表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/32

第四章 『飛翔艦時代到来』 プロローグ



Air・Fantagistaエア・ファンタジスタ


第四章


プロローグ





真の女神は、ためらわずに嘆きの腕を振るう。


―――大聖典 第四章 三節 『コゥリース』




対の鈴が一つ落ちると、

その片割れは、地を大きく鳴動させた。


―――大聖典 第十五章 一節 『葬礼』 



群は舞い踊り、狂宴が開かれる。

笛を吹く羊飼いは何処だ。


―――大聖典 第十四章 九節 『界』 



空気のように軽く。

だが、重く大地を凪ぎ払う。


―――大聖典 第八章 一二節 『架の風』





 雑林を歩き通して、もう何日か経つ。



 薄手の修道服を身に纏った男は、しゃがんだままの姿勢で、上から聴こえる野生の咆哮へと顔を向けた。


 ―――崖に沿って、野犬が一列に連なって歩いている。



 それらが特に危険が無さそうなのを確認してから、男は足元の植物を根元から摘んで、肩に提げた鞄に丁寧に仕舞い込む。


 すると、遠くで、自分に対して怒る声がした。



 途中、目に付いた薬草をことごとく採取するのを、二人の娘は快く思ってないらしい。


 彼は汗を拭い、それに向かって苦笑すると。

 細身の槍を背に、彼女達も微笑み返した。



 良く見れば、その後ろの風景には、街並みが広がっている。



 あと少しこの獣道を我慢すれば、中王都市の国境に差し掛かるだろう。



 ぎらぎらとした陽の光を左手で遮り。

 首に下げた赤い十字架を右手に取る。



 男は足を上げ、地に落ちた枝葉を踏み潰した。







ここに、神は全て死んだに等しいことを記す。


―――大聖典 序部 『創る者の言葉』





この物語を記す機会が存在することと、読んでくれる貴方に感謝。 筆者



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ネット小説ランキングに投票
 ↑ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ