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28話 集結

今回はなんか、長く感じたな・・・

最初はワクワクしていたのに、最後には恐怖しか感じられなかったぜ・・・


作者:今回も、ヤンデレ要素があるため、観覧注意です!

【それでは次のステージに移ります。難易度はEXTRAです】

 殺戮ちゃん「・・・ッ!?」

 なんだ?

【今回のミッションは客死です】

 殺戮ちゃん「い、今・・・あ、あ、あ、あ、あ、あなたの未来をみ、み、見たけど・・・お、お、恐ろしいことがま、ま、ま、ま、待っているわ・・・!!♡」

 白「・・・」

 こいつが動揺している?そんなにやべえことが起きるってのかよ・・・まあ、こいつがふざけてるのはいつものことだから気にすることはないか。

【フィールドを生成し、転送を開始します】

 ていうか、あいつ未来が見えるんだな。便利な能力だ。だが、もしそれが本当なら、俺の未来もやつには見えているということか。ここまで見事にクリアしてきた俺だが、ゲームクリアもできるのか?



 ブーーーーーッ


 車の音?俺は今座っていて、目をつぶっている。ということは、ここは車の中?

 ???「白くん、起きて!」

 あれ?この声・・・どこかで聞き覚えが・・・そっと目を開けた。

 ???「おはよう。」

 白「お前は・・・響!!」

 この顔!このスタイル!このツーサイドアップ!!間違いない!響だ!!でもなんで響がここに?たしかあの時・・・

 ???「もー、何寝ぼけてんのよ!」

 白「痛ッ!!」

 またチョップされた?ん・・・また・・・?まるで、前にもこの感覚を味わったことが・・・

 白「って、乃江瑠ーーーッ!!」

 乃江瑠・・・こいつもまた、過去に登場したやつだ。そう・・・俺はこいつに救われたんだ。その礼もまだ言えてないままだ・・・

 乃江瑠「あんた、さっきからオーバーリアクションすぎるわよ?落ち着きなさいよ!」

 落ち着け俺。なぜ俺は、女2人に囲まれている?

 白「この車はどこに向かっているんだ?」

 乃江瑠「もしかして、またあなた"あのゲーム"のやりすぎで記憶がないんじゃないでしょうね?」

 あのゲーム?もしかして、あのときの記憶を引き継いでいるのか。

 白「すまん、昨日の夜は一夜漬けしててな・・・」

 乃江瑠「し、仕方ないわね・・・そ、そういうことなら、私が教えてあげるわ。べ、別に、あなたのためじゃないんだからね!」

 乃江瑠さん、まじ助かりますわ〜。

 乃江瑠「私たち5人、大学のサークル仲間で旅行に行くってなって、今はその旅館に泊まりに行くところ。どお?思い出した?」

 響「えへへっ。」

 白「あ・・・あー・・・お、思い出した思い出した・・・って・・・5人・・・?」

 俺の隣に誰かいる。

 ???「よお、白!起きたか!?」

 白「お前は・・・!!誰だ?」

 見覚えのあるような無いような・・・その男が運転をしていた。

 乃江瑠「おいバカ、自己紹介してやりなさい!白はゲームのやりすぎで記憶が曖昧なんだから。」

 ???「誰がバカだ!俺は、希望の運び屋伊藤だぞ!!」

(誰だこいつ?)

 さあ?こんなやつ、本当にいたか?

 白「だからお前、誰だよ?俺となんか接点あったか?」

 伊藤「酷い・・・!酷いよ、白くん・・・!!俺たち、高校生から一緒の仲じゃねえか!」

 高校生?

 白「わかった、じゃあ俺のとった行動で一番印象に残ってる行動を言ってみろ。」

 偉そうにこんなことを言っている俺だが、思い出せてないのは俺なんだよな。

 伊藤「それはズバリ・・・消しゴムだーーー!!」

 白「け、消しゴム・・・?」

 伊藤「ああ、俺はあのとき、お前と仲良くしたくて話しかけたのにお前は消しゴムを選んだ!俺は忘れてないからな!」

 消しゴム・・・消しゴム・・・


 伊藤「おう!白!俺の彼女の自慢聞いてくんねー?」

 白「・・・」

 なんだこいつ。名札に伊藤と書かれた男が俺の席まで近いてきた。

 伊藤「おい、白〜!でさ、俺の彼女がさ・・・」

 白「うるせえぞ、伊藤!俺は今、消しゴムに熱い情熱を燃やしているんだ!てめえみてえな、どこにでもありそうな名前のやつとなんざ、関わってられねえよ!」

 伊藤「どうしちまったんだよ、白・・・」

 白「Only my friend eraser!!」

 伊藤「助けてくれ佐藤ー!白がおかしくなっちまったよー!」


 いたっけな・・・?

(お前今、自分の回想シーンをスルーしたよな?)

 白「お前、なんでついてきてるんだ?」

 伊藤「だから、酷いってば、白くん!サークル内で運転免許持ってるの俺だけだから俺が運転をすることになったんだよ。てか、サークル旅行だから、俺がついてくのは普通だろうか!」

 乃江瑠「ほんとよ!」

 伊藤「乃江瑠・・・」

 乃江瑠「なんで伊藤がいるのよ!」

 伊藤「そっちかーい!俺の援護射撃じゃなくて、白の援護射撃につくんかーい!俺、ショック受けるやないかーい!」

 響「伊藤くん、少し静かに!」

 伊藤「え〜、響ちゃんまで〜〜〜!!」

 伊藤・・・悪いやつでは無いが・・・どこか、やばい匂いがする・・・まあ、こいつらと旅行できるんだから、楽しむとしますかね。あれ?だが、人数が足りない・・・俺、響、乃江瑠、伊藤・・・4人いるが、さっきの言葉だと5人って・・・待て、もう一度数え直そう。まず、運転をしているのは伊藤。その横の助手席に座っているのはこの俺白。

(と、その相方、黒!!)

 そして、後ろの席には響と乃江瑠が座っていて・・・

(え、無視・・・?)

 あれ?よく見たら、俺の後ろの席に人影が・・・

 ???「白くんは私のもの・・・白くんは私のもの・・・白くんは私のもの・・・白くんは私のもの・・・」

 白「ぎ・・・ぎやーーーーーーーッ!!」

 なんで、お前までいるんだよ・・・鎖夢麗・・・

 視界が真っ暗になった。その後の記憶はない。こうして、俺、響、乃江瑠、鎖夢麗の愉快な愉快な、サークル旅行が始まるのであった・・・

(おい、伊藤とやらを忘れておるぞ。)


 伊藤「白・・・!白・・・!!白・・・ッ!!」

 白「あれ?ここは・・・?」

 あたりには、木の香りが漂う和室の部屋。そして、目の前には、唇が触れ合いそうなほどの距離にいる伊藤・・・

 白「って、近づくな!伊藤!!」


 ドンッ


 思いっきり、伊藤を殴りつけてやった。

 伊藤「痛ってえ!酷えぞ白!いきなり殴りつけてくるなんてよお!!」

 白「いきなりはお前だろうが!寝起きから近づいてきてよお!」

 伊藤「い、いきなりじゃなかったら・・・いいのかよ・・・」

 今、俺はまずい発言をしたか?いや、まずい発言をしているのは伊藤の方だ。そして、なぜ急に目をそらすし。

 白「それで、俺が気絶している間に何があった?」

 伊藤「あ、そうそう。目的地の旅館に着いた俺たちは、まず、気絶したお前を個室に運ぶことにした。個室は1人1人あって、俺が真っ先に支度をを整えたみたいだったから、お前が目を覚ますまで面倒をみることになった。お前も早く支度を整えた方がいいぞ。ここには元々、荷物を置くために来ただけだからな。それに、今から景色を見に行くからな。」

 白「そうだな。それと伊藤。気遣ってくれてありがとな。」

 伊藤「あ、当たり前だ・・・友達としてな・・・」

 なんだこいつ?伊藤の言葉は震えていた。さっきから様子がおかしいぞ。

 伊藤「じゃあ俺は、先に行ってるな。」


 ガチャッ


 それだけ言うと、伊藤は部屋を出て行った。なんか、あいつと話してるどっと疲れたぜ。だが、伊藤よりも問題なのがあの鎖夢麗だ。だが、今回はみんないる。鎖夢麗も下手な真似はできないだろう。


 白「みんなー、お待たせー!」

 旅館を出ると、すでにみんな集まっていた。

 乃江瑠「べ、別に、あんたなんか待ってないんだからね!あと1秒遅かったら、みんな、行っちゃうところだったんだからね!」

 響「そんなこと言って、乃江瑠ちゃんが一番そわそわしてたくせに〜。」

 乃江瑠「なっ!?」

 伊藤「くせにくせ・・・ぐはっ!!」

 伊藤は乃江瑠の腹パンを食らって、白目を向いていた。

 伊藤「なんで・・・俺だけ・・・こくりっ。」

 鎖夢麗「・・・」


 伊藤「いやー、何という絶景!何という景色!何という雲!何という太陽!何という・・・ぐはっ!!」

 乃江瑠「だから、伊藤うるさい!!」

 また乃江瑠に突っ込まれてる。バカかあいつは。まあ、伊藤の言うことも一理ある。ほんとうに綺麗な景色だ。この青空は、どこまで続いているのだろうか、つい、そんなことを考えてしまう。って、プログラムだったな。

 伊藤「だが、一番美しいのはハニーちゃんたち・・・君らのことさ。」

 白「・・・」

 乃江瑠「・・・」

 響「・・・」

 伊藤「なんか言ってくれよ!俺、恥ずかし・・・あふーんっ♡」


 ブスッ


 鎖夢麗「白くんの真似をするなーーー!!」

 伊藤は、鎖夢麗に裁縫道具に入っていそうなハリで刺された。なんで持ってるか?それは、鎖夢麗だからという理由で片付けられるのがなんとも言えんが・・・なんか、伊藤が可愛そうに思えてきたのだが・・・

 乃江瑠「伊藤!急に、気持ち悪い声を出さないでよ!」

 伊藤「ち、違うんだって!急に出ちゃったんだよ!」

 響「?」

 どうやら、2人は気づいていないようだ。伊藤も伊藤で鎖夢麗に刺されたって言わない点、男らしいとは思うが。いや、バカだから気づいていないだけなのかもな。


 あれからしばらく歩いたな。だが、俺は死ななければいけない・・・客死ってことは、旅行先・・・つまり、ここで死ねれば何でもいい。だが、今はまだできないな。時を待とう・・・


 ギューッ


 白「痛い痛い痛い痛い!!なんだ!?」

 右手をすごい力で握られている気がする。いや、握られている。

 鎖夢麗「白くん。スキンシップだよ。」


 バキバキバキッ


 あ、僕今、骨が3本折れました〜!


 ギュッ


 今度は左手を優しく握られている。

 乃江瑠「べ、別に、私が繋ぎたくて繋いでるわけじゃないんだからね!ただ、あなたが繋ぎたそうにしてたから繋いであげただけよ!」

 鎖夢麗「・・・ッ!?」

 バカ乃江瑠!余計なことを・・・!!


 バキバキバキバキバキッ


 俺の骨5本・・・今までありがとな・・・お前らがいたからここまでやれた・・・ありがとう・・・

 響「あ、2人ともずるい!私も!!」


 ムニュッ


 白「ちょ、響!?」

 響は後ろから抱きついきた。響さん、当たるところ当たってますってばー!

 響「これで白くんは逃げれませーん。」

 白「歩けないと困るから!伊藤もなんとか言ってくれよ!」

 伊藤「・・・」

 白「おい・・・伊藤?」

 伊藤「お、おう、わ、悪い!な、なんだ?」

 やっぱりこいつ、さっきから様子がおかしい。少し心配になってきたな・・・

 乃江瑠「あ、ちょうどよかった伊藤。サークルのみんなで記念撮影したいんだけど、あんた、カメラのシャッター押しなさいよ。」

 伊藤「おっけー!もちろん、俺も入るよな!!」

 乃江瑠「え?あんたも入るの?」

 伊藤「うえーーーんっ!!酷い・・・あまりにも酷すぎる!!最近、扱いが本当に酷すぎる!!写真ぐらいいいじゃないかーーー!!」

 乃江瑠「冗談よ冗談!流石に、はぶるわけないじゃない!ほら、泣かないでよ!ごめんってば!!」

 伊藤「ほんとっ!?わーーーい!!ありがとう!神様!仏様!乃江瑠ーーー!!」

 こいつ、秒で泣き止んだな。

 乃江瑠「あのね・・・いちいちあんたは騒がしいのよ!そこのタイマー押せばいいからお願いね!」

 そして、俺たち4人は青空をバックに並ぶ。

 響「なんかこういうのいいね!」

 鎖夢麗「やった・・・白くんの隣・・・」

 乃江瑠「さあ、あなたたち、しっかりと笑いなさいよね!」

 伊藤「よし、押してからすぐに駈け込めばいいんだな?さあ、始まりました!伊藤選手、カメラに手をかけ今、勝負が始まろうとしています!そして、目の前にはクールボーイ白と、ヤンデレ姫鎖夢麗ちゃんと、笑顔天使響ちゃんと、ツンデレの鬼乃江瑠がいま・・・」

 乃江瑠「誰がツンデレの鬼よ!!ていうか、さっさとシャッター押しなさいよ!」

 ほんとだよ、こちとら慣れねえ笑顔作ってんだぞ。まあ、伊藤のお陰で少し笑えてきたがな。もしかして、これが伊藤の作戦なのか?

 伊藤「はいはい!」


 カチッ


 タイマーが入る。そして、伊藤も走る。というより、走る必要性無いと思うんだが・・・

 伊藤「5・・・4・・・さ・・・」


 ズコッ


 あれ?伊藤が俺の視界から消えた?そんなはずはない。そして、視点を下にずらす・・・なんと、伊藤は思いっきりこけていたのだ。このままじゃ伊藤、カメラに写らんぞ。

 伊藤「1・・・ピース!!」


 カシャッ


 ギリ写ったようだ。よかったな伊藤。

 響「よかった。伊藤くん間に合って・・・」

 鎖夢麗「でも・・・」


 乃江瑠「ちょ、あんたねえ・・・」

 写真を見ると、9割型伊藤のどでかい顔だった。きっと、こけて起き上がった場所がカメラに近すぎて振り返った時にはすでにシャッターが切られていたと・・・

 伊藤「俺のイケメン・・・受け取ってくれ・・・」

 乃江瑠「と、撮り直しよーーー!!」

 その後、もう一度撮った。どうやら、これをサークルの部屋に貼るらしい。俺も見てみたいな・・・こんなサークルはなかなかない。あれ?今、俺はなんて思ったんだ?これが、感情というやつなのか?いや、ダメだ。俺にはこんな気持ちはあってはならない。デスゲームだ。デスゲームに集中しなければ。日も暮れ、俺たちは旅館に戻ることになった。そして、その夜俺たちは布団の中にいた・・・


 白「・・・」

 伊藤「・・・」

 白「・・・」

 伊藤「白ー?起きてるかー?」

 白「起きてるぞ。」

 伊藤「・・・」

 白「・・・」

 伊藤「白ー?起きてるかー?」

 白「起きてるに決まってるだろ。さっきのセリフから5秒も経ってないぞ。」

 伊藤「・・・」

 白「・・・」

 伊藤「白ー?起きてるかー?」

 白「しつこいぞ伊藤!そもそも、なんでお前が俺の部屋で寝てるんだよ!」

 こいつは、俺が自分の部屋に入ると同時に、なぜか無言でついてきて入ってきた気持ちの悪いやつである。

 伊藤「・・・」

 白「な、なんだよ・・・?」

 伊藤「そろそろ話さなきゃ・・・いけねえようだな・・・」

 なにがだよ?ていうか、勝手に話を進めるなよ。

 伊藤「単刀直入に言おう。俺はお前が好きだ。」

 なにを言いだすかと思えば・・・また、さっきみたいな変な冗談を・・・

 伊藤「俺は本気だ。」

 本気らしいですよ皆さん。・・・え?本気だって?

 伊藤「俺はあの高校生活でお前と一緒になった時から惚れていたんだ。」

 とりあえず、今は話を合わせとくか。

 白「俺のどこに惚れたんだ?」

 伊藤「お前の消しゴムに対する情熱だ。」

 ごめん。やっぱ、合わせるの無理だわ。

 伊藤「あの時のお前の消しゴムに対する愛は本物だった。」

 いや、嘘だよ。

 伊藤「最初は俺も戸惑ったよ。消しゴムなんかを好きになって、やばいやつだと思った。だが、次第にその戸惑いも消えていった。」

 戸惑ったままでいてくれよ。

 伊藤「どうしてだと思う?」

 知らんがな。

 伊藤「それが・・・恋だからだよ・・・」

 そこでその言葉を使うな。全国のロマンチストに謝れ。

 伊藤「その消しゴムの愛があれば、付き合った人は絶対に幸せになれる・・・そう感じたんだ・・・」

 なんで消しゴムだけで、俺の未来がわかるんだよ。お前はあの金髪女の助手か。

 伊藤「その感情に気づいた時、俺は彼女と別れていた。」

 そういえばこいつ、彼女がいたんだったな。

 伊藤「もちろん、彼女とはうまくいっていなかったわけではない。むしろ、順調すぎるほどだった。」

 じゃあ、なんで別れたんだよ?

 伊藤「デートの時には、いつもプリクラを撮り、デートが終わる時にはいつもキスをし、メールは1日10時間はしていたな。」

 最後のは流石に頭おかしいんじゃねえの?

 伊藤「でも、俺の中では抑えきれなかったんだ。お前への愛が。」

 そこも抑えて欲しかったな。

 伊藤「彼女には別れる前に全てを打ち明けたよ。お前が授業中に消しゴムを擦りまくっていたこと。弁当の時、放課後の時、掃除の時もずっと消しゴムを擦っていたこと。そして、お前が消しゴムの愛が本物だってこと。全部打ち明けた。」

 それは、俺の変態趣味を彼女に押し付けているだけであって、打ち明けたとは言わないぞ。

 伊藤「そしたら彼女、気持ち悪いって言ったんだぞ!」

 それは多分、お前に言ったんだと思う。そんなけ知らねえやつの消しゴム愛がどうとか語られやそうなるわ。

 伊藤「だから、俺はそれが許せなくなったのもあり、別れたんだ。」

 どんな理由だよ?あと、彼女さん別れて正解だわ。

 伊藤「俺は彼女と別れずに、彼女とお前、2人と付き合うって考えだってあったんだぜ。」

 それが世間一般でいう、浮気ってやつだぞ。ていうか、なんで俺と付き合う前提になってる。

 伊藤「そして、同じ大学に入れた時、俺は喜んだのさ・・・」

 ちなみに、俺さっきから一言も喋ってないからな。こいつが1人でぶつぶつ言っているだけで、側から見たらやばい奴としか思われないからな。

 伊藤「今だから言えるが、お前がここの大学を選ぶって言ったから、俺もここにしたんだぜ!」

 お前は自分の人生の選択をそんなことで選んだのかよ?

 伊藤「最近は、本当にお前のことを考えてるだけでモヤモヤして・・・自分でもどうすればいいのかわからないんだよ!!」

 ・・・こいつもこいつで、悩んできたんだな・・・伊藤はたしかにいいやつだ。ノリもいいし、顔もそこまで悪くはない。さっきの伊藤のセリフではないが、こいつと付き合えば、確実に幸せになれるだろう。だが、俺は男には興味はない。それに、ここはプログラムの世界だ。恋などできない。

 白「ごめん、伊藤。たしかに、気持ちは嬉しい。だが、俺は付き合えないんだ。」

 伊藤「どうしてだよ?」

 白「愛の形は人それぞれだ。もちろん、お前の愛だった尊重する。だが、俺は・・・」

 伊藤「消しゴムか・・・」

 白「え?」

 伊藤「また消しゴムなのかーーーッ!?」

 なんでそうなるんだよ!人の話を最後まで聞けよ!せっかく俺がいいことを言おうとしてるってに!!

 伊藤「わかってる・・・わかってるさ・・・消しゴムが1番って言いたいんだろ?俺には伝わったぜ、お前の愛・・・」

 白「そんなことが伝えてえんじゃねえよ!」

 流石に突っ込むぞこれは。

 伊藤「恋人ってものは、3ヶ月って飽きるっていう。だが、今のお前を見ていると、この4年間ずっと消しゴムを愛してきたっていうのがわかる。」

 白「なんも聞いちゃいねえ・・・」

 伊藤「だから、お前の言っていた通り、俺もお前の愛を尊重したい!ああ、言わなくていい。遠回しで、消しゴムとも恋ができるってことを伝えたかったんだろ。」

 白「お前をカバーしてやったセリフをなんでそっち方向に持ってくかな!?」

 伊藤「俺は2番でもいい!!」

 白「2番でいいのかよ!?って、俺が無理っつってんだろ!?」

 伊藤「SECOND LOVEでもいい!!」

 白「英語にしてもダメだから!!」

 伊藤「3番でもいい!!」

 白「番号の問題じゃない!!」

 伊藤「じゃあ、THIRD LOVEで妥協してもいいから!!」

 白「だから、英語にすりゃいいって問題じゃない!!」

 よくわからない言い合いが続いた。ほんと、なんなんだこいつ・・・


 伊藤「・・・・・・」

 しばらくすると、伊藤は黙り始めた。ようやく諦めたか?

 伊藤「わかった、諦める・・・」

 やっと諦めたか・・・これでお前も新しい恋を探せよ。

 伊藤「だが、せめて・・・!!」

 白「ん?」


 ガバッ


 そういうと伊藤は上の浴衣を脱ぎ始・・・って、待て待て待て!!

 伊藤「さあ、白も脱いでくれ!」

 白「何する気だよ!?」

 伊藤「俺のこのお前のために鍛え上げた筋肉を見てもわからねえのか!?」

 白「わからねえよ!!」

 伊藤「筋肉スリスリしようぜ!」

 白「気持ち悪いよ!!」

 ていうか、筋肉スリスリってなんだよ?筋肉と筋肉を擦り合わせ・・・吐き気がするから考えないでおこう。

 伊藤「俺はこの4年間、お前と筋肉スリスリするために体を鍛え上げてきた。お前に振られた今、筋肉スリスリをしないで何をしろってんだよ!?」

 白「何もするな!!」

 伊藤「俺の4年間は無駄だったってことかよ!?」

 白「だから、知らんわ!!」

 伊藤「上だけでいいから!!」

白「お、おい・・・!!」


 ドンッ


 伊藤は俺を押し倒し、上に乗り俺の浴衣に手をかける。

 白「やめろバカ!!」

 なんだこの力!俺は腕を掴まれ、伊藤に無力化される。さすが、4年間鍛えてるだけあるな。って、感心している場合ではない!!

 白「黒!いるか!?俺を助けろ!!」

(スー・・・スー・・・スー・・・スー・・・)

 白「黒ーーーッ!!」

 ダメだ、寝てやがる・・・俺はこのまま終わるのか・・・?伊藤に筋肉スリスリされて、人生のトラウマを植え付けさせられるか?


 ガバッ


 俺は上半身裸にされた。

 伊藤「さあ、筋肉スリスリターイムッ!!」

 白「イーーーヤーーーーーッ!!」


 バンッ


 ???「待てやコラーーーーーーーッ!!」

 伊藤「・・・ッ!?なん・・・ブッフォオーーーッ!!」

 伊藤は謎の人物に蹴られ、3回転して飛ばされた。あれは・・・乃江瑠?

 乃江瑠「死ね!死ね、ゴミ伊藤!!そのつら二度と見せんじゃないわよ!!あと、腰の骨も全部折ってあげるわ!!とにかく、死ねーーー!!」


 バシバシバシッ


 伊藤「うぅ・・・」

 乃江瑠は木刀を持ち、伊藤の腰を何度も何度もぶっ叩く。

 白「その辺にしといてやれ、乃江瑠。伊藤だって悪気はないんだ。」

 乃江瑠「悪気しかないじゃない!優しさだけじゃ人は救えないのよ!!死ね!死ね!死ね!」


 バシバシバシッ


 まあいいや、これは伊藤の自業自得だ。

 白「お前には助けられてばっかりだな。ありがとな。」

 乃江瑠「ばっかり?私、あなたを他に助けた覚えはないのだけれど・・・」

 伊藤は気絶している。というか死んでねえか、あれ。とにかく、いい機会だ。

 白「お前が俺に助言してくれたおかげで、俺は立ち直れた。あの時、お前と出会わなかったら、俺は苦しみながらあのゲームをやっていただろう。」

 乃江瑠「あー、あの時ね。そんな大げさよ。それに、変わったのは、貴方自身なんだから私に感謝をするのはいいけど、自分にも感謝しなさいよね!」

 自分に感謝か・・・考えたこともなかったな。

 白「そうだな。自分、ありがとう!」

 乃江瑠「なにそれ!変なのー!ふふっ!」

 白「お、お前が言ったんだろうが!」

 乃江瑠「ふふっ、そうね。」

 だから、もう一度言おう。

 白「ありがとな、乃江瑠。」

 乃江瑠「どういたしまして!」

 乃江瑠が部屋から出たあと、俺は1人で気絶した伊藤を部屋まで運んだ。


 白「たくよお、伊藤には手間かけさせられるぜ。」

 響「白・・・くん・・・?」

 白「あ。」

 伊藤の部屋から自分の部屋に戻ろうとしたその時、偶然、響と廊下で出くわした。

 響「なんで伊藤くんの部屋から出てくるの・・・?」

 白「実は、伊藤のやつがさあ・・・」

 響「え!?まさか、白くんと伊藤くんってそういう関係だったの!?」

 白「いやいやいや、そういう関係ではなくてだな、あいつが俺に対して一方的な愛っていうかな、俺はあいつのことはなんとも・・・」

 響「・・・」

 白「・・・」

 響「ちょっと・・・話さない?」

 俺は、響に廊下に連れ出され、自動販売機の前のベンチに座った。そして、なんとかうまく事情を話して誤解を解いた。


 響「なるほどね。白くんも大変だったんだね。」

 白「ほんと、あいつには困ったものだ・・・」

 響「白くんは、伊藤くんが白くんのことを好きだってことに気づいてた?」

 気づくはずがない。そもそも、この1日でどう気づけってんだよ?

 響「その様子じゃ、気づいてなかったみたいだね。」

 白「まあな。・・・え?ってことは、響は気づいていたのか?」

 響「うん、ずっとの前からね。」

 白「まじかよ・・・」

 響「多分、乃江瑠ちゃんと鎖夢麗ちゃんも気づいてたんじゃないかな?」

 白「それならそうと、言ってくれよ・・・」

 響「なに言ってるの、白くん!恋する子羊を応援するのは当然だよ!」

 え?俺、叱られてる?

 響「私たちがどう思ってようが、伊藤くんには、白くんに想いを伝えて欲しかったの。」

 響の言うことも、わからんでもない。どんな形であれ、あいつは俺に想いをぶつけてくれた。そこは、素直に尊重してもいいんじゃないか。

 響「これは、あくまで私と乃江瑠ちゃんの考え。」

 白「あれ?じゃあ、鎖夢麗は?」

 響「鎖夢麗ちゃんは、白くんが伊藤くんのことを気にならないように言わなかったんだと思う。」

 白「どう言う意味だ?」

 響「もし、伊藤くんが白くんのことを好きだってことを白くんに言ったら、白くんは伊藤くんのことを意識しちゃうんじゃないかなーって思ったんじゃない?」

 白「そんなわけないだろ・・・」

 あいつらしくはあるが、俺ってそんな目で見られてたのかよ。

 響「たまには、私のこともちゃんと見てほしいな・・・」

 白「ん?なんか言ったか?」

 響「う、ううん!なんでもないなんでもない!」

 よく聞き取れなかったな。なんて言ったんだ?

 響「・・・」

 白「・・・」

 沈黙が続く。何か、話題を考えないと。

 響「白くんはさ、何か悩みとかあるの?」

 白「悩み、か・・・」

 俺の悩み・・・ないことはない。だが、こいつにまで迷惑をかけたくない。

 白「ないかな。」

 響「嘘。」

 白「え?」

 響「白くんは優しいから、私に迷惑がかかるとか思ってるでしょ。」

 白「・・・」

 俺はなにも言い返せなかった。そんなの当たり前だ。これ以上、このゲームにこいつらを巻き込みたくない。

 響「困った時はお互い様!私にだって、迷惑かけちゃっていいんだよ!そうじゃないと、私が白くんに迷惑をかけづらいじゃない!」

 白「響・・・」

 まさか、響にも助けられるなんてな。さっきの伊藤とのやりとりが嘘みたいに癒される。

 響「それで、悩みってなに?」

 響は、優しく問いかける。答えねば、響の期待に。

 白「実はな、俺は感情を出しちゃいけないやつだと思うんだ。」

 響「・・・どうして?」

 白「俺はあることが原因で今、辛い状況に置かれている。そんな俺は、楽しいとか嬉しいとか思うと辛い状況に立ち向かうために頑張らないとダメなのに、壁を作っちゃいそうで怖いんだよな。」

 響「・・・」

 やっぱり、引かれたか。

 響「そんなことないよ。」

 白「え?」

 響「白くんは、笑顔になると壁を作っちゃう、そんな弱い子なの?」

 弱い、か・・・

 白「俺は・・・」

 響「そんなはずがない。あなたは、そんなことで壁を作らない人だってわかってる。だって、白くんは強い子なんだもん!」

 白「俺が・・・強い・・・?」

 響「それは、私が証明する。でも、もし壁を作っちゃうようなら、壊せばいいんだよ!」

 白「どうやって?」

 響「私が力を貸して、壁にパンチしちゃう!えへへっ!」

 響はこう言いたいのだろう。あなたには私がついている、と。

 響「だから、しっかりしろ!白!!」

 白「・・・ッ!?」

 今の言葉で目が覚めた。

 白「ありがとう響。俺、これからの人生、頑張るよ。そして、もし迷ったら響に頼らせてもらう。これで文句ないよな?」

 響「文句なし!!」

 こいつの話し方は少し独特だが、そういうところがこいつの長所であり、好きになった理由の一つなんだろう。・・・おっと、好きと言っても、LIKEとLOVEがあるから、そこは間違えないように。

 響「じゃあ私、明日も早いからそろそろ部屋に戻って寝ようかな。」

 白「うん。じゃあ、おやすみ!」

 響「おやすみ!」

 ん?明日?もちろん、俺に明日がないのはわかっている。だが、別の意味の明日ならある。ループ・・・ループ・・・ループ・・・伊藤・・・伊藤・・・筋肉スリスリ・・・・・・

 白「嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!早く死なねえと!死なないと死なないと死なないと死なないと・・・」

 確か、俺の部屋は窓付だったよな?そこから飛び降りればクリ・・・


 ビリビリビリッ


 白「あっ・・・」


 バタンッ


 首筋にものすごい電流が走った。なにが起きたかわからねえが、これで死ねるなら本望だ・・・


 あれ?ここは?薄暗い部屋。待機ルーム?違う。この構造の部屋、見たことがある。俺の部屋と同じ部屋だ。じゃあ、俺の部屋か?いや、俺の荷物がないから違うだろう。だとすると、一体、誰の部屋だ?


 ギシギシッ


 白「なんだと!?」

 手が縛られている。そして、俺は椅子に座らされている。こんなことをするやつといったら、1人しかいないだろう。

 ???「やっほー、白くん。気がついた?」

 白「鎖夢麗か・・・」

 部屋の奥から現れたのは、やはり鎖夢麗だった。てか・・・

 白「お前、なんつー格好してんだよ?風邪引くぞ?」

 鎖夢麗は下着姿だった。

 鎖夢麗「白くんを誘惑するためにこの格好でいるんだよ!」

 白「俺がそんなんで興奮するとでも思ったか?」

 鎖夢麗「え!?しないの!?じゃあ、脱ご・・・」

 鎖夢麗はブラのホックに手をかけた。

 白「待て待て!めっちゃ興奮する!そのままでいてくれ!俺は脱いだ時よりも、ランジェリー姿の方が興奮するんだよ。」

 はい、本日1回目の変態発言乙〜!

 鎖夢麗「本当に〜!やっぱり、白くんは私の下着に興奮する変態さんなんだね!」

 だがこれで、ブラのホックから手が離れた。そして、目のやり場に困る俺。

 白「あのさ、俺はとある事情で日付が変わる前に自分の部屋に行かなければならないんだ。だから、この紐解いてくれない?」

 鎖夢麗「それじゃあ白くんを捕まえた意味がないじゃん。」

 嫌な予感しかしないんだが・・・

 鎖夢麗「私の横にあるのはなんでしょうか?」

 そこには、この場に合わないものが置いてあった。

 白「チョ・・・チョコレートを作る道具・・・?」

 鎖夢麗「正解〜!」


 グサッ


 白「あぁーーーーーッ!!」

 肩を刺された・・・?鎖夢麗は、隠し持っていたハサミで俺の右肩を刺した。

 白「な、何しやがる・・・」

 鎖夢麗「正解した記念がてら、刺しただけだよ〜。」

 それだけなら100歩譲ってまだいいが、なんで注射器を持ってるんだよ?


 チクッ


 白「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・」

 ハサミで穴を開けられた右肩に注射器を刺し、俺から大量の血を吸い取る。こいつは看護師でもない。注射器の知識なんてないくせに、ぶっ刺しやがって・・・

 そして、注射器でとった俺の血を、チョコレート板に流し込む。だが俺は、肩の痛みに耐えることしかできなかった。そのため、チョコレートの方は見られなかった。だが逆に、それで良かったのかもしれない。


 鎖夢麗「白く〜ん、できたよ〜。」

 鎖夢麗はチョコレートを持ち、こっちに近づいてくる。

 鎖夢麗「どれどれ?うーん!美味しい!!」

 なんてもん食いやがる・・・それ、俺の血が入ったやつだぞ!

 白「クソっ、解かれねえ!!」

 そして、距離はますます近くなり・・・

 鎖夢麗「私が食べさせてあげる!はい、あーん♡」

 口に力が入らねえ。こいつ、俺が気絶している隙に麻酔かなんか打ちやがったな。

 鎖夢麗「どお?美味しい?」

 白「うぇ・・・」

 鎖夢麗「ダメだよ白くん、食べ物を粗末にしちゃ!」

 白「やめろ・・・やめろーーーーーッ!!」

 ガムテープを口に貼られる。こいつ、俺が吐き出すことをわかっててこんな真似を・・・!!


 しばらくすると剥がされたが、俺の喉は鉄の味で染まっていた。

 白「なんでこんなことしやがる・・・」

 鎖夢麗「前に白くん、私の血の入ったチョコを食べて美味しいって言ってくれたでしょ?だから、私も食べたいと思ってね。白くんが私の血のチョコを食べるから私は白くんの血のチョコを食べないとおかしいでしょ?だから、白くんには、その試食をしてもらおうと思ってね。」

 クソっ!ここで前回、あいつに合わせたことが仇になるとは・・・

 鎖夢麗「それで?」

 白「それで?」

 鎖夢麗「感想はないの?」

 そんなもん、答えるまでもない!だが、ここから解放されるために、きっぱり言ってやる!

 白「そんなもん、まずいに決まってんだろうがッ!!」

 鎖夢麗「へー、まずいんだ・・・じゃあ、改良の余地が必要だね・・・」

 白「・・・ッ!?」


 グサッ


 グサッ


 グサッ


 グサッ


 白「あぁーーーーーッ!!もう勘弁してくれ!!」

 足や太ももなどを何度も何度も刺す。そして、注射器を刺すの繰り返し。


 鎖夢麗「白くーん、2回目のチョコができたよー!今度は、いっぱい刺したからいっぱい作れたよ!」

 まただ、また食わされる。

 鎖夢麗「はい、あー・・・」

(ふぅ〜、よく寝た〜!)

 白「黒!?あとはよろしく!!」

 俺は、黒と交代をする。悪い黒。お前ならこの苦痛、何とかできるんじゃないのか?


 黒「なんだよ、急に代わりやが・・・うっ・・・」

 なんだこの反吐が出るような味は・・・

 黒「て、てめーか・・・俺に変なもん食わせやがったのは・・・」

 鎖夢麗「あなた、白くんじゃない・・・」

 黒「あぁ?」

 鎖夢麗「私にはわかる!白くんのことならなんでも知ってる私にならわかる!」

 こいつ、なんでわかりやがったんだ?外見も白のまんまだってのによ。

 鎖夢麗「いいから白くんに代わってよ!」


 グサッ


 女は、俺の腹を刺した。

 黒「残念だな、俺を刺しても快楽にしかならねえんだよ!あっはははははは・・・うっ・・・!!」

 鎖夢麗「そんなに口を開けて、チョコが食べのかと思ったからつい口に入れちゃった。」

 無理・・・!!


 白「なんでまた口にチョコがあるんだよ・・・」

 鎖夢麗「あ、白くん!私のチョコが食べたくて戻ってきてくれたんだね!」

 白「そんなわけねえだろ!あいつが勝手に・・・ううっ・・・!!」

 なんだこの量は・・・

 鎖夢麗「そんな白くんには、出血大サービスでチョコ3個食いの権限を与えます!出血だけに!!」

 胃がムカムカする。狭間の間に行けば、治る。あとは頼んだ!


 黒「おい、白!何一つとして、状況が改善されてないぞこら!!」

 こうなったら、この紐を千切れば・・・!

 鎖夢麗「千切ったらあなたには、チョコ5個一気に食べてもらうよ。」

 黒「ひぃ・・・!!」

 こんなチョコごときに、俺が恐れるだと・・・?

 鎖夢麗「でも今、千切ろうとしたから、5個あげるね!」

 黒「うううっ・・・」

 もう代わんじゃねえよ、白!!


 白「また引きずりやが・・・って、いい加減その手を止めろ鎖夢麗!!」

 鎖夢麗「いいのができるまで、やめないから。」

 こうなったら、全部あいつに押し付けてやる・・・

 白「そ、そうだ鎖夢麗!いいことを教えてやる!やっぱりこういうのって第3者の目線も大事だよな!だから、残りは全部、あいつに食べさせるといいよ!!」

 どうだ・・・

 鎖夢麗「それもそうだね!さっすが白くん!じゃあ、さっそく、もう1人の白くんを呼んで!」

 黒様ご指名入りましたー!


 黒「代わんなっつっただろうが!!」

 鎖夢麗「ほいほいほいほい!!」

 黒「ううううううっ・・・!!」

 この女、口に溢れるほど詰めやがって・・・

 鎖夢麗「ねえ、感想を教えて!」

 なんつー笑顔だ!腹立たしい!!こんなナメくさった人間にはガツンと言ってやらねえとな!!

 黒「あーあ、将来結婚する男がかわいそうだな。こんなまずい料理を食わされよお。その男に、是非言ってやりたいわ。人生を捨てるようなものだな、ってな。」

 鎖夢麗「将来結婚する人・・・そんなの・・・白くんに決まってるでしょ!!」


 グサッ


 黒「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

 心臓を1つきされた。心臓はどうでもいい。それより、口だ。口が限界にきている。そうだ、ジャンプボタンだ・・・俺は、時計のボタンめがけて、椅子の角に思いっきりボタンを押しつけた。

 黒「終わりだッ!!」


 ポチッ



 鎖夢麗「3回目のチョコできたよ。あれ、もしかして、動かなくなっちゃった?せっかく、心臓部分から血を取ったのに・・・でもこれで、白くんにたくさん食べてもらえる・・・感想は言ってくれないのはちょっと寂しいけど。でも、口がずっと開いてるのは、食べたいって証拠だよね?いっぱい・・・食べてね。」

【ミッションクリア。クリアタイム17:05。これより転送を開始します】


【客死:旅先または「よその土地」で死ぬこと】

 黒「なんなんだ、あのダークマターは!!」

 殺戮ちゃん「チョコだよ♡」

【チョコですね】

 黒「あんな異物がチョコなわけないだろ!」

(お前もわかっただろ、あの女の恐ろしさがよお・・・)

 俺が初めて恐怖を覚えた女、鎖夢麗。もう2度と会いたくねえ・・・

 殺戮ちゃん「うわー、黒くんが怯えてるよ・・・♡あと、どうでもいいけど、伊藤ってただのモブ枠かと思ってたけど、そっち系の枠だったのね・・・♡」

どうも、今からあなたは死んでくださいの作者ゆいたんです!あのキャラクター4人が、再登場しましたね!最後は、それぞれのパートごとのストーリーで締めましたね!(でも、最後のが印象的すぎて、伊藤くんのが可愛く見える・・・あ、もちろん、伊藤くんが可愛く見えるってわけじゃないですよ!)


今回のお話は、ゴールデンウィークスペシャルということで、原稿用紙37枚分書いてみました!(1日でw)そして、伊藤くんのことを覚えてる人が何人いるやら・・・w彼を登場させたのは、最初書いてる時に、「運転車いないじゃん」って思ってとっさに伊藤くんを登場させましたwあと、今回は少し伏線も入れたので、もう一度読んで考えてみるのも面白いかもしれませんね!!

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