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第1話「幽霊との遭遇」

主人公と幽霊の恋はありませんのであしからず。

俺の名前は沖田麗治,高校1年生の極普通の優秀な学生だ。

人より頭が優れているのか成績は学年トップ。

自分で言うのもなんだが、礼儀もわきまえてあり、常識もある。

家も極普通の家庭であり、姉と兄がいる5人家族。

別に心に傷を負っているわけでもない。

精神は良好、身体も異常なし。

ちなみに今いる場所は家の近くの公園。

勉強が一段落したため散歩しにきたのだ。

夏の暑い時期だが、木陰の下に座ると心地よい風が吹いた。


 自分は正常だよな?


この暑い時期でもカップルは存在している。

アイスを食べながら会話をしているカップルがちょうど噴水の囲うコンクリートに座っていた。


 で、そのカップルの彼女の隣に座っているなぞの少女。


最初は特に気にしていなかった、カップルのどちらかの兄弟だと思っていた。

変だといえば変だが他人の事である、第三者を連れるとは、図太い神経のカップルだと思いつつ

さてそろそろ帰ろうと思ったときだった。


 はて、あの少女はなぜ浮いている?


白いワンピースに白いサンダル、黒のショートカットで可愛い顔の少女は、

見事に浮いていた。


そんな馬鹿な、地球上には重力と言われる力が存在し人間は生身ではその力に対抗できない、

ジェットエンジンでもあれば浮けるだろうがあの浮きようはその類ではない。


 幽霊か!?


おそらくその結論にたどり着くまで麗治はそう時間をかけなかった。

魂、霊魂、人間の死んだ後未練があると残ると言われる非科学的な現象、

世界各地で目撃例や体験談が数多くあるがその実態はつかめていない。


とにかく麗治は関わることを避ける事にした。

一般的にそういうオカルトものには呪いがつきものだ。

変にとばっちりは受けたくない。

そう思っていたとき、

幽霊と思われる少女は地面に足をつけカップルの前に立った。

そのカップルの二人とも気づいた様子が無いという事はやはり幽霊である。

ふとハチが寄ってきた。

カップルの彼女の方の肩の辺に止まる。

幽霊の少女がそれに気がついたようだ。

ハチを追い払おうと彼女の肩を押す。

力が強すぎたようだ、彼女は噴水に落ちる。

それで彼氏が笑ってしまう。

ん?彼女が怒っているようだ。

おやおや喧嘩をはじめてる。

あ、怒ってどちらも逆方向へ行ってしまった。

一人残る幽霊少女・・・。

正直あの少女が見えなければ爆笑で終わっていただろう。


あれ?・・・少女が泣いている・・。


理由はわからないが、あのカップルを破局させた責任でも感じているのか?

ついじっと見つめてしまった。

少女が視線に気が付いた。


目と目が合う・・・。


やばい!

すぐ目線をそらしたが・・・。

ちらっと少女のほうを見る。


「あ!やっぱり〜」


一瞬心臓を止めかける麗治、

そして硬直、

いつのまにか目の前にいる少女。


「・・・・あれ?もーしもーし?」


ここで返事をしたら見えるとばれる、

いや、もうばれてるか、

幽霊に対する護身法・・・なんてものないな。

殴る?・・・いや、一応女の子だし、ってゆうか殴れるのか?

確かさっき人との接触はあったな、じゃあ殴れる!?

いや、そんな事をしたら幽霊を怒らせてしまう、

・・・・・走って逃げるしかないな。


結局考えついた事はなんとも情けない作戦だった。

スポーツは人並みのためビックリするほどよくないが悪くも無い。

すぐさま立ち上がり後ろへ逃げた。


「あ!まってよぉ」


幽霊とは思えない情けない声が後ろに聞こえる。

早速公園の外へ出る。

右へ曲がり車の通らない道をダッシュする。


逃げ切れたか!?

だいぶ走ったはずだ、暑いため体力の消耗が激しい。

ふと後ろを振り向く。


「あ、やっぱ見えるんだぁ〜」


頭上からの声にびびる麗治、

あぁそうだ・・こいつ浮かぶんだったっけ。

ふと上を見上げれば、そこには変に愛らしい可愛い笑顔の幽霊がいた。


それがこいつとの出会いだった。



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