魔法使いの誕生③
私をだました精霊は語り始める。
「初めに言っておくよ、こんなことでカティアは来ない。カティアは人族になんて全く興味がない。君は最初から自分で会いに行くしかなかった。ただそれももうかなわない。君の業は呪いを強くした、君はもう黄泉の国を超えられない。君の作った女神教団はいずれ世界に混乱をもたらす。君は毎回1000人の人を集めた、僕はその中に元から魔術師の才能があるものを毎回10人になるようにまぎれさせたんだ。あの結晶は呪いを含んだ僕の体だ。衰弱の呪いを含む。魔術師になれなかったものは長くは生きられない。君がやったんだ。君の大好きな世界3大悪女”あ”の魔女も超える大殺戮だ。それらの業が君にふりかかった。気づかすにやった方がより業は強い。そういう人間は精霊にとっての御馳走なんだ」彼は今まで食べるのも我慢して待った甲斐があったと高笑いしている。その時にはすでに私は彼の胃袋の中。精霊にとっての胃袋は世界そのもの。そして魔境そのもの。大魔境はあくまで試練であり、突破はできるようにできている。突破を前提としない魔境。彼はずっと私を食べる気だったのだ。酔狂にも最もおいしくなる時まで何も食べずに。
私は未来を見せられる。本当か嘘かなんてわかりようもない。信者の1人が、暗躍し、戦争を起こさせ、血によって気づかれた大きな帝国を作らせる。信徒の1人が暴走し、数億人の死者を出す戦争を起こす。教団は分裂し。周りを巻き込みながら互いに争う。時はさかのぼる、黄泉の国であらわれた、父と戦った私の記憶が流れ込む。本当は戦いたくないのにという思いを訴えている。彼は何をしたかったのだろうか。
業なんてものは気のせいだというのに。私は試しに世界を壊す魔法を放つが反応はない。私程度の魔法をきかなかったのだろう。うすうす気づいていた。彼は1次魔法者だ、そうでもなければたとえどれほど才能があろうとも人を魔術師にするなんて芸当出来るわけがない。
2次魔法者は死なない。永遠に待ち続ける。永遠に思い出せる。永遠に心を保てる。
有限のはずのものを永遠にできる。永遠に・・・
「助けに来たよ、ずっとあなたの事を心配していた。」最強の魔術師の1人マナが私を胃袋か引っ張り出す。私の最も尊敬する魔術師。そんなマナが私を助けに来た。私とは違う、世界を平和にし女神と例えられたかつての魔法使い3人の1人。同じく女神と例えられた友人のエリーをずっと守ってきた。私は泣き叫んだ。そして目の前にはカティアがいる。怒りを忘れさせないものは殺害された。激闘の跡がある。多くの天使が死んだ。天使の世界へ攻め入った怒りを忘れさせないものを迎え撃ったのだ。
天使たちはよみがえるが怒りを忘れさせないものはよみがえる事のない死が与えられた。私にはなんの感情もわかなかった。
「女神の話だね。私たちの時代には女神教はあったけれど魔術師はもういなかった。」
リーナが流水和尚にたずねる。女神については以前の世界でも教わる。300人の魔法使いを生み出した神、300人の魔法使いを生み出し、予言を与える。それは伝わっている。リーナはそれを知っている。
そこから先はより専門的な学問となる。
「女神についてはわかっていない。天使との混血だというと怒る人は多い。女神が天使より下の存在というのが我慢できない層だ。女神教を嫌う層は女神は人族に苦しみを生むために女神教団を作ったという。私の話したものは二つの伝説を掛け合わせたものだ。かつての世界最強であったカティアは不死身のはずの1次魔法者を1度だけ殺したことがあるとされる。カティアが人族の世界に住みだす以前、彼女と直接会ったものは話は全て残っているはずだ、カティアと直接会ったものは大勇者エリーが初めて会って以来、1000年以上の間に30人にも満たないがカティアが1次魔法者を殺した話がかたられ始める時期と女神教誕生の時代と一致する。」女神については3年で300人の魔法使いを生み出していらい、一度も姿を現していない。その時代とカティアが1次魔法者を殺した時代が一致する。3女神呼ばれる、3人の少女は実際の功績から神とたとえられた存在だが魔法使いとしては最強の3人といわれる。女神が本当に女神ならばいい、ただ女神が人であった場合。1次魔法に達した人がいては3女神の信者は黙っていないのだ。人族で1次魔法に達したのは3女神のみ、あるいは3女神とその弟子であるタリアだけでなければ特別性が薄れると考える。流水の話はその間の案といえる。
「1次魔法者はあくまで別にいるが、女神は本当にただの人を魔術師に変えた。というどちらにも配慮した案というよりも、女神教団がいれば確実に怒る内容ね。ただまぁ女神についてはそもそも本当に存在したかさえ意見が分かれているわね。精霊が肉体の一部を与えることで人の魔法の格に与えるという話も眉唾で、3女神のほうもそう呼ばれただけで、特に布教活動も行われていないし、私たちが恣意的に残すようなものではないわ」と嗜める。流水和尚は女神教が勢いが収まってからできた、宗教の破戒僧だ。天使にあったなどうそぶいている。天使にあったことで破戒僧になったというのだ。世界が滅ぶ前、私たちの住んだ前の世界では天使がいた時代自体今ではただのオカルトだと思われていた。
けれども現実に私たちは0次魔法に目覚めた。そして0次魔法は最高の魔法ではなかった。神話に語られる最も強き神々の王ですら1次魔法が20人いるだけ。その20人が永遠の時間をかけても達することのできなかった0次魔法に目覚めた我々は、1年後一人の生贄を捧げなければならい。より強きものに。生贄の数は増し続ける。子孫を増やし続けても1000年以内にこの星の原住民、魔王や死神といわれる存在を倒さね亡びる運命なのだ。




