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10話 憑依

誰かを殺す・・・

自分を殺すことならいくらでもできるが、誰かを殺すことは俺にはできない・・・

殺すぐらいなら、"本当の死"を迎えたほうがマシだ!!

 殺戮ちゃん「次はご存知の通り、EXTRAなんだけど、ここで、追加ルールをご説明いたします♡」

 白「追加ルール?」

 殺戮ちゃん「EXTRAは1日をループすることができます♡でも、逆に言えば2日目、3日目にはいけないということです♡ということで、未来へ飛べるジャンプ機能を追加しました〜♡」

 白「へ〜。だが、未来に飛べるからって、その先に待つものがミッション通りの死に近づけるとは限らないんだろ?」

 殺戮ちゃん「その通り♡さっすが、白くん♡理解が早くて助かりますわ♡1つのゲームにつき、飛べるのは1回までだし、巻き戻すこともできないから♡ジャンプしたいときは、時計にあるジャンプボタンを押してもらえれば、いい感じのところまで飛ばしてくれるからね♡ただし、EXTRAしか使えません♡」

 白「理解した。おい、モニター。始めていいぞ。」

【かしこまりました。それでは次のステージに移ります。難易度はEXTRAです】

 白「やってやるぜ。」

【今回のミッションは形死です】

 形死・・・馴染みのない言葉が出てきたな。要は、警察に死刑にされろってことだろ?

【フィールドを生成し、転送を開始します】

 白「・・・」


 飛ばされたはいいが・・・刑務所の中じゃなさそうだな。


 ガダンゴトンッ


 ガダンゴトンッ


 電車・・・?目の前には電車が走り、床には黄色いラインで引かれた点が並んでいた。そして、服の中には拳銃があった。これで人を殺しまくって、ジャンプボタンで刑務所まで飛べってことか。殺す?なんで俺がこんなことをしなくちゃいけないんだよ!

(生きるためだろ。)

 また、頭の中で何かが聞こえる。ここはプログラム。そんなことはわかってる。だが、人を殺してしまえば人間じゃなくなる。

(なら、俺が背中を押してやるよ。)

 いらない!もっと別の方法だってあるはずだ!

(ないんだよ。)

 白「黙れ・・・」

(君は、大人が憎いんだ。そうだろ?)

 白「黙れ黙れ黙れ・・・!」

(自分の命を守れずして、彼女を守れるのかい?)

 白「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ・・・!!」

(なら俺と代われよ。俺がその汚れ役を引き受けてやるよ。)

 白「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 魂が抜ける感覚・・・気持ちが悪い・・・なんなんだよ・・・クソがっ・・・!!


 白?「あはっ!あっはははははははっ!!根性のないあいつに代わって、俺がやってやるよ!!」


 殺戮ちゃん「あーあ・・・♡"あの子"、出てきちゃったよ〜♡白くんにも、殺すことの大切さを伝えたかったのにな♡」

【・・・】


 白?「さあ、血のレクイエムの始まりだ・・・」


 駅員「発車しまーす。」

 そして、俺は電車に乗り込んだ。結局のところ、頭を撃った方が確実に殺せるんだよな。弾なら、いくらでもある。殺してやる・・・ここにいる人間を全員殺してやる・・・!


 バンッ


 女性A「きゃーーー!!」

 まずは、1人。おっさんの頭を撃ち抜いた。

 男性A「やめてくれ!」

 女性B「来ないで・・・いやーーー!!」


 バンッ


 バンッ


 バンッ


 白?「あっははははっ!こんなの、あっちの世界じゃできないからなっ!」


 バンッ


 バンッ


 バンッ


 殺せ・・・殺せ殺せ殺せ・・・!

 男性B「誰か助け・・・」


 バンッ


 バンッ


 バンッ


 ざっと20人は殺しただろう。

 白?「まだだ、まだ足りない・・・もっと、俺を興奮させろ!!死は最高のECSTASY・・・そう、ECSTASYなんだよ!!

 少女「うえーん、お母さん!」

 白?「・・・」

 少女「ねえ、お兄ちゃん!なんでこんなことするの!?お母さんはもう生き返らないの!?」

 白?「黙れクソガキッ・・・」


 バンッ


 バンッ


 バンッ


 だいぶ殺したな・・・この快感・・・たまらねえぜ・・・

 白?「最後はあんただ。言い残すことは?」

 駅員「頼む!なんでもするから命だけは助けてくれ!」


 バンッ


 俺は運転席のドアを開け、客席を見渡す。あたりは血で染まり、顔を撃ち抜かれた奴らばかりだ。まあそうだよな、俺がやったからな。俺は人間が憎い。"あんなこと"があったんだ。俺は彼女を守れなかった。これは、その復讐だ。


 警察「いたぞ!やつ射殺しろ!」

 電車の外には、警察であふれていた。

 白?「おっと、時間のようだから、あとはやることはわかるよな?」

 そして、俺は再び"奴の体"に戻る。


 白「・・・俺が・・・俺の手で・・・こいつらを・・・」

 警察「撃てーッ!!」

 考えてる暇はない。一か八か押すしかない、あのボタンを。


 カチッ



 ブーーーッ


 俺の首の周りには縄が巻かれており、足元は浮いていた。

 白「うっ・・・首が・・・苦し・・・」

【ミッションクリア。クリアタイム01:01。これより転送を開始します】


【刑死:対象者を死亡させる刑罰である。抽象的な表現として「極刑」あるいは「処刑」とも表現される。刑罰の分類上は生命刑に分類される】

 おそらく、あのボタンを押したことにより、時間が進み、死刑寸前のところまで飛ばされたのであろう。にしても・・・

 白「クソッ!俺はなんてことを・・・!!」

 殺戮ちゃん「あの人さあ、私よりサイコパスなんじゃないの?♡私は基本、正義の殺戮しかしないけど、あの人は関係のない人まで殺すからな〜♡」

 白「おい・・・俺の中にいるあいつって、誰なんだ?」

 俺の中にいるやつのせいで多くの人が死んだ。プログラムだってことはわかってる・・・だが、あれだけの人間を殺すなんて異常だ・・・

 殺戮ちゃん「まあ、気になるよね♡今は、まだ教えれないかな♡でも、また出てきたら困るから、そこのところお願いね♡もう1人の白くん♡いや、黒くん♡」

どうも、今からあなたは死んでくださいの作者ゆいたんです!また新たな展開が巻き起こりましたね!殺すことをためらう白くんはかっこよかった!!でも、それを良しとしない"もう1人の白くん"は自らの手を染め、殺しまくる・・・一体、彼は何者なのか・・・彼の持つ恨みとはなんなのか・・・次回・・・とはいかないけど、いずれわかるので、そちらもご注目です!

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