脱出①
世界の滅亡まで1年をきった。
今回の夢のお告げは曖昧では無かった。
世界の半分の人が同じ夢を見た。世界人口300億の半分。2体の天使が人々の夢に現れる。3年後世界は滅ぶはっきりとそう言った。日時まで告げられており、誤差は2日以内という事まで告げられた。
告げられたからなんだというのか、悔いの無いように生きよと言うのか。
2体の天使は助かる方法は告げなかった。
世界中でその時の事が話し合われる。宇宙船は急ピッチで作られる。この星がではなく世界が終わるのに?
生命の元となるものを他の星に飛ばすのだ。
滅亡後の復活にかける者たち。生命誕生を科学的に起こそうとする一派だ。自分達は死んでしまっても何もなくなるよりはいい。
世界的な宗教の教祖がそれに賛同した。
科学と宗教が手を取り合う姿に皆は恐怖を押し殺し熱狂した。
それを見た記者は、
「で、それに何の意味があんの?」と言った。
その記者は翌日変死体として見つかっている。
著名人を乗せる宇宙船も作られる。世界とはつまりこの星だと言う解釈はやはり一定数いる。
私を含めた世界の秘密を受け継ぐ者だけは助かる方法を知っている。私は世界の皆に語りかける。私と同じ妄想にとりつかれた者はたくさんおり、私はその中の1人に過ぎない。
滅亡を信じない者もたくさんいる。半分はその夢をみていないのだ。
星を渡る船は、この星となった者の身体的性質を、この世界の性質に起き変えるの事で空間を超えるのだ。
人の足に乗っかった蟻は自分では到底出来ないワープをするそれの超強化版。
私は知っている、世界が壊れるならば世界の外にでなければいけない。
某年某月某日
私は宇宙船に乗り込む
どの道が最善かなど分からない。
私はこの星を離れる道を選ぶ。残る道を選ぶ事、何もしないままでいる事が不安だった。
滅亡の原因は私の祖父だ。その事は、私だけが知っている。




