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BLACK HEAVEN  作者: 慧菟
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-2

                         †


栗色の毛髪をした少女は、うっすらと目を開けていた。


写るのは真っ白な天上。



暖かな風。

ゆっくりと、穏やかにゆれる。




その少女が持つ冷たい氷の如き青の瞳は、その温かさと白さをしっかりと、確かに見ていた。





ス、


タ――――――――――ッッン!!!!!!



ドアの開く爆音。


耳が痛い。



足音が近づいてくる。


2人?・・いや、3人か?



頭が痛い・・

体も重い・・



・・・動かない。





視界にオレンジの髪をした青年と、黒い髪をした女が、ひょっこり顔を出した。


「・・・・・・。」




じっと、その二人は6分ぐらい見つめてきた。


・・・逆に、何か言ったほうがいいのかプレッシャーだな。



だけど、声が出ない。


かわりに、瞬きをしてみる。



「生きてる―――っ!」



歓喜の声を二人は上げた。




・・・なんだ、こいつら。





「まあまヒリュウさんルイさン・・病人が驚くでしョ。あまり大きな声を出さないで下さイ・・」


後ろにいた4歳ぐらいの身長の少女が前に出てくる。



紫の髪をしたその少女は身の丈に合わない白衣を着用し、大きめのビン底眼鏡を着けている。




「聞こえますカ?・・まずは名前を聞いておきたいでス。貴方の名前ハ?」


私に問いかける。



名前、か・・



そういえば私の名前は何なんだろうな。




ミ・・?


テ・・?


ザ・・?


ア・・?




レ・・?


レ。






レ―――・・・





ゆっくりと、静かに息を吸って、こう答えた。





「レイラ・・・。」










と。

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