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図書委員のおもちちゃん  作者: 鵲三笠


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24/30

第24/24.5話 御曹司の妹と会ったおもちちゃん/文化祭の演劇準備

※話が短くなってしまったので、短編2つで掲載します。


第24話『御曹司の妹と会ったおもちちゃん』


「お疲れ様でした~」


バイトを終えたおもちが本屋を出ると駅に向かって歩いていく。


「お姉~ちゃん!」


振り返ると、杏が手を振りながらおもちのところに走って来た。


「杏ちゃん……久しぶりだね。ユニフォーム着てるけど……部活帰り?」

「うん!今日練習試合だったんだ!もちろん勝ったよ!」

「すごいね」

「試合に勝ってお姉ちゃんにも会えるなんて……今日の私ツイてるな~!」

「杏ちゃんがよかったらカフェとかに行かない?試合頑張ったみたいだから奢るよ?」

「本当⁉やった~!お姉ちゃん大好き!」


杏は嬉しそうにジャンプした。



二人がカフェに入り、注文すると杏は嬉しそうにケーキを待つ。


「お姉ちゃんとカフェ行けたの嬉しいなぁ~」

「そう思ってくれて嬉しいな」

「夏休みにお姉ちゃんと出かけたいなぁ~って思ったけど部活とかが忙しくて……」

「そうなんだ。それならタイミングみて一緒に出掛けたいね」

「やった~!約束だよ?」


杏が水を飲むと、おもちに質問する。


「そういえばお姉ちゃん……この前お兄ちゃんとデートしてたよね?」

「う、うん……」

「どうだった?」


おもちは大翔とのデートを思い出し、少し頬を赤くする。


「楽しかった……また行きたいな……」


そんなおもちを見て杏は羨ましそうな顔になる。


「いいなぁ~私も恋がしたいなぁ~」

「こ、恋って……まだそんな関係じゃ……」

「へぇ~"まだ"なんだ」

「!!!」


おもちの顔がさらに赤くなる。


「アハハ!ごめんねからかって。でもお兄ちゃんとお姉ちゃんお似合いだよ?」

「そう……かな……?」


二人が話していると店員がケーキを持ってきた。


「お待たせしました。ご注文は以上でよろしいですか?」

「はい」

「ではどうぞごゆっくり」


伝票を机に置いて、厨房に戻って行った。


「食べよっか」

「うん!いただきます!」


二人はフォークを持ってケーキを食べ始めた。



ケーキを食べ終わり、カフェを出ると杏は満足そうな顔をしていた。


「ごちそうさまでした!今日はありがとう!」

「こちらこそ。また行こうね」

「うん!じゃあ私こっちだから。またねお姉ちゃん!」

「またね」


おもちが手を振ると、杏は走って帰った。


『お兄ちゃんとお似合いだよ?』


杏の言葉を思い出す。


(なれるのかな?大翔君の恋人に……)


おもちは自信がない表情で駅に向かって歩いた。



第24.5話『文化祭の演劇準備』


光星学園にあるとある一室。そこは演劇部が使用する教室だ。


「全員。集まってください」


演劇部の部長である相田匠あいだたくみは部員を全員集めた。


「今日から役者は文化祭の演劇練習。演出係はその準備に入ってもらおうと思います。まず役者の皆さんには台本を配布するので、確認してください」


匠は役者全員に台本を配布する。タイトルは『禁じられた森の秘密』。

役者達は台本を開き、パラパラと捲りながら内容を確認する。


「一応役は立候補で決めて、オーディションをしたいと思っています。それでよろしいですか?」

「「はい!」」

「でも今回のヒロイン。ヒロインは王国の王女で、隣国の王子に恋をするという設定。この役を演じるのはこの人に任せたいと思った」


そう言って、その人物の顔を見る。


「福田さん。やってくれる?」

「……!」


真奈美はヒロインに選ばれて、嬉しそうな顔をする。


「は、はい!やらせてください!」

「頼んだよ」


真奈美が喜んでいる横で他の女子部員たちが不満そうな目で真奈美を見つめる。

それに気づいたのか、真奈美は振り向いて自慢するように微笑む。


(あなたたちが選ばれるわけないじゃない。格が違うのよ。格が)


心の声が伝わったのか、女子部員たちが悔しそうな表情になる。


「……以上が役だけど立候補したい役がある人は名乗り出てください」

「俺王子やりたいです!」

「俺も!」

「僕は騎士団の団長を!」

「わかりました。では順番にオーディションしますね」


その光景を見つめていた真奈美が匠に話しかける。


「すみません。お手洗いに行ってきます」

「わかった。台本よく読んでおいてね」

「はい」


トイレに入り、手洗い場の鏡に映る自分を見つめる。


(フフフ……やっぱり神様は私に味方してくれてる……)


念願のヒロインに選ばれた。あとは斎藤君を……

蛇口をひねり、水を出すと手を洗う。


(楽しみにしておきなさい善哉おもち……あなたと斎藤君が付き合う未来はもうないのだから……)


そう思う自分の顔が鏡では性悪のように映っていた。

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