表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さな星と聖杯の秘密(0次魔法シリーズ②)  作者: sisousi.kenta


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/78

鬼①

新人類が地上を取り戻して50年

我々は退化した。人食い鬼の子は鬼ではなく人がうまれだした。何かが狂いだしてる。


鬼というのは謎が多かった。自分達の正体など旧人類である人以外は興味を持たない。そのはずだったが地上を支配しだすと共に我々は自らの正体が気になりだしたのだ。


人食い鬼はなぜ人が誕生するはるか以前から人食い鬼だったのだろう。

人食い鬼と吸血鬼の世界に向かうための大魔境で聞こえるいにしえの盟約とはなんなのか。


人族が絶滅したくなくて、我々に生贄を差し出すように我々だって絶滅したくない。だから地獄と呼ばれる世界を作りそこに逃げ込んだ。

人族は弱いものの逃げ込む先として第8世界を造った。そこには王や魔法使いは受け入れ無かった。

我々は逆だ強いものだけが突破できる壁を築いた。

逆というのは同じ事。同じ軸に立つから逆なのだ。


鬼達は人間のように暮らしだしかわった。

労働や消費、貨幣経済もだが何より、死ぬ事を恐れるようになった。死を避けようという思いはあったがそれが恐怖からくるようになった。


私の子は人間だった。

全く愛情がわかない。”おいしそう”というのが子をみた感想だ。理性により子を食べてはいけないという思いがあり生かしている。

やはり何かが狂いだしている。

私はそんな愛情がわかない子を守るために愛し合った夫を殺してしまった。


私は子を連れ逃げている。いつ誰がたべてしまうか分からない。私は自分の欲と戦いながら愛情のわかない子を連れて逃げている。


私は戸惑いを食べる鬼、そんな私が戸惑っている。

人の世界で言う警察のような組織に追われている。返り討ちにする事など容易いはずなのだが、なぜな逃げてしまう。警察は例え勝てても倒せば鬼の社会には戻れない。それが怖いと思ってしまう。夫を殺した今も、もう手遅れなのに手を出せない。


私は森の奥に逃げる、人間化した鬼は森の中には住まない。けれど森には食べるものがない。地獄に住んでいる時はなぜかお腹がすく事はなかった。

今は人を食べねば腹がへる。

私の変化に気づいた子が戸惑っている。

私にとってのご馳走だ。私の空腹は加速する。愛する夫を殺してまで守った。それなのにもう我慢出来なくなり始めている。私の瞳から涙がこぼれる。私のまだ3歳になった子は私が子をあやした時のように背中をトントンと撫ぜるように叩いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ