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情緒不安定な俺とやってく方法

作者: 山田
掲載日:2025/08/07


 ピピピッ、ピピピッ、ピピピピッ、


 耳障りな目覚ましの音で目が覚める。

 重たいまぶたを擦りながら不快な一日の始まりを感じた。


 顔を洗って、歯を磨いて、髪の毛をセットする。 

 鏡越しに目が合っては、絶望する毎日。

 動画を見ながら朝食を食べて、制服に着替える。


 今日は何故か、いつもよりブレザーが重く感じた。


 肌を刺す寒さと、車に乗り込む自分の不甲斐なさに足が重くなる。

 自転車がパンクして半年、母に車で高校まで送って貰っている。

 そんな自分が不甲斐ないのに、面倒くささに負けて修理をしないまま放置した自転車はどこか寂しそうだ。


 イヤホンをつけ、俯き加減で教室に踏み込む。

 特にやることも無く、ただひたすら予鈴がなるまでスマホを眺める。

 挨拶が飛び交う中、外部を遮断しながら。


 まともに授業を受けることなく、一日が終わる。


 SHRが終わると会話をしている友人を横目にそそくさと教室をでた。

 挨拶ぐらいすればいいのに、出来ない自分が情けない。

 

 家に着いてもやることはなくて、一人反省会。

 一日の自分を振り返ると情けなくて、消えてしまいたい。

 ただ、跡形もなく綺麗さっぱり消滅してしまいたい。

 自分を卑下する感情が集まっては、皆で合唱していた。


 でも、今日はありがとうって言えたから昨日より1歩前進。

 隣の席の人と会話できたから、良くやった。

 相手の目を見れたから、凄く偉い。


 こうやって、小さなことを拾い集めて褒めてあげる。


 そうすると、少し楽になって。

 全部どうでも良くなる。

 俺だって必死に生きてるし、頑張ってる。

 

 大っ嫌いな自分の中に、少しでも肯定できる部分を作ってやりたい。

 自分を否定して生きるのは辛いし、疲れる。


 だから、好きになってあげたいけど無理なものは無理だから。

 ちょこっとだけ褒めてあげる。

 

 毎日こうやって、生きてる。

 どうせ明日も不甲斐ない自分に泣きそうになるんだろう。

 そう思うと、前日の夜から死にたくなる。

 そして布団に潜り込む。

 重たい毛布に埋もれて、縮こまって気配を消す。

 

 死にたいんじゃなくて、消えてしまいたいんだ。

 本当は。

 

 誰にも言えない本心は、心に重くのしかかる。

 頭の中で駆け回る、涙がこぼれてどうしようもなくなる。

 

   夜は怖い。


 静かな空気が僕を追い詰める。

 みんなが僕のことを置いて行ったみたいで。 

 眠れない。

 明日が怖くて眠れない。

 明日もあるのに眠れない。

 明日があるから眠れない。


 ふと気が付くと、朝だった。

 

 なんとも嫌味な朝だった。



 

 

 

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