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第5話「仲間」

朝、ずっと起きていた俺は今更ながら後悔した。

「ね、眠い・・・」

そういえば昨日も「アインシュタインの自然万物の物理と絶対的法則の罠」を読んでいて寝ていなかったな。

そう思いつつ「人間の窮地の時の心理とその利用法」という謎の本を本棚に置く麗治。


「ふぁ〜〜、まだ眠い〜〜」

たっぷり寝たはずのこころもまだ眠そうだ。

「っておかしいだろ!はよ起きろ!」


 西条高等さいじょうこうとうジョアンナ学校

でっかく校門にはそう書かれていた。

「すごいですね、麗治さんは教会の学校なんですか」

「いや、ここは極普通の私立高校だ」

なぜジョアンナが入るのかは麗治も知らないようだ。


1−B

早速教室に入った2人。

「では早速カップルを!」

「まぁな、だがこころ、言っておく事がある」

「なんです?」

「この学級には陰陽師の家系だと言い張る奴がいる」

「え!頭大丈夫ですかその人!」

「お前が言うな!、とにかく、気をつけろよ!」


「何を気をつけるの?」


突然現れた女生徒。

「・・・・・ん?何のようだい?」

慌てずしらばくれる麗治。

彼女の名前は白羽茜しらわあかね、腹黒の悪魔・・。

正直「こころが見えるかもリスト」に入れていた危険人物だ。


「あら〜、麗治ったら天才の癖に誘拐?」

そう言ってその茜はこころを抱きかかえる。

[やっぱ見えんのかよ!!]

だが天才麗治は心は動揺していたが表には出さなかった。

「おいおい、冗談はよせよ」

「麗治さん!この人が陰妙師の人ですか!?」

[話し掛けるなばか!!]

「あれ〜、この子麗治知ってるみたいよ〜」

「ん?この子ってどの子?」

もうそれは血の付いた凶器を持っているアリバイの無い前科犯の犯人が「俺は殺ってない」と言っているのと同じだった。


「麗治♪」

茜はそりゃもう可愛い笑顔で麗治を呼んだ。

「何でしょう?」

一方天才麗治も負けずイケメンスマイルを返す。

「あなた中学生の頃学校のコンピューターをハッキングしてテストの問題売ってたでしょ」

[やべっ!!つい金に目がくらんでやっちまった事を!ってなぜ知っている!!]

「あと、西条家のセキュリティーシステムにウイルス入れたのもあなたでしょ」

[な!それは!西条姉弟が家出してみたいと言って大金を送ってきたから仕方なく、って!!]

「何で知ってんだよぉおお!!!」



「で、この子は幽霊なわけで、キューピットにするためあんたが手伝うわけか」

「はい」

何故か屋上で正座させられている俺は仕方なく洗いざらい吐いた。

「わたし、加藤こころです」

「わたしは白羽茜、あかねって呼んでね」

優しい笑顔でお姉さん気取りだが腹の底ではいじってやろうと思っているに違いない。

不孝にも小学校から幼馴染だった麗治は茜の魂胆が見えていた。


「私も手伝ってあげる、そのカップルつくり」

どうせ本当の狙いはカップル全員を把握して脅しのネタを作るんだろ。

「本当ですか!ありがとうございます!」

まぁ、こいつなら役に立つ時もあるだろ・・・・多分。


「仲間は必要よ、次はトッピーに声をかけるわ」

「ま、まて、そんな広めるような事」

「なに言ってるの、陰陽師なんてかっこうのネタ・・じゃなくて強い味方」

ネタだろ、お前の場合。

「待ってなさい、力になってくれそうな人呼んでくるわ」

余計だよと真剣に思ったが、あいつはそうそう止められない、

仕方なく屋上で待つことにした。


「麗治さん、ここの学校大きいですね」

「まぁな、ここら辺では一番の生徒数だろ」

「行事とか何があります?」

「さぁ、俺はあんまり行事に参加しないから」

「え!不良じゃないですか!」

「いやいや、自由参加なんだよ行事、第一興味が無い」

「・・・・・」

急に静かになるこころ。

「?、なんだ、どうした?」

「ちゃんと出たほうがいいと思いますよ・・・せっかく友達がいるのに」

真剣に泣きそうな顔をしてまで訴えるこころ。

「はいはいはいはい!わかりました!」

ったく、そんなことどうでも・・。


「さぁ!連れてきたわよ!」

茜が意気揚揚に現れた。

「どうした、我を呼び出してまで、幽霊とはいずこに?」

白のカーデガンが規則なのに完全に破って黒の着物を着る変人。

「トッピーよ」

飛咲一ひさきはじめだ」

怒って一は言い返した。

「で、こっちは西条姉と弟」

金髪で、よく似た姉弟がたっていた。

「あの子が幽霊?」

「へぇ、本当にいるんだ」

たいして驚かず興味心身だ。

「キューピットを目指していらっしゃるのね」

「はい、こころって言います」

「よろしくこころちゃん」

まぁ、常人なのに見えて驚かないのは異常だが、特に問題は無さそうだ。

「で、陰陽師トッピーどう思う?」

「ん!?・・・うむ?・・・はっはっはー、麗治、ちょっと来てくれ」

呼ばれる俺、屋上の隅による。

「これ冗談?それとも本当?」

「やっぱお前エセ陰陽師だったのか」

「エセなどではない、俺は人間退治専門なんだ」

「人間退治!?妖怪じゃねぇのかよ!?」


___その昔、陰陽師には2つの役があり、「妖怪退治」と「人間退治」があった。

「妖怪退治」は悪の妖怪を、「人間退治」は悪人を退治していた________


「ってわけで、俺の陰陽術は人間にしか利かん」

「ほぉ〜、まぁ、それでもいいか、お邪魔虫撃退にもなるし、ってまて、もしかしてお前」

「見えないんだ〜〜♪」

ひょっこり茜が首を突っ込む。

「あ、知られたぞはじめ」

「怨陰女通卒環陽幸」

何だ?こいつなに言っているんだ?

「はっ!・・・・・ねぇねぇ、何はなしていたか言いなさいよ」

やべぇえ!!記憶消しやがった!!!

「なんでもない、そうであろう麗治?」

「・・・・お、おう」

「ふ〜ん」

こいつマジすごい・・・。


「とりあえず、大体の話はわかってくれた?」

「つまりカップルつくりを手伝ってほしいわけだ」

「いいよ、僕は手伝ってあげるよ!」

「私も!麗治様・・・君とこころちゃんの手伝いをします!」

「よかろう、こころとやら、協力は惜しまん」

「あ、ありがとうございます!」



残念ながらその日はカップルを作れず終わったが、仲間が出来たのは心強い。

「西条さんたちの名前聞きそびれちゃいました」

「姉は西条花鈴さいじょうかりん弟は悠里ゆうり

「へぇ〜、そういえば、西条って・・なんか聞いたような?」

「西条高等ジョアンナ学校」

「あ、・・・もしかして」

「あぁ、あの学校の創立者の家系だよ」

「なんだかすごいですね」

「そりゃうちの銀行と提携結んでたり大会社のスポンサーだし」

「・・・大金持ち?」

「億万長者のお嬢様と坊ちゃま」

「・・・・いいなぁ」

「とにかく、仲間がいるんだ、明日からがんばるぞ」


 「はい!」


 夜

「だから・・・」

麗治はクマのできた目でこころをにらむ。

だがこころは寝ている。

そう、麗治のベットで・・・。

「俺のベットでねるなぁああああ!!!」

しぶしぶリビングで寝たそうな・・・。




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