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27話 普通

最近の若者は、交通ルールを忘れてやがる・・・

赤信号で渡らないってのは常識だろうが!

あと、横断歩道を渡る時は右!左!そしてまた右を見る!!

忘れんじゃねえぞ!!

 白「もうそろそろ、ネタが尽きてきたんじゃないのか?」

【いいえ。まだまだ、ストックはあります。しかし、フィールド生成の処理が追いつかない場合、THIRDステージへと移行させてもらいます】

 白「それは、終わりが近づくって解釈でいいのか?」

 殺戮ちゃん「そうね♡全ては、モニターちゃんの処理次第ってとこかしら♡ふふっ♡」

 その処理とやらで、俺の命がかかってると思うと、笑えねえぞ。

【それでは次のステージに移ります。難易度はEASYです】

 EASYとはいえ、侮れないのがこのゲーム。今度は、どんなのが待ってるってんだよ。

【今回のミッションは轢死です】

 白「え・・・?」

【今回のミッションは轢死です】

 白「・・・」

【今回のミッションは・・・】

 白「いや、聞こえてる聞こえてる!なんか、普通すぎねって思ってよお・・・」

 殺戮ちゃん「ここで轢死を出してくるモニターちゃん、センスあると思わない!?♡」

 俺にはセンスの基準がわからんのだが・・・

【フィールドを生成し、転送を開始します】

 こいつら、ほんとツッコミどころ満載だな。なお、今の発言にはもれなく黒も含みます。


 横断歩道・・・やっぱり普通だ。今までのあの、おかしな難易度はどこいったって話だよ。今は赤信号。ここを飛び出して、適当に車にはねられやいいんだろ?

 少年「あーーー!ボールが飛んでっちゃったーーー!!」

 白「おい、クソガキッ!!待てや、コラッ!!」

 ガキが赤信号の中、サッカーボールを追いかけて飛び出す。そして、あの時みたいに足が自然と動き出した。


 ガバッ


 ブーーーッ


 間一髪。ガキを抱きかかえて、助け出した。

 白「たっくよお、赤信号は渡るなって教わらなかったのか?この野郎。」

 少年「ぐすんっ・・・ぐすんっ・・・お兄ちゃん・・・怖かったよお〜〜〜うえーん!!」

 白「もう、夕暮れで遅い時間だ。ガキは早く家に帰って母ちゃんの飯でも食ってきな。」

 少年「うんっ!!」

 ガキはいい返事だけしていって帰っていった。

 白「ふぅ〜・・・これだからガキ・・・」


 トンットンットンットンッ


 横断歩道から再び足音が聞こえる。あれ?今は赤信号だったような・・・

 おばあちゃん「まずいわい!信号が変わっちまうわい!急ぐわい!急ぐわい!」

 婆さんが赤信号にもかかわらず、歩いていた。

 白「何やってんだよ、婆さん!!」

 俺は再び、赤信号の中走り出し、婆さんを歩道に押し込む。

 白「うっ・・・!!」

 なんとか、押し込めた・・・

 おばあちゃん「何するわい!あんたのせいで、信号が変わっちまったわい!私は、また1分もまたんといかんハメになったわい!どうしてくれるわい!」

 はぁ・・・感謝の気持ちどころか、怒りをぶつけられるとは・・・

 白「婆さん、よく信号を見ろ!今は青信号!そして、さっきまでは赤信号だっただろ!?わかるか!?」

 おばあちゃん「んー?あ、よく見たらそうじゃわい!教えてくれてありがとうわい!それに、あんたもよく見たらカッコいいわい!おほほほほほほっ!!」

 いや、笑えないから・・・

 おばあちゃん「じゃあの〜!ん〜まっ!!」

 白「うぇ・・・」

 婆さんは俺に投げキッスをすると、夕日の奥への帰っていった。

 白「ほんとによお、どいつもこいつも交通ルールを守れって話だぜ・・・」

(おい!!)

 白「なんだよ・・・?」

(なぜ、人間風情を助ける!?あんな、感謝の気持ちを知らない、クソガキやババアをッ!!)

 出たよ、謎のいちゃもん。

 白「んーなもん、困ってる人がいたら助ける。常識だろうが。」

(俺の中では非常識すぎる行動だ!!)

 それは、君の中のことであり非常識とは言わないよ。

(だいたいお前は、いつもな・・・)

 子猫「ミャーーー」

 まずい!!猫が赤信号の中、横断歩道を歩いやがる!ここからじゃ距離がある。流石に間に合わないか・・・!!

(代われ、白!!)


 黒「うおーーーーーっ!!」


 ガバッ


 ブーーーッ


 なんとか、子猫を抱きかかえて命を救った。

 子猫「ミャーーー!」

 感謝・・・されてる・・・?

 黒「か、可愛い・・・」

 親猫「ミャーーー!」

 親猫と思われるやつが来た。どうやら、子猫をむかいに来たらしい。俺は軽く手を振り、子猫たちを見送った。

(・・・)

 黒「あっはは・・・」

(お前も助けてんじゃねえか・・・)

 黒「んーだと、ゴラッ!!てめーは人間は助けて、猫は助けねえクズ野郎だったってのか!?そうやって人と動物を差別して生きていくってのかよ!?あぁ!?」

(そこまで言ってねえだろうが!!俺は、人間だろうが猫だろうがアリだろうがミジンコだろうが助けるに決まってんだろうが!!)

 黒「だがまず、人間を助ける時点でクズだと俺は思うんだがな!!どうだ、俺は何か間違ってるか!?」

(間違いしかねえだろうが!!だいたい、差別をしてるのはお前だろうが!!)


 ブーーーッ


 黒「おい!!なんだ、あのトラックは!?」

 フラフラ運転のトラックがこちらに向かって走ってくる。中には、顔を真っ赤にした男が乗っていた。

(飲酒運転か・・・ちょうどいい!このまま、轢かれろ!!)

 黒「・・・やだね・・・」

(おいっ!!今、なんつった!?)

 黒「俺は、あのトラックを倒す・・・愚かな人間に裁きを・・・うおーーーーーっ!!」

 拳を握りしめ、トラックに猛攻を仕掛ける。

(馬鹿野郎ーーーーーッ!!)


 バンッ


 黒「この俺が・・・負けた・・・?」

 どうやら、俺は轢かれたらしい・・・どうしてだ・・・何が間違っていたんだ・・・

(いや、当たり前だから。人間が人間よりでかいものになんか勝てねえから。)

【ミッションクリア。クリアタイム14:33。これより転送を開始します】


【轢死:車輪にひかれて死ぬこと】

 殺戮ちゃん「今回は、あなたたちの優しさを試してみましたー♡」

 黒「優しさだと?」

 殺戮ちゃん「簡単に死ねるとわかっていても、そこには消えるかもしれない命があった・・・そんな時に、白くんと黒くんはどうするか、っていうミッションでした♡」

 黒「んーなもん、助けるしかねえだろ。」

(だな。)

 殺戮ちゃん「まあ結果、あなたたちは優しいということが証明されたから安心しましたわ♡」

 黒「おい!!お前らは動物の命をなんだと思ってやがる!!」

 殺戮ちゃん「別に、実際の命を使ってるわけじゃないからいいじゃない♡」

 黒「だからってなあ!!」

 殺戮ちゃん「それに、私の指示じゃなくモニターちゃんが勝手にやってることだもん♡」

【・・・】

 黒「だったら、このゲームが終わったらこの機械を壊してやるよ!!ついでにお前もな!!」

 だが、このゲームが終わったら俺はどうなるんだ?白はともかく、俺は・・・

どうも、今からあなたは死んでくださいの作者ゆいたんです!簡単に死ねるミッションでも、そこに、ほかの命がかかっていたら助け出す・・・形は違えど、2人の優しさが見えましたね!ですが、最後の黒くんの発言も少し気になりますね。


小説の結果を考えるのは簡単なのですが、仮定を考えるのがすごく難しいですw毎日投稿を頑張っていますが、もしかしたら、ラストに近づくにつれ更新頻度が下がるかもしれませんので、よろしくお願いします!!

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