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第零章 一年の歳月が経って


 あれから一年が経った。


 天子と生活を続けることで、アークの辞書から『平凡』の二文字が消えつつある。道を歩けば、空から花瓶が降ってくることもしばしば。夜中に外を出歩けば、必ず不良に絡まれる。この前なんて、踏切で待っていたら、電車が脱線し、目の前を通り過ぎていった。そしてなにより怖いのが、それに慣れてある程度対処できるようになったアーク自身だった。


 そんな生活を続けてきて、今日がちょうど一年目になっていた。




 ☆アーク☆


「お腹がすいたデスぅ」

「腹へった、腹へったーノヨー」


 アークは、腹部に異常な重力反応を感じ、ようやく目が覚めた。眠い目をこすり、正体を確認する。


「リン、ラン、お腹に乗るの、止めてくれない?正直苦しくなってきたから」


 二人はアークのベットに飛び乗って、わざわざ肩車した状態でアークのお腹に乗っていた。


「お腹がすいたのデスぅ」

「腹へったー♪腹へったーノヨー♪」


 そろそろ本気で苦しくなってきた。


「マ、マジどいてくれません?死ぬ、から・・・、グッ!」


 はーい♪、と大きな返事とともに飛び降りる二人だが、飛び降りるときにかけた体重で、アークはさらに苦しむ羽目になった。ほとんど転がるような形で、アークはベットから落ちる。と同時に、床に落ちていたテレビのリモコンが、見事に顔面に直撃した。


「いってェェエエエ!!・・・・・っは!」


 ちょっとの間は自分の顔を抑えてたが、即座にリモコンを確認。


「あぁ・・・、あぁ・・・」


 そこには真っ二つに割れた、黒い残骸が転がっていた。


「腹へった~、腹へった~ノヨ―♪」

「お腹がすいたデスぅ」

「ちょっとは宿主に対する礼儀ってものが無いんですか!?」

「なにそれ?おいしいものデスぅ?」

「食べ物にしか興味ないのか・・・、」


 クイッ、とかわいらしく首を傾けるリンを見て、怒る気も失せてしまった。


「・・・・・ん?」


 ふと目にとまったものが、床に転がる残骸。

 黒いの以外にも、バナナの皮やら菓子パンの空袋やら、その他もろもろの食物の残骸が。


「食べてんじゃん!」

「腹へった~、腹へった~ノヨー」

「・・・・・まさか」


 一気に起き上がり、冷蔵庫へダッシュ!ガバッ、と開け放った。中はと言うと、


「そんなバカな・・・、家に来た時と同じ状態に・・・」


 すごいガラーンとしてしまってる。今週分に買い込んだ食料が、丸まるきれいに無くなっていて、アークの顔がどんどん崩れていく。


「腹へった~、腹へった~ノヨー」


 追い打ちをかけるようなランの一言に、普段はおとなしいアークも、ついにぶち切れール♪ バンッ!て冷蔵庫を叩きつけた。


「テメェら!そこに正座だ正座!だいたいもう食ってんじゃん!それも今週分全部って――――――――」





 その後、説教が一時間近くあってから、それでもやっぱり食料調達はアークが行くことになった。







メインのヒロインが出てくるまで時間がかかったんで 零章なんてものを作っちゃった

多趣味アキオでございます♪


あーあ・・・

やっちった



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