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24話 至福

側から見たら、バイキングしてる感じがあって羨ましいとか思う奴もいるだろうが、この食材の中に毒が入ってるんだ。まあ、俺にとってはあたりなんだがな。

【それでは次のステージに移ります。難易度はHARDです】

殺戮ちゃん「わたしの勘だけど、今回のゲームは"人を救うお宝探しゲーム"になりそうね♡」

白「お宝探しゲーム?」

【今回のミッションはアナフィラキシーショックです】

聞いたことはあるが、アレルギーがどうとかってやつだよな?

白「これのどこが、お宝探しゲームだよ?」

殺戮ちゃん「そこは、白くんの知恵の見せ所じゃない♡」

白「はぁ・・・」

【フィールドを生成し、転送を開始します】

白「とりあえず、行ってきますわ・・・」

殺戮ちゃん「ぐっぱーい♡」


ていうか・・・

白「暗っ!!」

何も見えん・・・電気・・・電気は〜・・・あった。電気のスイッチを押す。


カチッ


バンッ


電気がついた。そして、ここはどこだ?辺りには、たくさんの野菜やら果物、ドリンクの台などが置かれていた。制限時間は、7時間30分。28歳、ジャンクフード店副店長。副店長になって2ヶ月・・・ここはどうでもいいか。目の前には、謎の張り紙があった。なんなんだ、この星まみれの紙は・・・

[☆☆☆ごめーん、ごめーん!!食材に、食中毒になるようなものが混ざっちゃってるみたーい!!お客様に出されると僕、困っちゃうから店が開店するまでになんとかしといてー!!☆☆☆イケイケ店長より〜]

本社さ〜ん、このクソ店長早くクビにして〜!アナフィラキシーショック・・・そして、この張り紙・・・人を救う宝探しゲームってことは、この食材や飲み物の中に食中毒を起こすものが入ってるのか。そして、人を救うって意味はこれを出されちゃ、客が食中毒を起こすだろって話か。それを俺が救うと・・・

(ぶははははははっ!!)

白「なんだよ、突然出てきやがって。」

(人を救うだと?笑わせるな!食材などに食中毒の元があるならば、そのままほかっとけばいいだろう!!)

白「あのなあ、俺はお前と違って特に人間様に恨みなんざ持ってないし、だいたい、そんなことしたらミッション失敗になるだろ。」

(このままにすれば、人間を殺せる・・・だが、食べなければ白は死ぬ・・・俺はどうすればいいんだーーー!!)

白「ややこしくはならないが、黙っとけ。俺は今からこの食材の山を食べ尽くすから。」

(わかった・・・だが、困ったらいつでも呼べよ!)

白「はぁ・・・」

うるさいやつがやっと消えたか・・・今は10時。腹が減った・・・多分、夜遅くまで働いてたせいで何も食ってないのだろう。料理を自分に作ってご馳走を自分に振舞ってやりたいところだが、時間も時間だ。まずは・・・自然と目に入ったのは、赤く染まるトマトだった。スライスされていて食べやすそうだ。

白「いただきます。」

食材に感謝をし、トマトをむしゃむしゃ食べた。最初のうちは新鮮な味がしておいしいと感じていたが、30枚も食べてりゃ・・・


く、口が・・・口直しに別のものを食べよう。肉に手をつけることにした。味は飽きてきそうにはなったものの、ソースをつけて食べたおかげで肉は全て食べることができた。だが、こんなことがしたいわけではない。全て食べ切れてしまったということは、肉にはなかったということだ。


白「いや・・・これはきついだろ・・・」

チーズの山が2つそびえ立つ。チーズ50枚とチーズ50枚・・・2人合わせて、チーズ100枚でーす♪・・・虚しくなるからやめよ・・・チーズの山をかぶりつく!かぶりつく!そして、かぶりつく!!スライスチーズだったため、あっさり食べれたがさっきの肉でだいぶ腹の具合が・・・


白「次はこれだ・・・」

レタス!


シャキシャキッ


苦しいが、これもクリアするためだ。レタスの入ったケースから、鷲掴みで取り出す。そして、口に入れる。今、感想は?と聞かれると、間違いなく俺はこう答えるだろう・・・

白「ドレッシングないの?」


ドリンクを飲み、休憩をする。それにしても、この店ブラックすぎだろ。まず、店長は店長なんだから副店長のこの俺に仕事を押し付けるなよ。そして、なんとかしといて〜で、なんとかなるものじゃない。どこに入ってるとか分からないなら、ここにある食材全て処分するとかあるだろ。何より1番の問題が、店長だ。ツッコミどころが満載すぎて、もう俺は店長のことにはなんも言わんぞ。


白「さあて、続きをしますかねえ。」

次の対戦相手は、ご飯だ。なんだよ、この量・・・異常の量を超えてるぞ・・・白選手、ドリンクよーい!始め!!大量のご飯を口に頬張る。夜中にこんなの食べてたら絶対に太る。口がパサパサになった時は、ドリンクで押し流す、その作業の繰り返しだ・・・


なんとか、茶碗30個分食ったはいいがそれそろ吐き気がきてる・・・制限時間も残り少ない・・・

その後も、ほうれん草や人参などを食べきったが、食中毒は起きなかった。あのクソ店長、嘘ついてるんじゃねえだろうなあ?


白「そういえば、トマトはあと少しだったな。」

少しだけ余っていたトマトを摘み、食べた。

白「・・・っ!?」

なんか、変な味がする・・・食べ過ぎで味覚がおかしくなったのか?いや、違う。これは・・・

白「あたりを引いたのか・・・」

突然、全身に蕁麻疹ができ、腹痛が起きる。

白「あっ・・・!!」

そして、このトドメの息苦しさだ。立つこともできず、その場に倒れ、視界が狭ばるのを待った。

【ミッションクリア。クリアタイム07:01。これより転送を開始します】


【アナフィラキシーショック:何かしらのアレルゲンなどに対して全身性のアレルギー反応が引き起こされ、血圧の低下や意識状態の悪化が出現した状態を指すこと】

殺戮ちゃん「あなた、大食い選手権に出れるんじゃない?♡私が応募してあげましょうか?♡」

白「いらねーよ、今回はよく食べれる体質だったってだけだ。」

殺戮ちゃん「なーんだ、賞金を分けてもらおうと思ったのに♡」

金かよ。

白「話を変えるが、この部屋、そろそろ気持ち悪いと感じてるのは俺だけか?」

来た時から、ずっと暗い部屋。唯一、目の前のモニターが灯りがわりになっているが、チカチカしててうっとおしい。

殺戮ちゃん「雰囲気よ、雰囲気♡こんな感じの部屋の方が、デスゲーム感出てるでしょ?♡」

白「なんとなくだがな・・・」

もっと部屋を白一色とかにすればいいのによお・・・なんか、事情があるんだろうな・・・あまり、触れないでおこう・・・

どうも、今からあなたは死んでくださいの作者ゆいたんです!どんなけ食うねん!って思った人もいると思いますが、多分、あのフィールドの白くんは胃袋がお化けだったんですね!次回は、EXTRA!白くんはどんな、トリッキープレイを見せてくれるんでしょうかね!!

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