8話 転生先で俺は性転換したようでside佑樹
シエルという女の子になっちゃった佑樹視点のお話です
転生初日からの視点なので重複してるところもあります
ご注意下さい
親友の遥と共に屋上から落ちて目が覚めたら赤子になっていた。
いや、なに言ってんのこいつ?って思っただろう。
俺も自分がなに言ってるかよく分かってない。
つい先程目が覚めたらマジで赤子になってたんだ。
因みに赤ちゃんになったのが分かったのはあれだ。
声出してもさっきから「だぶ」しか言えなくて手足が短い、あと隣にもう一人赤子がいるのでそう予測した。
いくら学校の屋上から落ちたからといって手足ちっちゃくなるのはおかしいだろ?
あと普通に考えて男子高校生が「だぶ」はない。
絶対ない。
俺は絶対そういうの言わないと断言できる。
今言っちゃってるけどな。
それに隣に赤子がいるのもおかしい。
病院でもさすがに男子高校生の隣に赤子は置かないだろ。
そんなことしている病院は病院じゃない。
それら踏まえて俺も赤子になってると思った。
つまりは転生したということだ。
あり得ないよな。
普通はこんなのあり得ない。
なんで屋上から落ちて目が覚めたらいきなり赤子に転生してんだろうな。
確かに落ちてく時神様に輪廻転生したらとか言ったけど。
本当にあるのかよ。
え?マジでそういうのありなの?
なんだかんだ今すげえ混乱してるな、俺。
思考がぐっちゃぐちゃだ。
そんな風に混乱してたら隣の赤子が起きたらしい。
その瞬間なにやら声が頭に響く。
(ここどこだ?)
……………………。
気のせいか。
気のせいだな。
隣から突然遥の声が頭に直接聞こえてくるはずがない。
なので気のせいに決まってる。
(俺死んだはずだよね?)
…どうやら気のせいじゃなかったみたいだ。
なんでか知らねぇけど思いっきり隣から遥の声が聞こえてくる。
本当になんでだ。
「ふえっ…」
なんか気づいたら隣泣きそうになってるし。
隣の赤子は多分遥のはずなんだけどなぁ…。
なんでお前の声聞こえてくるか分かんねぇけど普通だったらお前も俺のこの考え事とか聞こえるんじゃねぇの?
くっ…、なんか混乱しすぎてつられて俺も泣きそうなんだが。
男としてこんなことで泣きたくねぇんだけどっ…。
「「ふええええええええええん!」」
やっぱ泣いた。
ダブルサウンドするはめになった。
16歳にもなって泣くとかつれぇ…。
それで気付いたのか遥っぽい赤子はジタバタして此方を振り向いた。
どうやら気付いたのでとりあえず挨拶でもしてみるか。
「あぶぅ」
これしか言えねぇけどな。
(はあああああああああああああ!?)
うるせぇよ。
頭が痛くなる。
遥っぽい赤子は泣き叫び、それに触発された俺も泣き叫んだので今世のや俺の家族らしき三人がきたその結果俺はすげぇ綺麗な女の人からあれを受けるはめになり、俺は初めての出来事に現実逃避していると遥で確定した赤子がすげぇフラグをたてて俺がそれに黄昏ながら返事をしてやっと俺に気づいたりした後。
そこからなんやかんやと騒ぎ三人が去り二人で話していると何人か殺ってそうなすげぇ怖い顔をした死神がきて死神の説明により俺が大泣きしたりし泣き止んでから再度発現した死神のこの世界の説明を受けたり愚痴を五時間も聞くはめになったり、と怒濤の一日が過ぎていった。
そして次の日。
俺は衝撃を受けることになる。
赤子に転生した次の日遥と馬鹿やったり母さんと兄さんに相手してもらったりしたら夕方になってたので父さんが帰ってきたら風呂を入ることとなり、見てるこっちが恥ずかしくなるイチャラブ会話をしたあと突然爆弾を落されたんだ。
「シエルは女の子だからな。男の子のノエルはお父さんとお風呂入ろうな」
は?
いや、は?
俺が女の子?
オレガオンナノコ?
理解が追い付かない。
どういうことだ、それは。
遥と二人で叫びバタバタする俺達を微笑ましく見守る両親に問いただしたい。
俺が女の子なのはどういうことかを。
気付いたら遥はイチャラブ会話をガン無視した兄さんにあやされてやがるし。
それすげぇ面白そうだから俺も見てぇし遥お前俺の衝撃の事実発覚したの忘れてんだろおい。
しかし無情にも俺は母に連れられていく。
「だううううう…」
おい、遥てめぇ気づけよ、おい。
きゃっきゃっ笑って忘れやがって。
後でぶん殴ってやろうかと悩みながら俺は叫ぶ。
(嘘だろうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?)
叫び続ける俺に遥が返したのは。
(えーと、どんまい!佑樹!)
という言葉だった。
遥ぜってぇ後でぶん殴ると決意した瞬間だった。
連れられた風呂の中にある鏡を見て確かに俺の股間に息子がいないことを確認させられ。
俺はこれからの人生を思い絶望するしかなかったのである…。
確かに遥と一緒に転生したいと言ったけど…!
神様これは顔以前にチェンジでお願いしたい!
誰か嘘だと言ってくれ…(泣)。