あらすじ
この世界には、裏の顔がある。
資格をもった人間しか知ることのできない、残酷な真実が――
少年、尾崎顕は平凡な日常を送る高校生だった。
一年前、唯一の友人であった少女とともに交通事故に巻き込まれ、自分だけが助かってしまったのだ。その悔恨に悩まされながらも、前を向いて日々を歩む努力を続けていた。
そんな顕の人生には、もうひとつの側面があった。
レギオンと呼ばれる未知の怪物と死闘を繰り広げる日々。
それは、あたかもゲームのような非現実感を伴うものだった。
レギオンは、この世界には存在しない。
裏の世界――いや、本当の世界とでも呼ぶべき特別な場所に存在するのだ。
その不可思議な空間に立ち入ることのできる力を、顕はもっていた。
戦闘意識、アニマと呼ばれる超能力である。
レギオンとの死闘を続ける顕の前に――突然、同じアニマの力をもった少女があらわれる。
彼女は、仲間であるはずの顕を執拗に狙い、命を奪おうとしていた。
そして同時に始まる、アニマをもつ人々の間での殺し合い。
超能力者同士でのバトルロイヤル。
それは、これまで戦ってきた敵、レギオンの画策した凄惨なゲームだった。
戦わなければ死に、戦い勝ち抜けば、願いがひとつだけ叶う。
人間と怪物が入り乱れ、運命の歯車は回りだす。
己の戦闘意識を矛に、その存在理由を求めて――