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栗色の毛髪をした少女は、うっすらと目を開けていた。
写るのは真っ白な天上。
暖かな風。
ゆっくりと、穏やかにゆれる。
その少女が持つ冷たい氷の如き青の瞳は、その温かさと白さをしっかりと、確かに見ていた。
ス、
タ――――――――――ッッン!!!!!!
ドアの開く爆音。
耳が痛い。
足音が近づいてくる。
2人?・・いや、3人か?
頭が痛い・・
体も重い・・
・・・動かない。
視界にオレンジの髪をした青年と、黒い髪をした女が、ひょっこり顔を出した。
「・・・・・・。」
じっと、その二人は6分ぐらい見つめてきた。
・・・逆に、何か言ったほうがいいのかプレッシャーだな。
だけど、声が出ない。
かわりに、瞬きをしてみる。
「生きてる―――っ!」
歓喜の声を二人は上げた。
・・・なんだ、こいつら。
「まあまヒリュウさんルイさン・・病人が驚くでしョ。あまり大きな声を出さないで下さイ・・」
後ろにいた4歳ぐらいの身長の少女が前に出てくる。
紫の髪をしたその少女は身の丈に合わない白衣を着用し、大きめのビン底眼鏡を着けている。
「聞こえますカ?・・まずは名前を聞いておきたいでス。貴方の名前ハ?」
私に問いかける。
名前、か・・
そういえば私の名前は何なんだろうな。
ミ・・?
テ・・?
ザ・・?
ア・・?
レ・・?
レ。
レ―――・・・
ゆっくりと、静かに息を吸って、こう答えた。
「レイラ・・・。」
と。