそこってあの組織のことか?
「あなたは?」
「えっ?」
考えているところに声をかけられそう言ってしまった。
「なに?私はこたえたのに自分はこたえないわけ?」
と睨みつけてくる。そんなミヤに睨みつかれ一瞬たじろぐが
「あっ、いや、そういうわけではない」
と否定しこたえる。
「おれは、アルトだ。そしてあいつが―――」
「あっ、いいよあいつのことなんか。ほうっとこ。それよりアルトって何してるの?」
「一応トレジャーハンターだ。アイツとな」
そう言ってクドを指す。
「ふ〜ん・・・トレジャーハンターってどんなことしてるの?」
「俺たちは遺跡や洞窟などの探索かな」
「へぇ〜・・・ねえねぇ、遺跡って何処?どんな感じだったの?」
「そうだな・・・」
いつの間にか俺たちの冒険話で盛り上がった。どうやら、ミヤは外に出たことが無く、いろいろなことに興味を示していた。アルトはそんな興味津々に聞いているミヤと打ち解けていた。苦手に感じていたのに、もう普通に話をできるようになっていた。
「それで、それで!」
と期待するようなまなざしで見てくる。こうしてみるとさっきのクドに対しての態度が嘘のようだ。
「それでな―――」
と話そうとすると
「なんかちがくねぇーか?」
いつの間にか起きたクドが俺たちをじぃーっと見て言う。
「何が?」
ミヤは話を途中で止められ不機嫌というあからさまな態度でいう。
「何だよこれ!やっぱり、明らかに違うよな?俺とアルトで何でこんなにも態度違うわけ?」
そう俺に訴えるように言うクド。俺じゃなくてミヤに向かって言えよ!と心の中で言いながらさあ?っとおれはこたえる。そんなクドと俺を見てミヤは
「当たり前じゃない」
は?何言ってんのコイツ?というふうにそうこたえた。
「は?なんで?どうして?理由言ってみろよ」
納得がいかないというふうにクドはそういうと
「なに?言わないとわからないわけ?まったくしょうがないわね、言ってあげるわよ」
やれやれといったふうにそういうと
「あんたみたいな妄想馬鹿とは関わり合いになりたくないの。わかった?」
「・・・わかった」
クドはそう呟く。はっきりと言われ傷ついたのか俯いている。クドでも傷つくのかと思いつつ慰めの言葉をかけようと口を開こうとしたとき、また、呟きが聞こえ、そして
「わかりました。あなたが勘違いをしていることが。俺は妄想馬鹿ではない!そんな者ではなく、ただ前向きなだけだ!さあ、これで問題は無いはずだ。俺にもソフトな対応を」
これで誤解が解け、自分にもちゃんと接してくれると自信満々にそう主張するクド。どうやらダメージが大きすぎたせいか、軽減するために脳で、これは勘違いしているだけで実際は違う、と変換されていたようだ。だが、
「ねぇねぇー、アルト。さっきの続き聞かせてぇ〜」
ミヤはクドのことを完全に無視してアルトに話しかけていた。
「あ、ああ、そうだな」
アルトは一瞬クドのことを思ったが、それはほんとに一瞬のことですぐにミヤにそう言って続きを話し始めた。
「ちょっっっと、まてぇぇーーーい!俺の事を完全に無視して話しているなんて、俺には誤解を解くことも出来ないのか?それにアルト!お前まで無視すること無いだろ。いろいろな危機を乗り越えてきた最高のパートナーとしての態度かそれは!」
無視するミヤに言っても無駄だと感じたのかアルトに訴えてきた。
「いや、ここはおとなしく――――――」
アルトがそう言って振り向くのと同時にドゴッという音が聞こえた。その音を聞き、言うのを止め、目の前を確認する。だが、クドのほうに振り向いたはずなのにそこにはクドは居らず、前に座っていたはずのミヤが居て、その向こう側にクドが倒れていた。
どういうことかというと、話の邪魔をしていたクドを、ミヤが飛び膝蹴りで静かにさせたのだ。
「さあ、さっきの続きを話そう」
そう言って何も無かったかのようにさっきの場所に戻ってきた。
「あんなのはほうっておいて大丈夫だよ。それより、さっきの――――――」
突然言葉を止め、ふらつきだした。
「・・・もう、時間みたい」
ミヤはそう言って倒れた。
「おい!大丈夫か?」
そう言ってミヤを抱えるように受け止めゆすると、ミヤは、いま眠りから覚めたかのように目をこすりながら起きた。
「・・・どうかしましたか?」
と、アルトのことを見て尋ねてきた。それは、今まで話していたミヤとは違った感じの、そう、最初に会ったときのミヤだ。まるで二重人格のようにがらりと変わっていた。
はい、理解できましたか?
クドがかわいそうですねぇ〜。こんなキャラにしてしまったのでどうにもなりませんが。
今回はミヤの紹介。今のところ、ミヤと言う名前だけでほとんど謎!しかも、二重人格なのか!?とまた謎が増えてしまう。
まあ、気になる場合は次話にて。
というわけで次話もよろしく!