4話 死守
今回の難易度はEXTRA
ようやくその意味がわかったぜ・・・
だが、なんでこんなガキを守っちまったんだろうな
白「EXTRAは時間は無制限。そして、1日が終わればまた同じ日をループする。場合によっちゃ、永遠に抜けれなくなるんだよな?」
殺戮ちゃん「鋭いね、白ちゃん♡この、キュートな殺戮ちゃんと一生会えなくなると思うと、寂しいかい?♡」
白「・・・」
殺戮ちゃん「おい、なんか反応しろや♡もう、知らない♡モニターちゃん♡白ちゃんを転送しちゃってー♡」
【かしこまりました。それでは次のステージに移ります。難易度はEXTRAです】
白「へっ、ワクワクするぜ。」
【今回のミッションは銃殺です】
白「銃殺だと!?」
銃殺ってことは、海外か?なんでもいい、殺せるものなら殺してみろ!ていうか、殺せ!
【フィールドを生成し、転送を開始します】
白「はいよ」
ピピピピッ
ピピピピッ
ピピピピッ
ピピピピッ
ピピピピッ
カチッ
白「たくよお、うるせえ目覚ましたぜ・・・」
目覚ましが鳴り、それを止める。さっきまで眠くなかったのに、転送されてからすごい眠気がくる・・・寝起きだからか・・・?俺もいちよ人間だ。真っ当な生活とやらもしてみたい。眠気を覚ますために、コーヒーでも飲むか。冷蔵庫を漁り、インスタントのコーヒーを飲む。
白「これからどうするか・・・」
時計を見て、自分の情報を得ることにした。
白「職業フリーター・・・年齢24歳・・・これでどうやって死ねと・・・」
銃殺か〜。警察官とかなら、銃を持ってるからなんとかなるかもしれないが・・・警察官?そうだ、警察だ。適当に悪いことをして、銃殺されるってのが思いつく限りのベストだが、軽いことをしても現行犯で捕まるだけだ。撃たれないと意味がない。となると、立てこもり殺人?いやいや、いくらバーチャルの世界のNPCとはいえ、殺すのは人間をやめるのと同じだ。
白「あー、もう!」
気づいたら、俺はゲームをしていた。
白「クソ、今の武器では勝てないのか・・・!?なら、主人公の武器を強化すべく、ショップに行こう!」
なんだかんだで、ショップまで来た。
ゲームの中の店員さん「お客様、何をお探しですか?」
白「剣と鎧が欲しいな。」
ゲームの中の店員さん「わかりました。2650Gです」
白「・・・ッ!?」
ゲームの中の店員さん「あら?お客様、Gが足りないようですが・・・」
ここまで来たのに、金が足りないっていう絶望感ね。しゃーない。お金稼ぎにモンスターでも倒しますか。ん?お金稼ぎ?ふふふふっ、はっはっはっはっ!!俺は天才なのか?ああ、天才だとも!!俺は、あるものを持ってある場所へ行った。
白「お金ください!!」
店員「はぁ?」
そう、銀行だ。今、俺の手には通帳がある。金があればなんでもできる。とりあえず、普通の生活をしてみたいからな。記憶があった時に銀行に行かないせいか、金の受け取り方がわからなかった。そして、時間はかかったものの、なんとか店員から金をもらうことができた。もちろん、自分の貯金だ。後ろの人だいぶ待っただろうな。悪いことしちまったかな?にしても、すごい格好だな。こんな真夏なのに、黒い服にマスクにサングラス、ニット帽までして、まるで不審者だ。さあてと、この金で遊ぶか!!
不審者「手を上げろ!金を出せ、このカバンにすぐに100万詰めろ!!」
俺の後ろにいた不審者は、銃を持っていた。
店員「ご、強盗!?」
不審者「おい、早くしろ!」
おいおい、思ってたことがマジになっちまったじゃねえかよ・・・
不審者「おい、そこの男!」
白「え、俺?」
突然、大量のロープを渡された。
不審者「それで、ここにいるやつ全員を縛れ!」
ここは、面倒ごとを避けるために縛るしかないか。
全員を縛るのにそんな時間はかからなかった。だが1人、妙な奴がいた。
???「俺のロープだけは緩くしろ。」
別に、バーチャル世界だし、こいつらはNPC。誰がヘマして死のうが俺の知ったことではない。俺は、そいつのロープだけ緩くした。
不審者「おい、金はまだか!!」
うるせえ男だな。耳元で叫ぶんじゃねえよ。てか、なんで俺はこいつの助手みたいになってんだよ。不審者は窓口の方ばかりみて、こちらをみない。その時・・・!!
???「おらっ!!」
バンッ
不審者「・・・うッ!?」
不審者はある男に殴られた。さっき、ロープを緩くした男だ。そういうことだったのか。
???「11時37分現行犯逮捕!」
しばらくすると、パトカーが来て、その男は連行された。
???「あの時は、協力してくれてありがとな。」
白「それはいいんだが、あんたは何者だ?」
???「俺は、ただの警察さ。この辺りは最近、犯罪が多いからな。客のふりをしてここを見張ってたんだよ。」
なるほどな。こいつのおかげで平和は保たれたと。でも、本当に良かったのか?何か間違っている気がする。
気がつくと俺は自宅のベッドの上にいた。夜も、もう遅い。寝るか。いや、今寝たらどうなるんだ?また同じ世界線を辿るってことか。次はうまくやる・・・
ピピピピッ
ピピピピッ
ピピピピッ
カチッ
結局、昨日は銃殺されなかった。だが、銀行で銃殺されるのは正しいだろう。あの不審者は、銃を持っていた。だが途中、警察が邪魔に入る。となると、警察をどうにかしなければいけないわけだ。俺が今できること、それは・・・
白「時間がくるまで、ゲームゲーム♪」
今の時刻は、約10時30分。あの時不審者は、俺の後ろに来た。今回はすぐに動けるように、座っておこう。
そろそろか。不審者が窓口まで行ったその時。
不審者「手を上げろ!金を出せ、このカバンにすぐに100万詰めろ!!」
きたか。
店員「ご、強盗!?」
不審者「おい、早くしろ!」
となると次は・・・
不審者「おい、そこの男!」
やはり、大量のロープを渡された。
不審者「それで、ここにいるやつ全員を縛れ!」
白「はいはい♪」
ほとんどのやつらを縛り終えた。そして、最後の1人。
警察官「俺のロープだけは緩くしろ。」
白「・・・」
ここで緩めたら、また同じ世界線を辿ることになる。
白「俺がなんとかしてみせますよ、勇敢な警察官さん。」
ギュッ
警察官「おい、お前!なんで、俺が警察官だってことを・・・」
白「ただの、勘ですよ。」
かれこれ、6時間が経過した。俺が警察官をしっかり縛ったせいでな。でも、これでいい・・・これで・・・
外の警察官「犯人に告ぐ!銀行は包囲されている!速やかに出てこい!親御さんが悲しむぞ!」
馬鹿野郎!刺激させんじゃねえ!!
不審者「クソッ!言いたい放題言いやがって!見せしめに1人殺してやる!!」
そう言うと、不審者は小学生ぐらいの女の子を引っ張り出して、頭に拳銃を突きつけた。
少女「うえーん!ママ〜!怖いよ〜!」
少女の母「やめて!私はどうなってもいいから、その子だけは!」
不審者「恨むなら警察を恨め・・・」
クソがッ!
バンッ
俺は不審者に向かってタックルをした。
白「うッ・・・」
どうやら銃弾は俺の、横腹を直撃したようだ。こんな、NPCごときのガキを助けるなんて、俺は何考えてんだよ。だが、足が勝手に動いちまったから仕方ねえんだよ。
不審者「テメーッ!あっははははっ!!死ね死ね死ね死ねッ・・・」
バンッ
バンッ
バンッ
バンッ
あれから何発撃たれたんだろうか。銀行にはいつのまにか警察が押しかけていた。
少女「お兄ちゃん・・・お兄ちゃん・・・しっかりしてっ・・・ぐすんっ私を庇ったせいで!」
お兄ちゃん...!?なんだ、今の衝撃は!!
白「嬢ちゃん・・・涙は似合わないぜ・・・」
【ミッションクリア。クリアタイム37:07。これより転送を開始します】
【銃殺:または射殺は、銃を用いて主に人間の命を絶つこと。 「銃殺」は、特に「銃殺刑」を執行する場合を指すこともある。他方、「射殺」は動物や人間を撃ち殺す行為一般を指し、弓などを含む飛び道具全般について用いることができる】
白「いってーーー!あの男、何発ぶちこみやがったんだよ・・・」
殺戮ちゃん「ふーん♡あんた、ただイキってるだけのバカかと思ったけど、やる時はやるじゃん♡ちょっと見直した♡」
白「うるせえよ、でもこれでEXTRAはクリアなんだろ?」
殺戮ちゃん「そうね♡じゃあ、少し休憩していいから、準備ができたら、また呼んでね♡」
EXTRA・・・2日もかかった。こんなことを3回に1回やるってのかよ・・・いや、まだだ。まだやれる・・・
どうも、今からあなたは死んでくださいの作者ゆいたんです!最後の白くんかっこよかったことないですか!?殺されることしか考えてない白くんではあったが、少女の命も救って自分も死ぬっていうのがポイントが高かったですよね!ということで、次回へ続きます!