おわりとはじまり…
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「我ヲココマデ追イ込ンダコト賞賛シヨウ」
魔王はそういうとニヤリと不気味な表情をうかべた。
「お前の企みも悪行もここまでだ!今日ここで全てに終止符を打つ!!覚悟するんだな魔王」
「ホウソレハ実二素晴ラシイ口上ダナ…ダガ魔王タルコノ我ヲ貴様ラゴトニヤレルモノカッ」
魔王は呪文を唱え始め、魔王の手の中に負のエネルギーが集まり一つの球体へと姿を変えていく。エネルギーはどんどん膨れ上がり、人の頭ほどの球体へと変わっていく。そして、魔王が呪文を唱え終えると球体は圧縮されていき人の目ほどの大きさになっていった。
魔王は一体何をしようとしているのかと、全員に緊張が走り方唾を飲み込んだ。
球体を手のひらで包み込み、魔王はそれを一人の男へと放つ。その球体が男へとまっすぐ飛んでいき、当たると思われた時、男と球体の間を割り込むようにするりと人の体が入り込む。
球体は割り込んできた男の中に入り込み男に激痛を与えた。
体内に電撃がはしり、身体中が燃えるように暑さを感じる。男の体は傾いていき地面に倒れそうになった。すんでの所で男の体は仲間に支えられ、地面に倒れずにすんだ。
「どうして!なぜ私の間に割って入ったりなんか!」
__どうしてかって?そんなの…
「気づいたら、体が勝手に動いてた、だけだ…」
そう答えると、男はだんだんと意識が遠くなり始めた。
仲間の声もだんだん度聞こえなくなってきはじめた。仲間に看取られながら男は、こんな最後もいいものかと少しだけ嬉しく感じた。自分は一生孤独に生き、誰にも看取られずにひとり寂しく一生を終えるのだと。そう思って生きてきた。だから男は、仲間に囲まれながら笑顔で意識を手放した。
そうして、その男の生涯は幕を閉じた。
その後、魔王は倒され世界は平和に包まれた。
そして300年後____
とある家にとある1人の子供が誕生した。
彼の名前はレオニアル・プルーム。前世の記憶を持って生まれた、いわゆる、転生者である。
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俺はレオニアル・プルーム。前世の記憶を持って生まれた転生者で、ここプルーム家の末っ子だ。
まさか自分が転生して、初めから人生を再度生きることになるとは思いもよらなかった。確か最後の記憶では、俺は魔王の攻撃から仲間を守るために間に割って入り、そのまま死んだはずだ。
で、一瞬の間のあと目が覚め気づいたら赤ん坊になって母と思しき人に抱かれていた。
初めは混乱したが、徐々にこの現実にも慣れていった。が、まさかここがあれから300年後の世界だとは。どうして自分が転生したのかはなんとなくだがわかる。原因は魔王が放った攻撃だ。
あれを受けたせいで俺は転生してしまったのでろう。
不覚、としか言いようがないが、自分の行動に後悔はしていない。仲間が無事ならばそれでいい。あの後どうなったのかはわからないが、皆俺よりも強いのだから大丈夫だろう。
それよりもまずは自分のことだ。
誕生してから5年の月日がたった。その間俺は、家族や使用人の目を盗んでこの家や今のこの世界について調べた。プルーム家は300年前から続く名家で、何度も優秀な人材を輩出し国に貢献してきた貴族家で、その功績を讃えられ今や侯爵の地位にまで上り詰めている。プルーム家の人間は皆特出した才能を持っており、必ず歴史に名を刻んでいる。
だからか、どこをどう探しても必ず名前を見つける。
時々恐怖を感じるほど引いた。
まあ、プルーム家のことはもういいとして、今のこの世界についてだが。どうやらこの世界には7つの遺跡があるらしい。
らしいというのは、その遺跡について書かれてある書物が少なく、というよりかはほとんどないに等しい。そのため、詳しいことがわからない。お手上げ状態だ。
家にある書物は全て読み終わってしまったし、現状やることがない。
家族はほとんど家にいないが使用人に聞けばかなりの過保護だと伺える。なぜかって?
家にいるいない関係なく俺の報告を随一確認を取り、俺が怪我をしたり熱を出したりするだけで宮廷の最高医師を派遣しようとするほどだからだ。もちろん全力で阻止はした。
行為が突飛すぎておちおち何かをしてはいられない。誰か彼らを止めて欲しいぐらいだ。
しばらくの間俺を放っておいてほしい。まじで。切実に。
こんなにも1人の時間が欲しいと思ったのは初めてだ。それほどに家族は過保護だ。使用人や護衛は必ずそばにいる。心底疲れる。
前世でもそこまで人を煩わしいと思ったことはないんだが…。
俺はため息をつくと、窓の外を見上げた。
あの頃がなんだか懐かしく感じてきた。世界中を巡り歩いていたが、今世では無理そうだな。
1度人生を経験していると諦めがつく。
まあそもそも貴族家の人間がほいそれと歩き回り、旅なんかができるわけがないけど。
椅子に寝っ転がり、ひとつあくびをする。いい天気だしちょっと昼寝でもするかな。と思い瞼を閉じた。
「御坊ちゃま、お休みのところ申し訳ございません」
寝れなかった。
「…なに」
不服ながらも目を開け身を起こす。入るように促すと、1人の執事が部屋へと入ってきた。1通の手紙を持って。
その手に持っているものは何かと執事へ問うと、王都にある王立学園からの入学の手紙らしかった。
なんでこんな時期に?と思ったが、どうやら貴族は早いうちから入学の通達書が届くらしい。て、早すぎだろ。俺はまだ5歳だぞ?気が早すぎる。せめてあと5年ぐらい先じゃないか??
執事に聞くと、貴族は何かと準備が多いらしい。それで早めに通達しているらしい。面倒なこって。
これが貴族の性ってやつか。
この後、家族からさまざまなものを贈られ、いっとき何も見たくないと思うことになった…。
「あ、王立学園って確か国で一番でかい図書館があったよな?そこになら資料や書物があるかも!」
ここまで読んでいただきありがとうございます。
駄文ではありますが、頑張って次の話も投稿していきます。更新は遅いしまちまちだと思いますが。
次の話も読んでいただけると嬉しいです。
次の更新までしばらくお待ちください。