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小さな星と聖杯の秘密(0次魔法シリーズ②)  作者: sisousi.kenta


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鬼②

新人類と旧人類の戦いは新人類が勝利した。

五億にまで減った旧人類の半数は和音という魔術師の作った第8世界に逃げ込む。我々新人類に指名手配された和音の居場所は旧人類最大の秘密だった。その第8世界は崩壊した。崩壊する際に和音を含む旧人類側の新人類に対抗できる残り僅かな魔法使いが複数死亡した。それが最後の決定打となったのだ。


そしてその頃から我々人食い鬼の子に人が生まれ始めた。高位の鬼ほどその傾向は強いがより高位の鬼が住むはずの大魔境の先の世界では起きていない。


森に潜み子にバレない様に人を襲う日々。

子が5歳になる頃にはようやく子に対する食べたいという気持ちは抑えられていた。

けれど森で育てたせいだろうか、子は精霊語等という薄汚れた言語を使う様になってしまった。

私が叱り付けると子は泣いてしまう。

なぜか子は精霊語を覚えた事を誉められると思っていたようだ。私があやすと機嫌をなおす。


人食い鬼の間には更に人の子が生まれる現象が続いているらしいのだが、食べずに育てられるものは5人に1人も居ない。私だっていつまで食べずにいられるか分からない。消えてしまった食欲がいつ戻るか分からないのだから。


「私はウェン・・・、ってえぇぇぇぇぇぇ!?あなた人食い鬼!?」


私の目の前にはサラがいる。鬼から見ても美しいと思える容姿を持つ彼女は半身にひどい火傷の傷をおっている。呪いによるものだろう。

彼女は戸惑った。だからその戸惑いを、私は食べようとしたが歯が立たなかった。

けれど少しなめただけで信じられないほどの甘みがあり、その後苦みがやってくる。彼女の属する月の民は人食い鬼の一種ライカンスロープの子孫だった。一部鬼の血がながれている。


旧人類が新人類に歯向かわず生贄を差し出す限り、新人類はそれ以上は旧人類を食べない。森はそのルールが適用されない。

サラは我々を襲わない。戦争に大魔境の先の世界の鬼が参加する口実を与えないためだった。たまたま森で出会う事は戦争ではない。

サラは剣を抜き私を見つめる。サラのうしろからはおいしそうな男性が顔を出す。秀一、サシェの師匠だ。

2人は森で細々と暮らしている。











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