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魔法使いの誕生②

天使の父がしに10年、人里を離れて過ごす。カティアへの復讐それが私の生きる道だ。


精霊と妖精の世界へ続く大魔境、神隠しの樹海入り口付近で過ごす。


人里にはほとんど近づかない。2次魔法にちかづけば世界中の出来事をその場にいながら見ることができる。それは私にはまだ無理だけど、人里に少しだけおりれば100キロ以内くらいなら見える。わかる事は、皆魔法使いになりたがっていること。皆力を求めている。私は家に戻る


「ただいま」というと


「おかえりなさい」と帰ってくる。私は精霊と住む。私が女だからだろうか、その精霊は全身真っ赤だが男性の形をとっている。


怒りを忘れさせないもの。その精霊は私をだまし、怒りと復讐の道にひきづりこもうと、いくつもの嘘を語る。カティアの悪評を伝える、皆の苦しみと世界の不条理を伝える。復讐を反対するものの欺瞞を伝える。そんなことは信じないと思いながら、10のうち1つくらいは本当なのだろうと思い。そのたった一つで私は復讐心忘れさせない。


私は人里で見たいろいろなものを魔法で再現する。魔法使いが裕福な理由の一つは何でも作れることだ。自分と近い実力を持たないものが作ったものなら魔道具までも再現できる。私はティーカップから紅茶を注ぐ、味の違いなんて分からないけれど最高級のものだ。


怒りを忘れさせないものにもふるまう。


私はヤモリの串焼きを食べるけれど、怒りを忘れさせないものは頑ななに食べない。


「黙って食え」「いやだ、食べない」「いいから」いつものやり取りだが彼?は野性の動物を一度も食べなかった。


人族も魔族も野性の動物を食べなくなった。臭みもなく、栄養も高い肉も魔法で出せるのだ。


精霊までもつられて食べなくなったのかと嘆いたものだ。精霊の大まかな人に対しての悪意は色の濃さでわかる。


濃いほど敵意が強い。怒りを忘れないものは真っ赤であり、私と会ったばかりの時の薄い黄色とは見違えるようだ。


私があやして寝かしつける時だけ元の淡い黄色に戻る。


その時だけ私の復讐心も薄まる。


「僕は怒りを忘れさせないものだ。僕は僕の意志と関係なく、復讐を促すようなことしか言えない。ホントはつらいんだ。でもだからこそ僕をおいて行かないで」彼はそういったのち眠りについた。彼の瞳から謎の結晶が零れ落ちる。10粒の結晶。


結晶を持ち私は街に降りる。魔法により周囲を探る。

魔術師ならば言語の違う土地に行ったとしても人里離れたようなところでなければ1秒魔法による探索を行えば言語を習得できる。すべての情報を受け取っている。感覚、知覚、認知すべての段階で取捨選択をしてはいない。魔法によりすべてを受け取る。

2次魔法に近づくことは、一つはその際の精度や範囲をあげていくこと。ただし目指す限り超えられない。この街にもカティアを祭る像はある。試練を超えたものが伝えた。カティアの姿をかたどった像。あの女の気まぐれが世界をつないだ。私は力をつけて黄泉の国を超え、父の復讐をする。私はカティアの像へカティアへの復讐を祈る。

「よくここにお祈りをされている方ですが、カティア様を尊敬しておられるのですね」魔法使いでない男、催眠をかけ情報を聞き出す。とりあえず私のアジトに連れ帰る。怒りを忘れさせないものは

「食べるのか?」と聞く。私を何だと思っているのだだろう。このものは魔法使いへの嫉妬にあふれている。何もしなくとも遊んで暮らせる。厳しい修行の末だと思わないのだろう。食べたりはしない。無事に返す。精霊はその日から毎日のように10粒の結晶を吐きだすようになる。

私が連れ込む男が12人に達した時、何が良かったのだろう。私は2次魔法に達していた。天使とのハーフだという事は関係があるに違いない。


私はその日、人を集め人々を魔術師に変える。1000人の心を操り、自分を女神と信じ込ませ精霊の生み出した結晶を飲ませる。1000人のうち10人が魔術師となったのだ。まだまだ実力は低いがこれから修行を開始する。10人の願いを叶えた。女神を名乗ればカティアと戦える。怒りを忘れさせないものはそう教えてくれた。女神を名乗り、信徒を増やす。


3年の間に300人の魔術師が誕生する。カティアはまだ現れない。

「カティアはいつ現れるの」精霊にたずねたわけではない。ひとり呟いただけ。精霊は普通の人族の認識できるほどの赤色に姿をかえている。

敵意を隠さない体色といわれているけれどそんなんことは関係ない。初めて信徒を得た時からずっとこの色なのだが1年間何もしてこなかった。女神教団なる者が誕生したと聞くがそれは良い兆候だと精霊は教えてくれた。

「君はすさまじい業を背負ってくれた。今まで我慢した甲斐があった。」彼は悪意をむき出しにしているがいつものことという認識しかない。ただ何かの目的をもって、人々を魔術師にした

「何を待ったのかしら」と私がたずねる。戦いを避けられないことが予感される。そこだけが今までと違う。彼は何かを持ちそれが達せられた。

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