第52話 転生前準備3
★分岐点2★
それまでの一部始終を別の場所で見聞きしていた一行が呆然としていた。
「何なんだアレは!」
「なんで私達が転移して行ったの?」
騒ぎ立てる妻達と一緒に平然としているメルヴィに問いかけるエルヴィーノだ。
「どうなっているんだメルヴィ」
「それは龍人達が来てから話しを聞こうよ」
確かにもっともな意見だ。
”修行していた”メルヴィが知る訳が無い。と考えるエルヴィーノ。
そこに龍人達が戻って来た。
「どうでしたか皆さん」
「「どう言う事だ(よ)コラソン!!」」
エルヴィーノとパウリナが問いかけた。
「どうもこうも見ての通りですけどね」
「そうじゃ無い、アレは何だ。俺達じゃないのは解っているが、一体どう言う事だ」
「まあまあ、皆さんにはこれからの事を説明しますから良く聞いてくださいね」
「先ほどまで見て頂いた映像は皆さん本人です」
「なっ、本人って、俺達はここにずっと居るぞ」
「ええ、そうですよ」
コラソンの話している意味が解らないメルヴィを除く一同。
「彼らも本物、あなた達も本物です」
ますます解らなくなる一同。
そして新たに見せられる映像は少し時間を遡った物だと言う。
ある部屋の中を進んで行くと、薄暗い室内に明るい筒が何本も並んでいる事が解った。
何やら研究施設の様な場所でその筒が映し出されて驚いた一同。
その培養液に浸かる者達は自分達だった。
そして順番に培養液から出されて台の上に並べられる。
そのまま別室へと運ばれると自分達が寝ていた。
「あっこれは皆さんが酔って寝ている所ですよ」
そう言ってコラソンが教えてくれた。
それぞれが、それぞれの横に運ばれると龍人達が裸の方に魔法を使っている。
すると、着用している衣服や道具などが全く同じ物で、同じキズや消耗度で現れた。と言うか装着している状態でだ。
すると今度は寝ている当事者たちを殻の容器に移し替えていった。
容器の中には球体を半分にした丸い物が繋がっている事が確認できる。
それをそれぞれの頭にかぶせる様にすると、1人ずつ魔法を使って何かをしているようだった。
そして容器が発光しだした。
発光が終わると二体ずついた当事者達が別々の部屋に運ばれて行った。
「どうですか? 見て解かりましたか?」
「解らねぇよ! どう言う事か説明してくれ」
コラソンの問いかけに説明が足りないと怒るエルヴィーノだった。
「ではまず、あなた達が選ばれたのは本当の事です。では何に選ばれたか。これが重要なのですよ」
そう言ってコラソンが語り出す。
「皆さんは魔法を使う時に魔素を使いますよね? この魔素は有限なのですよ」
全員の見当違いな所から始まったので黙って聞いているようだった。
「ではこの魔素ですが、将来・・・無くなる可能性が高いです」
「はぁ? 無くなったら魔法が使えなくなるだけだろぉ?」
「ええ、そうです。ですが重要な事は地上の生命体が魔素を消費し過ぎて魔素が枯渇になり、魔法が使えなくなる事ではありません」
話しの内容が解らないので黙って聞く事にしたエルヴィーノ。
「重要なのは皆さんがいつも居る大地。我々は惑星と呼んでいますが、魔素が無くなると惑星の生命にかかわる可能性が高いのです」
聞いている事は何となく理解する一同。
「我らの神が兼ねてより予言している不吉な事が有ります」
両手を後ろに組んで左右に歩きながら語るコラソン。
「何度も言いますが将来、惑星から魔素が枯渇する可能性が非常に高い。そうなると我々の取るべき方法は二つです」
「魔素の確保と枯渇する原因の排除だな」
「その通りですモンドリアンさん。そして我々は考えました。どのように魔素を保管するか。そしてその原因を無くす為、その時代へと誰を送るか」
「んっ、ちょっと待てよ。時代へ送るだとぉ」
「流石はモンドリアンさん。話しが早くて済みます。我らが神の予測した時代に転生してその原因を取り除くために選ばれたのが、あなた達なのです」
「無理無理無理無理絶~対に無理!」
「まぁまぁモンドリアンさん」
「そんなの絶対やらねぇし」
「まぁ、モンドリアンさんは置いといて、奥様達にはとても良い条件を付けますよ」
「私達も転生は出来ないですけど」
ロリがそう言うとパウリナにシーラも頷いている。
「勿論、転生しても奥様達が納得する特典を付ける様に考えてあります」
何やら行商や屋台のおっさんの様な話し方に変わりつつあるコラソンを胡散臭く見ているエルヴィーノだった。
※Dieznueveochosietecincocuatrotresdosunocero
「モンドリアンさんには現在奥様達が五人いらっしゃいますが、当然ながら序列は出会った順番ですね。もしも、これがもう一度、初めからやり直す事が出来るとしたら・・・どうでしょう?」
いかがわしい微笑みを浮かべて丁寧な説明するコラソンに、数人の目がキラリと光ったが1人だけ眉間にシワを寄せている。
「つきましては転生した奥様達に、魔素を必要としない魔法を授けます」
「それは何なの?」
生来魔素の少ない獣人族なので興味深々のパウリナだ。
「それは・・・エルヴィーノさんが何処に居るか解かる魔法です」
「今欲しい!!」
「はぁぁぁっ!? 何で俺なんだよぉぉ」
間髪入れずにシーラが要望してきた。
ニッコリと微笑んだコラソン。
「勿論、転生”前”に所有する全ての魔法を”アニマ”に移しますから安心してください」
何やら聞きなれない言葉が出て来たが誰も疑問視していない様だった。
「これは、どれだけ離れて居てもエルヴィーノさんが居る方角を察知し、近くなると自然に解かる様になっています」
「反対反対、反対~!」
瞬時に抵抗する対象者だ。
「「うるさい!」」
「黙ってて!」
「静かにして!」
(酷い、横暴だ)
しかし妻達の言葉に心で叫び悪態を付くエルヴィーノ。
「転生して同じ時代に産まれ変わっても多少時間のずれが生じる場合が有りますが、およそ10年ほどだと思ってください。ただ、場所の特定は難しいです。生誕する場所が違う場合も有りますが、それこそ方角が解かりますから大人になって探せば良いでしょう」
「なぁ俺は解らないのか?」
「モンドリアンさんには違う特典を付けますよ」
腕組みをして考える振りをしながらコラソンに念話する。
(なぁコラソン)
(はい、何でしょう)
(“良いの”頼むよ)
(勿論ですとも。モテモテになるヤツを考えてますよ)
(マジで。ありがとうコラソン)
”何故か”この時点で、既にエルヴィーノは勿論の事ロザリー達も転生する気になっている。
それはメルヴィが使った”支配の眼差し”に付与させることが出来る”命令の魔法”をコラソンが使ったからだ。
支配の眼差しを受けたものは下僕となる。
そして支配者の眷属が命令の魔法で細かな指示を出す事が可能なのだ。
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「それでは皆さん、神が見た未来に存在する”破局点”の中で、一番危惧する時代へ転生してもらう訳ですが、先程説明したそれぞれが扱う魔法を1つ選択してください。転生先は魔素が残っている可能性が低いので、十分に考えてくださいね」
地上では”別の自分達”が存在するので後顧の憂いも無く、神の使命に便乗して”第一夫人の座”を手に入れるべく私利私欲に支配される四人の女達だった。
四人の妻と婚約者はそれぞれが”やり直したい過去”を持っていた。
ロザリーは、最初の夫では無く二番目の夫の事実を悔やんでいた。
過去はどうにも出来ない事だが、他の義妹達は全員初めての夫なのだ。
それが”二つあった”ロザリーの心のトゲの1つである。
ロリは、迷う事無く出会いの場面だ。
第三者から見れば殺し合いと見える”あの時”をやり直したいと、密かに心に思っていた。
パウリナは、失われた10年だ。
だが、その時間が有ったからエルヴィーノと出会えたとも言えるので悩ましい事だが、やり直すならばその10年間もベッタリと寄り添いたいと思っている。
シーラも、迷う事無く出会いの場面だ。
父王の召還魔法のせいで、2人の出会いはとても恥ずかしい場面で、決して他人に自慢できる内容では無いからだ。
本来はもっとキュンキュンするような出会いを妄想していた自称乙女だった過去の夢を実現させたいと思っている。
妻達が思案している中で疑問に思った事をコラソンに尋ねるエルヴィーノ。
「ところで魔素の確保と枯渇する原因の排除についてだが、目途は付いてるのか?」
「勿論ですよモンドリアンさん。保管は十分時間をかけて行います。そして原因は・・・人族です」
それを聞いたロリが困惑する様子を見てロザリーが質問した。
「他の種族は含まれず人族に限られるのですか?」
「もっともな質問です。この先、獣人族や他の種族よりも人族の方が繁殖力も戦力も強くなって行くと予測しています。そして人族同士の争いも激化して行くでしょう」
「私達の種族は?」
パウリナが疑問に思った事を聞いて見た。
「獣人族にクエルノ族やエルフ族、全ての種族が人族の戦いに巻き込まれる事となるでしょうねぇ」
悲壮感が漂う妻達だ。
「あのぉ、まさかアルモニアが発端ではありませんよね?」
自らの国が戦争を起こす可能性も考えたロリが、人族として申し訳なさそうに訊ねた。
「アルモニアは原因となる勢力に敵対する国となるでしょう。一応我らを祀っているので戦争を起こす事は無いでしょうね」
その言葉を聞いて安心するロリだった。
「龍人達が止める事は出来ないのか?」
そう思ったエルヴィーノが聞いてみた。
「基本的に下界の事は干渉しない取り決めになっています。我らが管理するのは惑星の存続にかかわる事のみです」
自分達に関わった事が惑星の存続に左右する事だと理解したロリだ。
要するに龍人から選ばれた者達へと使命の引き継ぎをする事が、後にこの惑星の為に従事する事だと認識したのだ。
「それから枯渇する原因の排除ですが、現在進行形で人族に対して処置を行っている所です」
過去から試験的に獣人族から始まり人族にも魔素の少ない者が産まれている。
これは種族に対して遺伝子に作用する魔法が使用されていた。
どちらも体内に少量の魔素を残す程度だが、今後は時間をかけて無くす予定だ。
極まれに魔素の無い者同士から魔素を持つ者が産まれる場合が確認されているが、これも限りなく無くす計画だ。
それは人族の塩基配列に魔法陣を施すことだ、遺伝子情報に取り込まれた極小の魔法が子子々孫々受け継がれる事となるからだ。
無論、解除の魔法は存在するが、魔素の無い世界では行使する事は有りえない。
彼らを除いてはね。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
メルヴィは黙ったままエルヴィーノの手を握っている。
龍人達も同様に沈黙している。
目の前では、1つだけ選ぶ魔法を四人の妻達が相談しながら話している。
「メルヴィはもう決めたのか?」
「うん」
可愛く頷いた。
「どんな魔法だ?」
「ふふふっ、ヒ・ミ・ツ」
その様子を微笑ましく見ているコラソン。
「じゃ俺も考えよう」
(5つかぁ、どれにしようかなぁ)
コラソンから特別に魔法を5つ許可されて浮かれているようだ。
「先ほども話しましたが、転生後の世界は全ての種族が”魔法を使ない”状態になっている可能性が高いですが、エルヴィーノさんと唇を重ねる事で”魔法が使える”ようになります」
妻達は魔法を使えない事に不満が有り、コラソンからの説明に否定的だったが、新たに魔法を使用する条件を聞いて目を輝かせて納得していた。
(あのさぁコラソン。俺も魔法が使えないのか?)
(モンドリアンさんは成長と共にピエデラ・デ・ルナからの供給が増えるでしょう)
(でもさぁ、これ魔導具だぜ?)
(大丈夫ですよ。皮膚皮下良性腫瘍として体内に宿して生まれ変わりますから。因みに腕輪は全員にPigmented Nevusの模様となって腕に付与されます)
何やら解らない事を言われたがコラソンが大丈夫だと言うので納得したエルヴィーノは、念話で聞いて良かったと安心した。
※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez
ロザリーが選んだ魔法は、レプリカ・マヒアだ。
コラソンから初期段階では制限が有ると告げられるが幅広ろく活用出来る事で選んだと言う。
ロリが選んだ魔法は、レスシタシィオンだがコラソンから駄目だと言われた。
要するに使用する魔素が多いからだ。
それでも幾つかの候補を出すが結局はクラールとなった。
パウリナが選んだ魔法は、カパシダ・フィジィカ・メホラだ。
元々使える魔法が少なく神獣降臨後や腕輪を使った魔法の為、必然的に補助魔法になった。
シーラが選んだ魔法は、魅了の魔眼だ。
もちろん転生後に魔眼の効果は無くなるが、義姉達が聞いているので魅了とは言わず魔眼と答えた。
そして魅了の効果は人を操る事だ。
派手な魔法が使えないのであればと、利用価値を知っているので迷う事も無く選んだのだ。
エルヴィーノは扱える魔法が多く、悩んでコラソンに相談した。
エスパシオ・ボルサ○
エアラス○
バシーオ○
モルテ・メリソス○
クラール○
インバリダ・ノルマール○
カパシダ・フィジィカ・メホラ ○
カンビオ・マヒア○ただし、初期段階では制限が有る。
グラビダッド×ただし、成長後に条件下の元使用可能になる。
エスパシオ・モダンザ ×ただし、成長後に条件下の元使用可能になる。
スプレモ・デセオ・マヒア ×ただし、成長後に条件下の元使用可能になる。
と言う訳で8つも有る。
可愛い顔でおねだりするエルヴィーノだが首を横に振るコラソン。
仕方なくエスパシオ・ボルサとクラール。
それにバシーオと、インバリダ・ノルマールに、カパシダ・フィジィカ・メホラだ。
エスパシオ・ボルサとクラールは必須だ。
攻撃魔法も必要なのでモルテ・メリソスとバシーオで悩んだが、もしかするとモルテ・メリソスを”又”苦労して習得したが現世では余り使わなかったので簡単なバシーオの方が効果覿面なので選んだ。
インバリダ・ノルマールは属性魔法よりも使用頻度が高いエルヴィーノ。
(主に二日酔い解消だが)
カパシダ・フィジィカ・メホラは自身の機動力を上げた方が良い事は未来でも役立つと考えてだ。
「じゃ俺はエスパシオ・ボルサで」
(それとクラール、バシーオ、インバリダ・ノルマールに、カパシダ・フィジィカ・メホラだ)
自信満々に答える。
(本当にそれで良いのですか?)
(ええっ!?)
妻達の魔法は的確にコラソンが助言しているのに対して不公平だと思った。
(なぁコラソン頼むよぉ)
(仕方ないですねぇ)
すると渋々答えてくれた。
(インバリダ・ノルマールと、カパシダ・フィジィカ・メホラは棘の腕輪と龍人の腕輪に付与されているから要らないでしょう)
ウッカリしていて、大きな失敗を犯すところだったエルヴィーノ。
過去を思い出すと無駄に魔法を使っていたが腕輪の力を借りれば二日酔いになる事も無くなる事に喜んでいた。
そうなると、別の二つを付ける事になる。
この時シーラはエルヴィーノが選んだ魔法を聞いて喜んだ。
(次こそは魅力で私の虜にしよう・・・)
心に黒い欲望を隠し、表面は微笑んで見ていた。
結局モルテ・メリソスと、初期段階では制限が有るがカンビオ・マヒアにした。
(そうですね。それが良いと思います。カンビオは初期段階では余り変化しませんが転生してから確認してください)
(ありがとうコラソン)
ニッコリと微笑む2人を優しい顔で見ているメルヴィだった。
(他にも質問が有るけどさ、腕輪の魅力も使えるの?)
(勿論ですよモンドリアンさん。棘の腕輪も、龍人の腕輪もピエデラ・デ・ルナ同様に、Pigmented Nevusの模様として生まれながらに所有している事になりますよ。これでやりたい放題ですね)
思わず頬が緩んでしまったエルヴィーノのお尻を摘まみ捻るメルヴィ。
「いたっ」と声に出すが微笑んでいるメルヴィに、理解出来ないエルヴィーノだ。
次はまともな質問なので声に出す。
「コラソン、魔法陣は使えるのか?」
「モンドリアンさんが成長後に条件を満たせば使用可能となるはずです」
「その条件とは?」
「今の段階では解かりません。転生後の世界の事情が分からないので今は答える事が出来ないのですよ」
とにかく、魔素が無くても使える魔法が有るのは心強い一同だ。
「じゃ準備は良いですか?」
「「「えええっ!」」」
「ちょっと待ってくれ今からか?」
「勿論ですよ。下界では”別のあなた達”が行動していますからねぇ」
困惑する一同だがコラソンを先頭に移動する一同。
移動した場所は先ほどコラソンの成体と”じゃれ合った場所”だった。
「コンソン、ここって」
「ええ、亜空間です」
移動した場所の床一面に魔法陣らしき模様が描かれてあった。
「凄い・・・これって全て魔法陣なのかしら」
ロザリーが呟くと妻達が同意していた。
かなり歩いて魔法陣の中心に移動し、エルヴィーノ、ロザリー、ロリ、パウリナ、シーラ、メルヴィが並び手を繋げて輪になる様にした。
そして中心の魔法陣の周りには五人の龍人とコラソンが配置している。
ラソンが「ロリ、未来で合いましょう」
カマラダが「パウリナ、未来で待っているぞ」
インスティントが「シーラ、頑張れ!」
バレンティアが「モンドリアンさん、皆さんを頼みましたよ」
フィドキアが「・・・・」無言だった。
最後にコラソンが宣言した。
「では、皆さん。未来へ向けて転生魔法陣を発動します」
すると床一面の魔法陣が輝き出し、一同の左右から大きな魔法陣がゆっくりと上へ上へと積み重なっていく。
(すっげぇ、これって積層型魔法陣だよなぁ。だけど・・・一体何層有るんだぁ?)
龍人達から大量の魔素が送られて、床から大量の魔法陣が次々と出現し、二列の積層型魔法陣は遥かな上空まで伸びている。
(モンドリアンさん、未来では”助言者”の言葉を信じてください)
(えっどう言う事だ?)
エルヴィーノが念話で問いただすが、笑顔で答えたコラソンだった。
「では転移開始 !」
コラソンが魔素を送ると、二列の積層型魔法陣が歪み螺旋状態に形を変えて、仰ぎ見るエルヴィーノ達には巨大な螺旋の梯子の様に変わっていた。
次の瞬間、床の魔法陣が更に輝きを増し、一瞬で真っ白な光の世界に変わり上空に移動している錯覚を覚えた一同だ。
離れた場所から”視る者達”には床から上空へと勢いよく光の玉が駆け昇る様に見えたと言う。
しかし残された龍人達の魔素を送る行為は終わらない。
その時点から長い期間、魔素を送り続けたと言う。
強行ですが転生の儀式が終わりました。
Pigmented Nevus=色素性母斑=ホクロ
アニマ=霊魂