１００万年後に幽霊になったエルフ

１００万年前、人種族は人間とエルフの２種族しかおらず、剣と魔法の平和な時代だった。その時代に女のエルフ――デシリアは約１０００歳という若さで命を落とした。
そして現代、突如としてデシリアは幽霊として現世に戻った。
　デシリアの時代から１００万年後である現代、エルフを見かけない以外には一見大した変化が無いようにも見えた。

　デシリアはせっかく現世に戻って来たものの幽霊という肉体の無い体では出来ることに限度があり不便を感じていた。そういうこともあり憑依できる相手を探していると、森の中の屋敷に囚われている人間の少女を見つけ、そして少女を助けるために取り憑く。

　世界を滅ぼせるほどの魔法の力を持つデシリアは平和な時代に生まれた故に何も成すこともできず親しい人以外には知られていない存在だった。そんな彼女は憑依した人間の少女ステラの「冒険者になりたい」と言うとても小さな夢のために力を貸すことにした。

※※この作品の世界は地域によって文明レベルにかなりの差があります。中世風の町に電子機器や自動車などの現代的な物が混ざってたりと歪な発展を遂げている世界です。