表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつかお姫様と  作者: 清水 秋葉
9/10

理解

-さらさら-


素直とは何か

その意味を僕は履き違えていたのかもしれない。

素直になると損ばかりすると考えていた。

それは何においても素直であるべきと考えていた子どもの頃

損ばかりしてきた子どもの頃に定着した考えだ。

僕はよく「大人びた良い子」といわれて生活してきた。

大人から見た大人びたは感情の乏しい

大人から見た良い子はよく言うことの聞く

大人にとって都合の良い子どものことを言うのだと知っていた

都合の良い子どもになるというのは得をする

何でも言うことの聞く子どもは得をするのだ

良い子という評価を貰った子どもは

遠まわしに要望を伝えれば伝えるほど

大人たちはそれを満たしてあげようとしたくなる

僕は大人たちを利用していた

大人たちにとって都合のいい子というのを演じることが

得をしているということなのだ

自分の感情を隠すことは、得をすることなのだと考えていた。

しかし、それは違った

違うということに気付かされた

自分の気持ちを隠すということが何よりもの損なのだと

僕は知らなかったのだ

僕にとって本当の意味の素直を理解した気がする

他の人は知らない、僕にとっての素直だ

素直を理解した僕は大学での生活も変わった

勉強ばかりしていたせいか、知識は深い

そのおかげで実験の時、的確な指示が出せる

女が言うには僕は器量の良い方らしいので

話せることが分かると、周囲の人間は話しかけてくる

僕の大学生活は一変したのだ

たった2ヶ月のこととは思えないほどに

素直になるということは僕にとって

そこまでの価値や影響があったのだ

これを損と言わずになんというのだろうか

人と話すのが煩わしかったはずなのに

今の状況を得と思えてしまう

なぜか

なぜなのだろうか

僕は考え、直ぐに疑問は消えた

僕の世界が広がったからだ

僕はちっぽけではないのだ、そう感じることが出来たのだ

人からの影響

人からの知識

人からの評価

人からの恩恵など

人から受けるモノは沢山ある

それは、自分を深め、広げてくれる

僕がちっぽけであった理由はそこではないかと

体験してから理解する

僕はちっぽけではなかったのだ、と


僕はふと女にお礼がしたくなった

何が良いだろうか

僕はインターネットで「女性 プレゼント 喜ぶもの」と検索をかけ

出かけることにした

だいぶ遅くなりました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ