表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カバンの中には現代兵器  作者: アンケン
17/75

下衆野郎

「あいつ……エリアス特務中尉は、中央軍から派遣された所謂監察官ってやつだ。中央の権力を自分の力のように振り回すいけ好かない野郎だ」





 時と場所を少し飛ばして、領主城内訓練施設前。

 エリアスと決闘をする事になった俺は、ガリアから話を聞きながら準備を進めていた。




「最初見た時からそんな感じだろうとは思ってたけどな……。で、強いのか?」




「仮にも中尉まで上がってきた男だ。実力に自信があるからこそトーヤ殿に闘いを挑んだんだろう」




 それでもドラゴンを倒せるほどじゃないだろうが、と笑いながら言うガリア。


 それでも一応未知の敵だ。油断はしないようにしようと気合を入れ直す。





「頑張ってねトーヤ!早く終わらせてね!」



 ぴょんぴょんと飛び跳ねながら応援してくれるリナ。

 早く、と言う顔にはご丁寧にデートの時間を気にしている事が書かれていた。







 ……まぁ、元々時間をかけるつもりもない。

 早く、そして相手に目一杯の屈辱を与えようじゃないか。








「準備はできたかな?英雄殿」





 訓練場の扉を入り次第、嫌味ったらしい声が聞こえる。

 エリアスの姿は、最初見た時のまんま、騎士の甲冑と腰に携えるは趣味の悪い金色の剣だった。



「あぁ、待たせたな」



「それでは始めよう……と言いたいところだが、その前に一つ。せっかくの決闘なんだから、賭けをしようじゃないか」



「賭け?」




 またなんか言いだしたぞこいつ。






「あぁ、勝者が敗者に一つ要求できる。簡単な賭けだろ?」




「……何が目的だ?」




「いや、僕も楽しみが欲しいのでね。この勝負が終わったらそこの少女を頂こうと思ってね」





 そう言って指をさす先には、リナ。





「顔は良いし体つきも悪くない。それなのに味見もできないなんてもったいないじゃないか」





 そう言う顔も最初の時と同じ、下心を隠そうともしない下衆の顔。




 この時点で決まった。













 こいつは絶対殺す。

次は決闘です。

先に言います。敵の攻撃の出番はありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ