↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一度死んだ男は転生し、名門一族を追放された落ちこぼれの少年と共存する 〜俺はこいつが目覚める時まで守り抜くと決意する〜  作者: 白黒キリン
第2章 異世界の男は鎮圧する

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
30/129

第8話

 炎が飛んできた方を見たら、予想通りシスティーゾが俺へ手を伸ばして立っていた。


 …………というか今は授業中なのに、何でシスティーゾはここにいるんだ?


 俺が根本的な疑問を考えていると、後ろからパキパキッとかジュウッという音が聞こえてくる。


「……しまった」


 俺が避けた後の炎の行き先を完全に忘れていたため、急いで振り返ると氷の壁ができていて、そこにシスティーゾの炎が当たって水蒸気が発生していた。


「鈴(りん)先輩、すみません。避けた後の事を忘れてました」

「この程度の事は構わないわ」


 システィーゾの炎を受け止めた鈴(りん) 麗華(れいか)が、何でもないというような感じで言ってくるが、それを面白く思わない奴もいて炎の勢いが増していく。


「俺の炎を下に見るとは、ずいぶん舐めてくれるな。鈴(りん) 麗華(れいか)」

「アラン=システィーゾ、私の氷があなたの炎程度にどうにかできると思われている方が心外ね」


 システィーゾが溶かそうと炎の熱量を上げたが、それ以上に氷が炎を凍らせていく。


 さすが学園上層部直属の実行部隊「聖(ひじり)」に選ばれてる実力者だけはあるな。


「ク……」

「そろそろ炎を止めないと、あなた自身まで凍るわよ?」

「チッ」


 システィーゾは自分の炎が凍らされるという事実が気に食わないものの、このまま続けても負けるとわかっているため炎を消した。


 こういう引き際をわかっているところは、俺に絡んできた五人とは違うな。


 俺は、イラつきながら鈴(りん) 麗華(れいか)をにらんでいるが、とりあえず話を聞ける雰囲気になったシスティーゾに聞いてみる。


「システィーゾ」

「何だ?」

「今は授業中なのに、あなたは何でここにいるんですか?」

「…………」


 俺が質問をすると、システィーゾの顔がさらなるイラつきから苦虫を噛み潰した感じになった。


「システィーゾ?」

「…………た」

「え?」

「………れた」

「よく聞こえないんですが……」

「お前に次の授業の場所を教えるよう頼まれたんだ‼︎」

「システィーゾがですか……?」

「そうだ‼︎」


 俺の通信端末へメッセージを送るとか他にやりようはあったはずなのに、何で教官はシスティーゾに頼んだ?


「ああ、そういう事ね」

「鈴(りん)先輩は何か知ってるんですか?」

「簡単な事よ。学園側は鶴見(つるみ)君とシスティーゾをセットで考えてるの」

「……つまり?」

「学園側は、あなた達二人にできるだけ連れ立って行動してほしいみたい。だから、片方が離れてたら、もう片方へ探すように言うみたいよ」

「ふ、ふざけるな‼︎ なぜ、俺がこいつとセットなんだ⁉︎」

「あなた達がいっしょにいるように誘導した方が監視の手間が省けるし、もしいきなり戦い始めても介入しやすいもの」

「それは逆じゃないですか? 僕とシスティーゾを離すべきですよね?」

「鶴見(つるみ)君は、それでも良いけど、システィーゾは下手に鶴見(つるみ)君と会うのを邪魔すると暴発する可能性が高いっていう学園側の判断よ」

「なるほど」

「クソが……」


 俺が納得していると、システィーゾは反論できないためかギリギリ奥歯を噛んでいた。


「それじゃあ、ここの後始末は私に任せて、あなた達は授業へ行きなさい」

「それは……」

「鶴見(つるみ)君が、あの公園で見たように聖(ひじり)の仕事の一つだから気にしなくて大丈夫よ」

「……わかりました。よろしくお願いします」

「うん、素直でよろしい。システィーゾ、わかってるわね?」

「わかっている‼︎」


 おお、システィーゾが渋々とはいえ返事をした。


「……何だ?」

「システィーゾも誰かの言う事を聞けるんですね」

「あ? ケンカを売るなら買ってやるよ」

「システィーゾ?」

「チッ、おい鶴見(つるみ)‼︎ 行くぞ‼︎」

「わかりました。それでは鈴(りん)先輩、失礼します」

「ええ、またね。それと私達が監視してる事を忘れないで」

「はい」


 ははは、私達ときたか。どうやら俺は宣戦布告をされたみたいだな。俺は秋臣を守る事を最優先にしているが、この世界の強者と戦うのも悪くない。そして、今もそういう奴らに注目されているのならば、これからが楽しみだ。


「……おい」

「システィーゾ、どうしました?」

「お前を倒すのと正体を暴くのは俺だ。俺以外の奴に倒されたら殺すぞ」

「楽しみにしておきます」

「チッ」


 俺とシスティーゾは次の授業がある教室へ移動して行った。


 ただ……、俺とシスティーゾが並んで歩いてるだけなのに、すれ違う教官や生徒と他の教室から俺達を見た奴らがギョッとした後、すぐに戦えるよう構えるのは何なんだ?

最後まで読んでいただきありがとうございます。


注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。


また「面白かった!」、「続きが気になる、読みたい!」、「今後どうなるのっ……!」と思ったら後書きの下の方にある入力欄からの感想・★★★★★評価・イチオシレビューもお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。