↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一度死んだ男は転生し、名門一族を追放された落ちこぼれの少年と共存する 〜俺はこいつが目覚める時まで守り抜くと決意する〜  作者: 白黒キリン
第1章 異世界の男は転生する

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
22/129

第22話

 …………どう考えても歓迎の雰囲気ではないのは感じるが、このままドアの前にいるのもおかしいので部屋の中へ入り静かにドアを閉める。


 振り返り改めて生徒会の面々を視線を戻しても、やっぱり俺をジッと見てくるだけで何の言葉もかけてこない。


 一応、緊張を装い部屋の中を観察してみても家具やら調度品が高いのだろうなという事しかわからず、向こうからは俺を見る以外の反応は全くない。


 仕方ない俺から話を切り出すか。


「あの……?」

「ああ、すまない。今噂になっている器物級(マテリアル)の鶴見(つるみ)君と対面するから、全員少し身構えてしまったんだ。そこへ座ってくれ」

「はい」


 俺は部屋の中央にある応接セットのソファの一つに座る。


 …………表面の触り心地と適度な柔らかさを考えると絶対に高いな。


 前世の感覚が残ってるせいか、良い物に囲まれるからこそ落ち着かない。


 ちなみに部屋の間取りだが、教室と同じくらいの広さの部屋で入り口の反対側に窓があり、左右の壁は様々な事が書かれているホワイトボードや資料の並んでいる棚などで埋め尽くされていた。


 部屋の隅に簡易のキッチンもあって居住性は、ある程度高そうだな。


「ふふふ、そんなにこの部屋が物珍しいかい?」

「あ、すみません。初めてきたもので、つい……」

「構わないよ。おっと、自己紹介をしておこう。俺はこの学園の生徒会長、精霊級(エレメンタル)の龍造寺(りゅうぞうじ)健(たける)だ。今回は突然呼び出してすまない」


 静かな口調に落ち着いた雰囲気だが、明らかに俺の一挙手一投足を観察している。


 …………周りくどいのは性に合わないな。


「それは良いんですが、僕はどういう用件で呼ばれたのか聞いても?」

「まあ、そうだね。お互いに授業もある事だし手短かに済ませるとしよう」

「お願いします」


 俺が軽く頭を下げると空気が変わった。


 目の前に座っている生徒会長と、その後ろに控えている役員達が臨戦態勢に入ったためだな。


 …………生徒会に選ばれるくらいだから、どいつもこいつも強いとは思うが、もし襲われても逃げるくらいは問題ないだろう。


 そう結論を出した俺は、特に慌てずに生徒会長の話の続きを待つ。


「鶴見(つるみ)君、君は今学園上層部の監視対象になっている事は知っているね?」

「はい。この前、鈴(りん)先輩に教えてもらいました」

「はっきり言って俺達生徒会も君の事を警戒している」


 まあ、怪しい奴がいれば警戒、監視するのは当たり前の事だな。


 ただ秋臣(あきおみ)が戻った時のために生活を安定させておく必要があるから、変に怪しまれるのはまずい。


「問題になっているのは二つ。一つ目は器物級(マテリアル)でありながら精霊級(エレメンタル)に勝った驚異的な戦闘能力。二つ目は、その戦闘能力を今までいっさい誰にも気づかせなかった演技力。この二つにより君にはある疑惑が浮上しているんだ」

「疑惑?」

「君がどこかの組織の工作員じゃないかという疑惑さ」


 秋臣(あきおみ)、すまん。


 俺と関わったせいで、とんでもない疑いをかけられた。


「異能力者なら切り札など他人に簡単には見せないものを持っていてもおかしくないと君を擁護する意見もあったが、君のはあまりに度が過ぎているから見過ごす事はできない。理解してくれるかな?」

「…………あの、僕が学園全体から怪しまれてるというのはわかったのですが、それとこの場に呼ばれたのにどういう関係が?」

「よし、それでは本題だ。器物級(マテリアル)の鶴見(つるみ) 秋臣(あきおみ)君、今日から生徒会に所属してもらうよ」

「は……?」

「ちなみにこれは学園上層部も認めているから君に拒否権はない」


 秋臣(あきおみ)、本当にすまん。


 どうやらお前の平穏は、しばらく戻ってきそうにないぞ。

最後まで読んでいただきありがとうございます。


注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。


また「面白かった!」、「続きが気になる、読みたい!」、「今後どうなるのっ……!」と思ったら後書きの下の方にある入力欄からの感想・★★★★★評価・イチオシレビューもお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 「ちなみにこれは学園上層部も認めているから君に拒否権はない」 よく分からない理屈ですね。生徒会役員に就任させる許可を貰ったと言うのならわかるけど、生徒会役員を命令する?まだまだ、この世界の…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。