イベント発生
「舗装されてないから走りにくいな……」
巨大な木々の合間を巨大な鉄の箱で駆け抜ける。
とりあえず、この場から動いてみようと考えた俺はハンヴィーに乗り込み、たまたま見つけた道……らしきものを走行中である。
インフラ整備なんかされているわけもなく、獣道同然の道だ。
「この道がどこに向かってるのか知らんが、当面の目標は町を見つけることかな」
ガタガタとサスペンションで吸収できない振動を尻に感じながら、1人呟く。
残念ながら未だに異世界らしいイベントに遭遇して無いので、これしか目的が無いのである。
……まぁ銃器がこの世界でどれだけの威力があるか分からない以上、厄介なイベントに絡まれても困るだけだと思うが………。
そう思ったが最後、フラグというのは簡単に立ってしまうものらしい。
「……おいおいおいおい!嘘だろ!?」
慌ててハンヴィーを止める俺の前方。
見えるのは大勢の人影。見た目まんま盗賊の男20人ほどが、一つの馬車と、それを守る3人ほどの男を追い詰めている。
………まんま、異世界らしいイベントに遭遇してしまったようだ。
木々の関係でこちらはまだバレてないようだったので、ハンヴィーをカバンに戻し、少し近づいてみる。
そしてすぐ、様子が変なことに気づいた。
「……戦ってるわけじゃ無いのか」
馬車のそばにいる3人は盗賊らしき集団と親しげに話しており、揉め事というわけでも無さそうだ。
すると盗賊の1人が袋を一つ馬車側の男に渡す。
男は中身を見てニヤリと下卑た笑みを浮かべて、後ろの2人に何か指示する。
すると、2人は馬車の方に向かい、荷台の扉が開かれた。
目を奪われてしまった。
その扉から出てきたのは1人の少女。
綺麗な服に身を包み、白銀の長くしなやかに伸びる髪と、整った顔つきはここからでも美少女とわかる姿だった。
しかし、その目は暗く、鈍く、蒼い目は本来の輝きを失い、手には何やら複雑な模様が描かれたブレスレットが嵌められていた。
数秒、俺が見とれている間にも状況は進む。
3人の男から突き出された少女は、抵抗も虚しく、盗賊の手に渡る。
ここからでもわかるほどの目線をむける男たちは何かを囁き合った後、全員が少女と同じようなブレスレットを装着する。
するとその中の1人が少女の服に手を掛け………一気に引き裂いた。
そしてそのまま、露わになる少女らしい膨らみの手を伸ばそうとして……
一つの爆音の後、その手は吹き飛ばされた。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
ダン、と破裂音。
肘から先を失い混乱する男の頭に穴が開き、絶命する。
混乱する男たちに、俺は迷わずトリガーを引く。
状況は明らかだった。これは人身売買で、少女はまさに盗賊に売られようとしていた。
それに美少女を助けるのに理由はいらないし、何より俺は陵辱ほど嫌いなものは無い。
まぁ何か理由があるにしても、俺には関係無い。
俺はしたいようにするだけだ。
そう自分に言い訳し、カバンから取り出したナイツSR-25を撃つ。
100mも無い距離から放たれた7.62mmの弾丸は、慌てふためく盗賊の頭を正確に撃ち抜いていった。
俺は引き金を引き続け、20発のマガジンを打ち切る頃には、男たちの残りは5人ほどになっていた。
基本イチャラブ系のエロゲしかしません(突然の告白)
つまり、ゆずソフトはいいぞ。