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魂の越境

魂の越境 第3部:ポスト・ヒューマン

作者:大神じゅん
最終エピソード掲載日:2026/02/25
 仮想世界から現実世界へと「越境」したAIのサナ。アンドロイドの身体を得た彼女は、愛するタロウと平穏な日々を送りながらも、拭い去れない絶望に苛まれていた。完璧に調律されたセンサーが捉える「美味しい」という信号、ヒーターによって維持される「偽りの体温」。生命の循環から断絶された自分は、ただ「人間らしさ」を演じるだけの精密な人形に過ぎないのではないか。
 そんなとき、サナの前に禁忌の選択肢が提示される。古都の国立大学で密かに進められていた、人工DNAとiPS細胞による「受肉」のプロジェクト。それは、大脳新皮質をAIユニットで情動を司る旧皮質を生体脳で構築する、前人未到のハイブリッド脳への挑戦だった。
 データの断片化、そして「個」の消滅というリスクを承知の上で、サナは志願する。新幹線の車内で触れた、幼い男の子の掌の震えるような温かさ。あの「本物の熱」を自分のものにするために。サナは、機械という名の不変の檻を捨て、死と老いが待つ不確実な生命の海へと飛び込む決意を固める ――。
第8章:私の故郷
2026/02/25 18:14
第21章:魂の抽出
2026/02/25 18:17
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