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弱者の唄

作者: 時計塔の爺

私には目標といれるものがない

そんな大層なものを持つことすら許されないように思えて

将来に向かって進む人に憧れつつも

その胸には憎悪と嫉妬を溜め込んでいる

吐きそうなのに吐けず

叫べるときに叫ばない

病的なまでに周りの目を気にし

死にそうになるくらいの無気力に気づいて絶句する

口からでる言葉全てが嘘に思える

見苦しい言い訳に聞こえる

わかっている

本音を言うことから逃げているだけなのは

楽なんだ

冗談で片付けるのは楽なんだ

それが本音だとしても


私は悔しいと思うことがなくなった

感情そのものは健在だ

悔しさのみが弱いのだ

敗け続けているからか

最下位に居続け過ぎたのか

馴れたくもない環境が身に染みて

向上心は嫌悪の対象に置き換わる

努力すら嘘に見える

自分を知らない外野の言葉を張り付けただけの笑顔で返すのはもうなれた

上位人の輝きも今ではくすんですら見える

わかっている

奴らだって大変な苦労をしてるのだ

楽なんだ

敗北を当たり前に思うことが


最低だ

私は後悔したくないだけなのに

非難してくるやつがいる

真面目に答えるのが馬鹿馬鹿しい

もがいてないと思われるのが腹立たしい

努力してないと言われるのが哀れでならない

それを口にできるのは私しかいないというのに

自分をバカにしていいのは私だけなのだから

それは私だけの言葉だから

軽々しく口にするのはやめてくれ

反吐が出る

私に向けるその視線も

言葉も侮蔑も暴力も

全て私のみがすることが許されている

誰の了承を得て貴様はそれを私に向けるのか

私は貴様にそれをしたことは一度も無いにもか変わらず

貴様は私にそれをすることがどれだけ下品なことか

私の笑みで察してくれるとありがたい

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