夢と現実
最初に違和感を感じたのは確か10歳の時。
毎朝階段を降りた先にある鏡に写った自分の顔を見て、めっちゃ美人…!と思うようになった。
晴れの日には、窓から差し込む太陽の光で顔の美しさがよくわかる…!と思い。
雨の日には、ちょっと朧げな感じがあるのもこれはこれでいいわぁと思う。
小さい頃からずっと見てる自分の顔で、ましては自分の顔を見て自画自賛なんて今までしたことすらなかった私が、突然鏡を見て毎度のように思うようになったのだ。
最初はこんなことを思う自分が違和感でしかなかった。
でも人間はなんだかんだ慣れるもので。
1ヶ月経てば自画自賛する感情を気にしなくなっていた。
次に大きな違和感を感じたのは最初の違和感から約半年が過ぎた時。私の誕生日の日だ。
その日は私の誕生日パーティーのために領民たちが朝から家で採れた大根やら蕪やらお花やらを持ってきてプレゼントしてくれた。
お礼を言いながらプレゼントを受け取り他愛もない世間話をする。
ここまでは普通だった。でもパーティーの中盤で運ばれてきた料理を見て当時の私はこう思ったのだ。
あれ?誕生日ケーキは?
お気づきだろうか。この違和感を。
この時代、ケーキはお貴族様のようなお金持ちしか食べれない贅沢品でありそんなものを貧乏領主家の私が食べれるわけもない。
しかも私は生まれてから10年間、1度も食べたことがないはずなのだ。
それが、無いことを不思議に思うなどあるはずもない。
ただ、その時の私はパーティーの真っ最中で、そう思ったのは勘違いとおいてすっかりそんな疑問を抱いたことを忘れてしまった。
その後はなんやかんやで大きな違和感を持つこともなく、領地でそれなりに楽しく過ごして時が過ぎ。
そして14歳の誕生日を迎えた今日。
私は毎年のように開かれる誕生日パーティーを無事に終え、星がキラキラと輝く夜空を見ながらベットに横になっていた。
どのくらい経ったか、うつらうつらと夢の世界に行こうとしていた時、私はあることを思い出した衝撃で目が覚めた。
ガバッとベットから起き上がり大量の情報に頭を抱える。
「……あれ?私、異世界に転生してない?」
書き方を悩みながら書いてます…。
もしアドバイスや感想などあればいただけると嬉しいです(*'▽'*)