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100万年後に幽霊になったエルフ  作者: 霊廟ねこ
2章 才色兼備の猫人魔術士
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47 ツグスタ村 2

「もちろんだよ! 大歓迎!」


 明日も鳥バスで私達と同じ席に座りたいというルイザのお願いをケミーは快く受け入れた。


「おやすみなさい、また明日よろしくですわ」


 ルイザはニヤけ顔で少し嬉しそうな感じで言うと去って行った。

 少ししてからステラとケミーはルイザの怒涛の喜怒哀楽な態度がツボだったようで笑った。


 その後、3人は部屋でベッドやソファに適当に座り、暇を持て余す。

 この場で出来ることは限られる。

 遊び道具を持たない私達が出来ることと言えば、さっさと寝るかお喋りをするかだ。


 なのにみんなそのいずれかもしていない。

 ステラと私以外の二人は沈黙している。


 キディアは壁と床を交互にじ~っと見つめ、ケミーを見ないようにしてる。

 ケミーはステラを見つめながら、何か話したそうにしていた。

 しばらくすると話しかけてきた。


「ねぇねぇ、ステラちゃん!」


(デシリア、交代! 抱き着かれそうになったら避けて)


 ステラは強引に私と交代した。ケミーは鳥バスでの移動中、よく抱き着いて来たため狭いあの空間で回避できないステラは精神的に疲れていた。

 私が代わりに相手をしようにもステラはルイザとの会話ができなくなるのが嫌で意地でも交代はしなかった。


 ケミーが年の近いキディアの相手でもしてくれればと思うけど、私がケミーの立場ならキディアと関わりたくない気持ちは分かる。


 ステラを背後から刺したあの出来事で信頼を壊滅的に損なったので不信感はそう簡単には拭えないだろう。


 でもステラとキディアが仲良く話をしている姿を見てるはずなので少しくらいはその感情を取り除けているんじゃないかなとは思う、だといいな。


「ぼーっとして、どうしたのステラちゃん?」


 おっと、ケミーが心配そうに見つめてる。

 さっさと何か言わないと……でも何を言おうかな?


「あの、もう寝ませんか? 私疲れちゃって」


 疲れてはないけど、今日はもう相手にしたくない。

 キディアの相手ならしてもいいけど、ケミーの相手は私であっても疲れる。


「ケ、ケミー。ステラちゃんが疲れてるって言ってるし、用事は明日にしよう?」


 キディアは珍しく助け舟を出してくれるけど蚊のような細い声は私にしか聞こえてないようだ。

 ケミーはキディアには見向きもせず私に笑顔でこう言った。


「今まで頑張った疲れが出てきたんだね、ご苦労様。だったらさ、一緒に風呂に入らない? ステラちゃんが今まで風呂に入ってるところ見たことないし、せっかくだから私が全身流してあげるよ!」


(えぇぇぇ……)


 お風呂の提案にステラが呻く。

 私がいつも魔法で汚れを落としているので時間のかかる風呂には入ってない。

 たまには入った方がいいかな?


「あ、ステラちゃんも入るなら私も一緒に入りたい」


 キディアが言うとケミーの表情が微妙に歪んだ。

 ケミーは私と二人きりで入りたいのかもしれない。


(キディアが入るなら少しは安心できる)


 キディアも入ることにステラは少しだけ安心したようだ。


 ギルドの風呂は各部屋毎に設置されている割には広く、同時に複数の人が入れる。

 3人なら余裕だ。


(ステラ、どうしようか? さすがにそろそろ風呂入ってるところを見せないと不潔に思われるかもしれないよ?)


 魔法で体を清潔にしてても風呂に入ってない人に対する抵抗感ってのはあるんじゃないかな、と私は気になった。


(キディアとならいいけど、ケミーは嫌、怖い。屋敷から連れ出した時みたいに脅してよ)


(いや、それは駄目だよ。脅すのは悪い人に対してか非常事態の時だけだよ。あとケミーだけ除け者にするのは流石にマズイよ)


 ステラに直接危害を加えたキディアの方が好感度が高いという事実に、私はケミーが可哀そうに思えてきた。


 キディアとだけ入るのは、ケミーのキディアに対する心証を悪くするだろう。


(むぅ、冗談だよ。もう全部任せるからデシリア頑張ってね!)

 

 ステラは面倒臭くなったようで私に全て投げて来た。


 ということで私は3人でお風呂に入ることにした。


 体は自分で洗うとするか。

お風呂シーンはありません

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