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小さな星と聖杯の秘密(0次魔法シリーズ②)  作者: sisousi.kenta


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鬼③

秀一、サラは戦う気はない。魔術師や知恵のある種族は不戦協定が結ばれており聖域では戦ってはいけない事になっていた。ここは聖域ではないのだが、互いにみだりに戦わない事は習慣になっている。

私にしたってそうだ。食欲のままに人に襲いかかるのはケダモノのする事だ。というのが一番の理由だが、2番目の理由として、サラは私よりはるか格上の存在で勝ち目がない、という事も影響している。

サラは剣を持ってはいるが、力は抜いている。私と対等か劣る実力の秀一はまだ緊張を緩めては居ない。秀一と2人だけで出会っていたら戦いになっていた筈だ。恐らく決着はつかず、負けた方は逃走した事だろう。

私はふと子に名前をつけていない事を思い出す。新人類では珍しい事ではない。生まれた時から〇〇を食べる鬼という名がついているのが普通だった。

それが子が人食い鬼、新人類でないと気づいた理由でもあった。


我々は一旦小屋を用意し互いについて話し合う。

サラは「私は月の民を追放された。ポーラを守れなかったからね。多分ディアナが私を解放したかったというのもあるのだけれど」といった。月の民にとって重大な指導者が死んだ。その話は本当だったのだ。

私にはわからなかったがサラは泣き出しそうになっており、言葉を続けられなかった。

秀一は「私も弟子の死を悲しんでいる。何より悲しいのはサシェが死ぬその時まで私はサシェの事を忘れていた事だ。ウェンディの、というより、月の民の国の魔法の影響だった。私が文句を言いに行くとサラがおり、私は彼女にひどい言葉を投げつけた。サラは弱々しく。私の言葉に打たれ続ける。私より遥かに強いサラは何も言い返さなかった。それが6年前。私が落ち着いて後同じ苦しみを抱く彼女を責め続けた事を謝り、以降我々はともに暮らしている」といった。

私は私より強かった筈の旦那が私に殺された時の事を思い出している。初歩の魔法に過ぎない”負い目があると反撃が出来ない事がある”はいまだに魔法使いにさえ効果を及ぼす事がある。旦那が本当は子を食べたく無かった事を知り私は涙を流す。私は「6年前の事件は旧人類の家畜化を決定づけた。もう旧人類には我々に対抗できる魔法使いは残っていない。サラ、お前は重傷、ディアナを庇ったポーラ、ブランドン、サシェ、和音は死にルカを庇ったミザエルは数十年復活出来ない。」サラやミザエルはそもそもあちらの世界の住人であり、おおっぴらには戦えない。由紀菜もミザエル同様復活待ちとなった。コーネリアスは実力がたりない。ルカはあちらの世界で殺される可能性が高い。ディアナ達月の民はもう表には出てこない。それが災害の跡地を調べた新人類の学者の見解だ。カトリーナ1世はサラに庇われ無傷であったというがエルフもあちらの世界の住人だ。私は大切な話を切り出す事にする。

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