班分けと初授業…
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「えー、授業を始める前に班分けを行う。7人で1グループの班を各自組んでもらう」
ガレスはそう言うと窓際にある椅子へと腰掛けた。
班分け…それも7人組か。誰と組むかが問題だな。
「レオ、一緒に班組もうぜー!!」
1人は確定したな。
さて、後の5人はどうしたものか…。悠長にそんなことを考えていると、1人に声をかけられた。
「レオニアル・プルーム。私と一緒に班を組んでくれない?」
「…ミリア・シャリアン」
ん?今彼女の口から変なことを聞いたような…?気のせいだろうか…。
「んー…今なんと?」
「私と一緒の班になってちょうだい」
聞き間違いなどではなかったようだ…。ミリア・シャリアンと一緒の班か…。大丈夫か??学級長と副学級長が同じ班になってもいいのだろうか?チラリとガレスの方へと視線をやる。ガレスはこちらを伺うように見ていたのか、バチっと目が合う。が、すぐさま目を伏せ、他の生徒の様子を見始めた。
なるほど。どうやら学級長と副学級長が同じ班でも別に問題はなさそうだ。ガレスの反応が答えだった。こちらの状況を知りわかっていながらあえて沈黙を貫いている。ならば、
「ああ、分かった。一緒の班になろう」
「そう、よかったわ。断られたらどうしようかと思っていたの」
「断る理由がないしな」
後は4人か…。
「ねえ、私たちもいいかな?」
「え」
突然男女3人組に声をかけられ、驚いてそちらを見やる。3人は少し緊張した面持ちでそこに立ち尽くしていた。断る理由もなく、その3人を受け入れた。後1人か。
後1人をどうするか考えていると、ミリアが突然動き出しとある席まで移動する。彼女が立ち止まった席には1人の少年が机に突っ伏しており、彼女の気配に気付いたのかのそりと起き上がった。彼女と二言三言話をした後、2人一緒にこちらへと移動してきた。
「ねえ、彼も一緒にいいかしら?」
「…別に構わないが」
「そう。それならこれでメンバーが揃ったわね。自己紹介しておく?」
「お!サンセー!」
ミリアの言葉にティグをはじめとする他のメンバーが賛同し、互いの紹介が始まる。
「私はナギ・ファント。召喚術が得意です」
栗色のボブカットの少女ナギは、召喚士らしい。見た目おっとりとしてはいるが3人の中では一番しっかりしていそうだ。
「私はミキ・モラールです。魔法使いです」
深緑色のショートカットの少女は、魔法使い。垂れ目で少し眠そうに見える印象だが、洞察力が優れていそうだ。多分彼女が俺たちと一緒の班になろうと2人に提案をしたのだろう。他の2人に比べて視線の鋭さがまるで違う。まるで獲物を見定めているかのようだ。
「僕はギン・ワールン。騎士見習いだ、よろしく」
グレーの髪の少年は、騎士見習いか。優しく微笑むいわゆる王子様系の人種だ。騎士見習いにしてはやや細身だが、体幹はしっかりしているみたいでその立ち居振る舞いから腕前などが読み取れる。いい剣術の師匠がいるみたいだな。
「俺はマートン・ブルストン。錬金術師だ」
青色の髪の少年は、錬金術師らしい。第一印象は暗く大人しい感じがしたが、そうでもなさそうだ。目の下にはクマがうっすらとできており、常に眠そうな感じがする。と、紺色の瞳がこちらを窺い見ていた。少し見すぎただろうか?
「私はミリア・シャリアンよ。精霊術師、よろしく」
「俺はティグ・ハンストン!武闘が得意だ!よろしくー!!」
ミリア、ティグの2人も自己紹介を終え、それに続き俺も軽く自己紹介をした。
「あー、レオニアル・プルーム。一応剣士だ。よろしく」
これで全員の自己紹介が終わり、班が完成した。それにしてもものの見事に全員が被らずにバラバラだとはな。まるで示し合わせたかのようにみんな職業がバラバラで、バランスの取れたメンバー構成となった。逆にすごいな。
「ところで班のリーダーはどうする?」
ん?班のリーダー?いるのか??
「…プルームでいいんじゃないか?」
「お!それもそうね。賛成の人ー」
マートンの言葉にミリアが同意し、他4人への同意を求めた。無論、他の4人はノーとは答えなかった。
え…班のリーダーも……??
俺だけなんか兼任が多くないか?しかも、俺の意見は無視で話が決まってるし…。
諦めに近い乾いた笑みが浮かび、頬が引き攣る。望んでいた結果と物凄くかけ離れてしまった…。俺はただ書物が目当てだったはずなのだが、なんだか意図せずにどんどん目立っていってる気がするのはなぜだろうか?
「よーし、全員班は決まり終えたな。えー、ちなみにこれからの必修授業では今組んだ班で行動してもらう。個人の評価は班に加算されることになる。班での評価も個人に影響してくるから気をつけるように。以上だ。それじゃあ授業を始めていく」
班決めも終わり、いよいよ授業が始まる。
どうやら必修科目の授業は、全てガレスが行うようだ。他のクラスがどうかは知らないしわからないが、多分ここと同じで担当教師が必修科目の授業を行うのだろう。大変だな。
最初の科目は座学で、内容は言語学だった。
「このように、言語は多種多様に存在する。我々が普段使っている標準語、はるか昔の人々が使っていた古語、精霊が使っている精霊語、魔物や魔族が使っている魔語、エルフ・ドワーフが使っている自然語、妖精が使っている妖精語。この6つが主な言語だ。基本的にお前らが覚えるべき言語はリーミア語とチェイア語、それからディカ語の3つ。その他の言語を知りたいやつはその筋の教授とかに勝手に聞きやがれ。度胸があるならな」
そう言うと、ガレスはにやりと不気味とも取れる笑みを浮かべた。あの人笑み怖いな…。
クラス中がガレスの笑みに若干引きつつも、学園生活1日目初めての授業は筒がなく緩やかにおこなわれた。
初日の授業はどうやら座学だけのようで、言語学の次は魔物学、歴史学と続いた。
「“ウィーリル”王国は建国から約800年の歴史を持つ大国だ。その歴史の中では様々な国との戦争や魔物との戦闘が行われてきた。その中でも最も偉大で偉業を成し遂げ歴史に名を残した人物たち、伝説の七英雄。彼らはウィーリル国を救った英雄として、王国全土にその名は知れられている。英雄についての歴史は、学園の授業でのちに学べる。ちなみに、ここの学園の図書館には英雄に関する書物や資料がたくさん置いてある」
!図書館。
ガレスの口から出た図書館の単語に反応をして顔を上げる。
そうだ、俺の真の目的は図書館。そこでなら遺跡についてや、他の英雄の歴史が色々と知れるかもしれない。
「が、図書館の利用は3年生からじゃないと使用できない。ので、閲覧はおろか入室することはできないから悪しからず」
…ん?今なんか変な言葉が聞こえてきたような??
ガレスの言葉に引っ掛かりを感じ、瞬きを数回したのち彼を凝視する。
「いいか、図書館の利用は3年生になってからだ。それまでは君たちは誰1人として図書館の利用はできない。以上だ」
と、図書館の利用ができないー!!?
ししし、しかも3年生までだと!?なんでだ?どうしてだ??すぐにでも利用して調べ上げるつもりでいたのに、3年生、後2年経つまで利用不可?!すぐに調べられると思っていたのに。それじゃあ俺はなんのために_!!
今にも崩れ落ちそうな状態を拳を握り込んでなんとか押し止まり唇を噛み締める。
だが、諦めるにはまだ早い。なんせ、まだあと5年はある。5年の年月の間に、この広大でぎっちりの本の中から英雄と遺跡に関する資料や書物を…さが、す……無理くね?一体ここに何万冊以上の本があるのやら。
この学園に入ったのは…失敗、だったかな?
遠い目をしながらレオは窓の外を仰ぎ見た。
ああ、今日も天気がいいなぁ。
そんなことを思いながら…。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
駄文ではありますが、頑張って次の話も投稿していきます。
更新は遅いしまちまちだと思いますが。
次の話も読んでいただけると嬉しいです。
次の更新までしばらくお待ちください。




