↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつかお姫様と  作者: 清水 秋葉
7/10

煩悩

-かちかち-


初めてお願いをした

僕は女に心まで監禁されているのが

この行動から悟られてしまうだろう

しかし、必要なことだった

僕の部屋は大体8畳位で、風呂トイレ別、ガスコンロはふた口ある。

一人暮らしには少し良すぎる設備だと感じる。

しかし、他に家具がなく

敷布団1式、衣類を纏めるカラーボックス、茶色いスライドの出来る本棚、ちゃぶ台、冷蔵庫、そしてノートパソコンしかない

家電は殆ど使わないから無い

幸い、夏も冬もエアコンがなしでも暮らせた

何か必要だと感じたこともない

しかし、二人で暮らすとなると必要なものが増えていく

特に布団、これは流石に必要だろう

今はいいが、夏は別の布団で寝たいと思うはずだ

しかし女は断った

必要が無いそうだ

確かに、女の部屋にも家具は少なく

置いてある家具も元からあったものだったそうだ

僕と似ていると感じる点と言ったら

部屋に物を置かないという点だろうか

とにかく殺風景だった

僕は女とのデートを目的として、買い物に誘ったこともあり

断られると少しだけ、悲しく感じた


その後も何度か必要だと理由を付けたデートに誘ってみたが

一つも受け入れられることは無かった

彼女は必ず

「必要ないから」と言うのだ

必要がないはずあるまい

生活をする上で電子レンジ等の便利な家電は必要だろう

衣服をしまうカラーボックスも追加すべきだ

洗濯機だって、コインランドリーに頼りっぱなしは良くない

色々理由を重ねてみたが

結局は必要ないからと言われるだけであった

僕は寂しかった、悲しかった

僕はただ女とデートに行きたいだけなのに

何故こんなにも苦労をするのか

もういっそ、素直に伝えた方が良いのだろうか

僕にはそんなことできない

出来ていたら、大学で友達もいる

どうしたらよいのだろうか

僕は悩むことしかできなかった


ある日、女は言ってきた

「私は気づかない振りをし続けるから」

突拍子もなく、脈絡もなく、そう言ったのだ

あとに続く言葉はない

無言が続く

僕はすぐに理解はできた

前から感じていたからだ

これはおそらく、流されているのだと

「そうか」と呟くと

「何がしたいのかは、明確に伝えてください」というのだ

それができたらこんなに苦労していない

ここ2週間かけて108回誘って、108回断られている

煩悩の数、断られたのだ


僕は大学が始まっても誘えなかった

そろそろ話を進めます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。