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ある能力者の異世界放浪記  作者: arandora
王国の英雄誕生
3/21

第3話少女の願いそして脱・森後砂漠

あれから小1時間少女と話して解ったことは、まずこの子がこの森を出た所から(砂漠が結構続くらしい)北(でもこの世界、魔素を利用した魔道具の方位磁石だから街中はいいけど魔素に満ちた砂や岩ばかりの魔砂漠と言える所では方位磁石は才能のある魔術師とセットでないと役に立たないんだとか。



まあ、才能ある奴なら大気中の魔素を制御して魔道具を十二分に利用できるからな~、だから希少で貴重な理由になってデカい顔できるんだけど)に約50キロm言ったところに有る城塞都市アメストリアって処の商家の次女で名前はスノウ・キャロルで俺と同じ16歳、スリーサイズはご想像にお任せしますらしい。


まあ、身長もあんま変わんない(162・3)しあの男に犯られてた所みてるから(因みに裸に剥かれてた)簡単に想像出来ちゃうんだけどね。


髪は金髪のロングだけど後ろでひもで縛ってるから腰くらいで止まってる、目は蒼色でいかにも優しげな大和撫子って処。あ、一応森を出るのと魔物に襲われたときに必要だから闇から魔物の素材で作った(俺の父親直伝の魔道衣装(対魔法、衝撃、防寒、耐熱、異常耐性)の上下とマント(砂漠仕様)、下着はなし(恥ずかしがられて大丈夫と言われた))装備をあげたから裸じゃないよ?そんで、何故護衛とこんな離れた森に来たかっていうと、その都市で三番目位に偉い貴族(上から公爵、侯爵、伯爵、男爵、子爵、(例外で都市を守る家を毎年の初めに都市で行われる、都市に住む人限定の大会に優勝した人の家族を都市守護家としてその年だけ公爵の上(発言権は公爵とほぼ同等)になる))に魔道具を卸に初めて行ったときに運悪く見初められて結婚を迫られたとか。そんで彼女は相手(ドレイク・ノート伯爵)の顔を見た途端生理的に受け付けなくなり、目を逸らして下に向ければ弛みきった腹を見て不摂生過ぎて将来に不安を感じ、意を決して


「申し訳ありませんが、そのようなお体の人を夫にしても不安にしかなりませんので将来の不幸はなるべく回避するべく、結婚はお断りさせていただきます」


といった。


ところが、変なところで鋭い豚は


「なんだかんだ言いながら、結局太っているから結婚したくないってことだろが。解ったそういうことならもう貴様の家とは取引はせん、そしてこの奴隷の首輪で無理矢理にでも手に入れてやる」


といって、顔を真っ赤にし傍にいた従者から首輪を受け取ってスノウに迫った。

そこをキャロル家のスノウ付護衛(多分この森で亡くなってた中の誰か)が咄嗟にスノウの手を引き他の控えてた護衛と一緒にこの家に商品を卸に来るのに使っている魔道馬車で脇目も振らずに都市を出て逃亡を図ったらしい。


恐らく、家で匿って貰おうと考える余裕がなかったか、家に迷惑を掛けないようにとの判断だろう。


スノウの話を聞く限り、スノウの親は、豚は何かの噂でスノウの事を初めから狙っていたようだ。


で、準備万端で話を切り出し逃げられた時のため刺客を何人か放ち、やる気を出させるため生け捕ったら殺さない程度に好きにして構わんと言ったから、俺が間に合わず発見したのは護衛を殺されて凌辱された後だったと。


そんで今は刺客も殺したからとりあえず、自分が逃げた後に家のほうがどうなったか、こっそり確認に行くのと最悪の場合に備えて親戚の商家と懇意にしている公爵家に事情を説明し、援助して貰うため都市に帰還中。


転移で飛んでも好いんだけど前に言った制約があるためなるべく使いえない、魔道具もスノウは当然持ってないし、いくら俺でも魔物の素材と魔石(魔素の詰まった石)だけでは作れる魔道具も高が知れてる。


そういうことで今は森で椿とスノウに森の中を移動中になるべく多くの木材や他の魔道具の材料に成りそうな物を、俺が出している闇の中に入れてもらってるところ。


...それにしても、奴の頭ン中では森の入り口付近のはずだったのに、全然光も見えねーなー。



「graaa」・・・おっと、そんなこと考えていたらまた哀れな素材が襲ってきた。



「とりあえず、<<光よ>>」


・・・またこれで毛皮ゲット。


「スノウ、とりあえず光で蒸発して血液ないけど、どうする?」


というと。


「?どうするとは?」


「だから、チョット裂いて中に入って遊ぶとかカワイイト思うよ?」


「・・・それは、私が今の状態では可愛くないから、それでも着てチョットは可愛くなれという事ですか?」


と、なんかいきなりジト目でジーーーっと見つめてきた」


。・・・イヤ!そんな目で見ないで!


「いや!・・・えっと、そう。防寒着に・・・「この、渡してくれた魔道具型の衣装は多少の熱さ、寒さは防いでくれるのでは?」・・・はい、そうでした。」


と言った後、フッっと笑って


「冗談です、気持ちだけ受け取ります。それに、裕也様が都市で何日滞在するにしても、色々と持っていた方が便利ですから保管しといてください。」


そう言われたので、闇に収納した。


その後も、数匹単位で襲ってくる魔物を瞬殺していると少し早いが後どれくらいか聞いてみた。


「なあスノウ、あとどれくらいでとりあえず出られる?」


俺が聞くと


「この速度ですとあと、...1時間というところでしょうか?」


とスノウは返してくれる。...なんか、こういうやり取り、一人ぼっちじゃないって実感できて感動するね。


「あ、そうだ椿。」


「?何だマスター」


「君って俺たちを乗せて空飛べる?」


「もちろん可能だ、それでは森をでたら大きくなって二人を乗せて都市まで行くということでいいか?」


「おーけー、それで頼む」


「了解した」


...あとは、スノウの依頼の件だけど。



「あと、スノウ」


「はい?何でしょう」


「今まで言ってなかったが、あの男から取り込んだ記憶の中に奴が死ねば奴の魔操術が解けて、操られた魔物はとりあえず一番近くにある場所を目指すらしい。そして、雇い主の豚に何かの役に立つだろうと言われた脅し用が都市の近くで魔物の群れを数千、約5キロmの位置で待機させているという情報があった。」


それを聞いたスノウは少し顔を青くしたがすぐに冷静になり。


「そうですか、それでは今はその魔物が都市に向かっている最中で、もしかすると帰った時には手遅れかも知れない、ということ。そして、その上で私に護衛をどの範囲までを目安にするのか、ということですね?」



「一応の確認だけどな、スノウの依頼内容は安全が完全に確保されるまでの護衛の依頼ってことでいいんだよな?」


と聞くと、顎に握ったこぶしの親指を添えて



「はい、そうです。ですが、状況によっては追加依頼をしなければならないかもしれません」


...となれば、すこしめんどうになりそうだな。少し脅しとくか



「そうなってくると、状況によるが一度や二度体で払って貰うくらいじゃ釣り合いがとれないぞ?」


そういうと、すかさず


「ええ、解ってます。けど、最悪の場合このまま都市を離れなければならないと思うので、そうなれば守るものも無くなります。その時は従者として、裕也様の側女としてもちろん夜のお世話も何なりとやらせていただきます」


と予想以上の答えが返ってきた。だから安心して



「解った、そこまで覚悟してるなら、もう何も言わないよ。俺も依頼を全うするだけだ。とはいえ、さっきの君の姿を見たら少し興奮してね、一度前金払ってくれると嬉しいんだけど」


と、催促してみたら



「いいですよ?これからも何度か払うことに成るでしょうし一度だけならどうぞ?」といって装備を外していくので有難く頂きました。





それから、1時間位歩きようやくそれらしいところが見えてきた。



「あ、あの先から光が漏れ出してますからもうすぐですよ。やっとここまで来ましたね」


とやたら嬉しそうにいってくるので苦笑しながら


「じゃあ、椿。そろそろお願い」


そういうと、椿から魔法陣の光が漏れ出しその後には体長3mほどの狼が姿を現した。



「うわー、聞いてはいても改めて見ると大きいですね、でもこの大きさならいくら砂漠の魔物でもそうそう襲って来ないでしょうね。行きは魔道馬車の調子がおかしくなるまで走らせた後は、身体強化を掛け続けて魔物から逃げて来ましたから。こんなに安心出来そうな護衛は想像してませんでした。」


なんて、スノウが言うから、俺は少しニヤツキながら意地悪く



「まあ、一応前金は払って貰ったからしっかりとそれなりの護衛はしますよ?以降はお前の判断にも依りるけど、傍にさえ居てくれれば命の保証はするから性能のいい馬車にでも乗った気で居てくれ。」


というと途端にスノウは顔を真っ赤にさせて



「私も恥ずかしいんですから言わないでください、それに貴方のことは知れば知るほど常識はずれの様な能力ですからもうあまり驚きませんよ。心配なのは私の命より家族が都市のほうでどういった状況にあるかです。だから、早めに戻れそうなのでその点は安心できてます」


といってきた。



そうなのだ、ここまで戻ってくる間に俺の前の世界でのこと以外は大まかには話し終わっているのだ。


まあ、話してるとき数えきれないくらい呆れた顔や驚いた顔など百面相のようにコロコロ表情が変わって面白かったけど♪。



「なら、その不安を取り除くためにもさっさと出発しますか。...よっと、ほれスノウ。」


と、俺が手を出すと


「はい。...っと、ありがとうございます。」


「いえいえ。では、椿、遥か南の城塞都市アメストメリアに向けて襲ってくる敵は返り討ちで素材回収、逃げる敵は一撃瞬殺...おもに俺が...ストレス発散の旅に出発進行ー」


...ドテッ。


あ、スノウがコケタ。


「マスター幾らなんでも今のは酷いぞ」


なんか椿が言ってるけど、俺には聞こえなーい。


やっと出発した一行であった。




「kyeeee」


「vuaaaaa」


「shaaaa」


「はい、ご苦労さん<<氷よ>>」


俺の言葉と同時に砂の中から這い出てきた蛇と竜と鷹(因みにサンドワーム、サンドドラゴン、スカイホークそれぞれが3m級の魔物)が一瞬で氷漬けになり、落下して粉々になった。


あ~ちょっと勿体なかったな、次ぎ来たら重力で落とそう、そしたら蛇革と鱗と翼は回収できるだろ。



「それにしても、森の中でも思いましたが、詠唱破棄で一瞬とは、魔力強度が全然違いますね。私は魔法の才能にはあまり恵まれていませんけど、ここまですごいと違いがありすぎるということはよくわかります。はっきり言って反則ですね、しかも魔法の才能だけじゃないというのがなおさらで、嫉妬を通り越して憎悪すら湧きますね、少しくらい分けてほしいところですよ。」


と、スノウが微妙な顔をしながらため息を吐いてこっちを見てくるので



「これでも、今の状態になるのはそこそこ時間がかかったぞ?魔道具には特に勉強で、魔法には物理的に何回か死にかかったし。まあ、そのおかげで今は気楽に旅ができる程度になったんだけど。」


といったら



「気楽どころか何の心配もないくらいじゃないですか。今度ご両親に紹介してください、私も魔法関係の事もっと勉強したいです。」


なんていうので、



「今度落ち着いたら両親のいる森でも探しに行くか。?」


と言ったら


「はい、ぜひお願いします。」


と言ってきたので


「了解」


と、返して都市のほうへと視線を向けるた。



「ん?やっぱり、あいつの記憶道理ものすごい数で攻められてるな?魔物の群れが都市の結界に群がってるぞ?」


俺はそろそろかと思い<<遠隔視>>を使い都市を見ると何やら襲われている風な都市と結界越しに都市を守っている住民(騎士か守護家辺りだろう)が見えた。


それを聞いて、慌ててスノウが



「大変ですけど、これはチャンスでも有ります。すぐ加勢して私たちの発言権を勝ち取りましょう、後々有利に働くはずです。」なんて、強かなこと言いやがったので「任せとけ」と、笑って言ってやった。


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