第2話出会い
ヒロイン候補登場
「なあ椿、何時になったらこのジャングルというか密林を抜け出せるのかな。もしくわ、人に会えるようには何時になったら会えるかでもいいが。」
...俺の呟きに少し考えるそぶりを見せて一言。
「マスター、目で見るより魔力か気配を探ったらどうだ?我も探っているが所詮半径5キロmといったところだがマスターなら2~30キロm位探れるんじゃないか?」
なんてことを言いやがった。
...ちっ、んなこと言われるまで気付かんかったぜ。まあいいか、んじゃ早速。
「ん?何か集団がこっちに近づいてるな、4・5・6って所か。そんで、・・・へー、単独で・・・これは、前の集団を追いかけてんのかな?。でもって、あ、3つ消えた、・・・どんどん消えてくなー、これどんな状況?」
「さあな、まだ我には遠くて解らんから判断できんな」
「ま、そりゃそうだ。」
しかし、反応の消えた奴はともかく、追いかけてるやつは結構魔力あるな、この世界の人がどんくらいか知る意味も含めて、序に追われてるやつを助けて恩を売るのもいいか。
「よし、とりあえずこの先にいる集団が後ろの奴に追われてるから、助けに行くぞ。早くしないと、追いつかれそうだ。」
「むっ・・・それは不味いな、我が大きくなって乗せようか?」
「いや、それより追っている奴に従ってるっぽい魔物が何匹かいるからそれの掃除を頼む、このあたりの中じゃそこそこ強い種類のが集団でいるから解るはずだ」
「了解だ」
やることの打ち合わせをさっさと終わらせて、俺はいった。
「それじゃー、しゅっぱーつ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~サイド??~~~~~~~~~~~~~
「・・・っく・・・ハア・・・ハア・・・ここまで・・・くれば・・・追ってこれないでしょ」
息を切らせながら隣の護衛に話しかける。ところが、同じく息を切らせながら
「はあっはあっはあ・・・まだ安心できませんお嬢様。あの豚の追ってはこの森の魔物に瞬殺されるのは間違いありませんが、それは我々とて同じ事もしこの森の魔物に襲われればいくら我々でも、お嬢様をお守りするには命懸けです。はあっはあ・・・万一の時は、これを。運が良ければ報酬・・・後払いでの前提ですが領地もしくはどこかの町までの護衛を頼めるでしょう。ですが、運が悪ければ・・・」
...まあ、護衛どころかそこらの原住民に慰み者にされて、壊されて挙句、魔物の餌かそのまま奴隷ってところかしら。
それに、高確率で追っての所に戻されるってこともあるし、そうなれば結局追っての慰み者にされ、そのついでにあのバルーンフロッグみたいなのと結婚させられるんだから、運任せにするしかないかー(涙)。
でも、諦めるにはまだ早い、遣らずに後悔よりやって後悔、そうすれば自分も納得できる。...よし、悩むの終わり!
「とりあえずはこの魔道具も貰っとくけど、これに賭けるより皆で生きて領地に戻って反撃する事を考えましょう」
私がそういうと護衛の何人かは
「そうですね、助からないとは決まってませんからね。なんとしても無事戻ってあの豚を生き地獄に叩き落としてやらねば気がすみません。」
なんて言って笑ってくれる。
ほんと、みんなで助かりたい、そう思いながら私たちはまた、道なき道を進みだした。
「何かおかしいわね、進んでいるようにも見えるけど景色が全然変わらない・・・これってもしかして」
そう呟く私に答えたのは、隣の護衛ではなく
「ほう?なかなか鋭い勘をしてるじゃないかこの幻惑魔法に気付くとは、まあすでに遅いけどな。他の護衛は皆仲良く夢の中で護衛を継続中だよ、といっても間を置かずにあの世か魔物の腹の中だがね?あんたは少しの間俺の相手をしてくれればいいよ。その後はちゃんと雇い主の所に送り届けるからさ♪」
...はあ、これは最悪に近い展開かも。渡された魔道具は距離は関係無いけど{一番近い、生きている人}の所へ飛ばしてくれる、従って今のだと{一番近い>目の前の}{生きている人>豚の刺客}のところ>今いる場所だから状況は変化なし。
こりゃあ、この体と命を賭けるしか無さそうね...勝算は1割無いと思うけど。
そうして私は、懐に忍ばせて置いた伸縮自在型の短剣を取り出す。
「何にもしないで弄ばれる気はないわ、この剣は私の魔力に関係なく相手の魔法防御を切り裂ける、魔法の才能と魔力量の少ない者には便利な魔道具。あとは剣術だけの勝負、序にある程度なら魔法自体も切り裂けるわ。護身用程度だけど無いよりはまし、あなたの体に当てられさえすればまだ勝機はある。」
私はそういうと、目の前の刺客を睨み言った。
「私があなたの好きにされるのは、多分変わらないだろうけど、少しは抵抗させて貰うわよ?」
という言葉と共に私は気合の声を発しながら斬りかかった。
「ハッ!!」
「おお!イイねー!その、勝てないと解っていながら向かってくる健気さ、少しは希望があるかも?と思いながら振ってくるひたむきな顔、そういう顔を絶望で歪めながら犯すのはどんだけ気持ちいいのかなー?ワクワクしてくるね♪」
そういいながら、悉くわたしの剣を躱していく。
やはり強い、けど諦めたらそこで犯される、何とかするしかない。
そして、10分位経っただろうか、ふいに男がため息をつき。
「そろそろ、飽きたから犯っちゃうけど、いい声で喘いてね?」
といって、男は速度を急に上げ、こちらの懐に入り腹に手を当て
「<<スパーク>>」
と、雷魔法の初級を放った。
「あーーー」
それだけで、私の体は動かなくなり
「それじゃ」
そして、私の服を剥ぎ取るために服を掴み
ビリーー!!! シャーーーー!!! パサッ
そして、私の足を広げて間に入り
「頂きます」
と嗤った。
その直後。
「-------!!」
私は声にならない声を上げた。
それから何時間経っただろうか、もう殆ど声を上げる事をさえできない、視界もぼやけてきた、そうしてしばらくして
「あ~~気持ちよかった、やっぱり初めてはすぐに使い物にならなくなるけどそれまでは最高だよね、じゃあ一部の報酬も貰ったことだし伯爵様の所までエスコートしましょうかね・・・?」
?どうしたのだろう、こちらはもう立つことさえできないのだけど?・・・と思い前を見ると、護衛の遺体に手を合わせ・・・埋葬だと思うが・・・している黒髪の15・6歳位?の私と同じ歳くらいの黒髪の少年がこちらを眉をひそめて見ていた。
そして
「一応確認だけど、この亡くなってる人たちの格好からしてそっちの女の子の護衛であんたは、この人たちを殺してその子に絶望を与えた後、慰み者にしたって事でいい?」
なんて聞いてきた。
「んー、大体あってるけど、この娘も最後は抵抗してきたよ?まあ、俺としては物足りなかったけど。まあ?その後は予想通りよかったけどね♪」
といって刺客は嗤う。
今更邪魔しても犠牲者が増えるだけだとでも言う様に。
しかし、それを聞いた少年は
「んじゃあ、そっちの君に聞くけど、今からでもこいつを殺して助けてほしいと思う?あ、とりあえず後払いでいいから報酬は貰うけど、どうする?今更遅いと思う?それとも安全な所まで亡くなった護衛の代わりに雇ってみる?君の言葉で聞かせて?」
...そんな言葉に私は迷わず言い切った
「助けて」と。
~~~~~~サイドout~~~~~~
「助けて」
と少女が言うと、隣の下品な笑みを浮かべた男は嗤ったまま
「あ~あ、興ざめだね~正義の騎士のつもりなのかも知れないけどさ君みたいなガキが何しようっての?ていうかよく生きてこんなとこまでこれたね、しかもそんな軽装で、何かムカつくから火あぶりの刑にしてあげるよ♪」
男はそういうと
「我の前の敵に地獄の業火を<<ヘル・フレイム>>」
といって、たしか母さんが火の中位階位の魔法だって言ってたっけ?それを、詠唱して放ってきた。
けど、この程度なら、俺は左手を横に一線し
「<<水よ>>」
と、水の壁を出す。
その際相手の放ってきた魔法の残滓を使って相手に力を見せないようにする(ホントは実力でも負ける気はしないけどああいった相手の悔しい顔は結構見たいんだよね^^)。
そして、案の定男は
「ふーん、君って魔法の残滓を効率よく使ってるみたいだけど、それって才能は有るけど魔力が無いって言ってるようなもんだよ?俺はそんなことしなくても十分さっきのやこんなのもたくさん使えるから、泣いて謝って許しを請うてきた許さんでもないけど?」
なんて言って今度は、先ほどのヘル・フレイムと雷の中位階ライトニングを無詠唱で撃ってきた。...これ、消したらどんな顔するかな?と思って
「<<闇よ>>」
と、右手を男に向け男の魔法を闇の中に消し去る。
で、思ったとうり。
「は!!?何だそんな魔法見たことないぞ?ガキ、お前何もんだ。さっきの水の壁を使ったときは魔力の残滓を使ってたから不思議じゃなかったが今お前、魔力使わずにというより別の所から魔力調達してきたろ。ンなことされたら原理がわからんのに勝てるわけねえじゃねえか。もう俺はおさらばするからてめえは魔物の餌にでもなっときな、そこの嬢ちゃんはちゃんと残しとくように言っててやるから後でまたヤってやるから楽しみにしてな♪そのあと気を取り直して伯爵様の所へエスコートだ」
...ん?なんか変なこと言わなかったか?今...と、首を傾げていると。
「あ~言ってなかったな、死ぬ身で知った所で意味なかろうが教えといてやるよ、俺は魔操術が使えるんだ。この術は俺との力差に関係なく相性のいい魔物を操ることが出来る、ただし知能の低い魔物だけっていう制約があるがな。でも一回操ることが出来れば、卵から孵った雛みたいにこっちの言うことには大抵従ってくれるってえこった。ちなみにその嬢ちゃんを犯してる間魔物がよって来なかったのは俺が操っている奴がこのあたりの奴の中じゃあ強いほうで2.3匹いるからそいつらに邪魔なやつを近寄らせないように言ってたからだ。...ん?そういや、なんで手前はここに来れてんだ?あいつらに食われてないってのは妙だな。」
...ん?あ、そうか。
「言ってなかったが、俺も魔操術ってのじゃないが召喚術が使えるんだ、んでこの辺りにいた魔物は邪魔だから俺の召喚獣に排除して貰ってるからその所為だろ。因みにもう辺りに召喚獣の魔力しか無いからそろそろくると「待たせたな、マスター」思うぞって・・・一応お前のことは召喚獣だと言ってたから好いけど、いきなりしゃべったらダメだって言ってただろ?」
「むぅ、すまんマスターつい」
「好いけど、なるべく気を付けてくれよ?」
「解った」
じゃ、そろそろ<<サイコメトリー>>でこの男から魔操術についてと雇い主について、あとは一般常識も抜き取りましょうかね~。
そして何故かさっきから尻餅をついてへたってる(まあ、椿の威圧をモロに受けたからだろうけど)男に近寄ると
「とりあえずお前の脳の中を見せてもらって便利なものを頂戴するは、それが終われば用済みなんで身ぐるみ剥いだ後この森のかなり深いとこに転移させてやる、絶望できるようにこの抑制丸を飲んだ状態でな。名前でわかると思うが、これは飲んだ奴の身体機能及び魔法関連の力を一般人以下にする薬だ。しか~も俺が調合した奴だから抵抗に何の意味もない、まあ~その子で最後にいい思い出来たんだから感謝と絶望を同時に味わって逝ってくれ。てことでまずは、ほい」
俺は抑制丸を男に飲ませ
「ん、んぐ」
そして、
「<<サイコメトリー>>」で記憶を抜き取り「ぐああああ・あ、あれ?」そして<<転送>>で男を自分が親に飛ばされた所へ送った。
ん?こりゃーチョット急がんといけなくなりそうか?・・・ま、この子次第だけどねー。
それから、少女に近寄って<<身体回帰>>と<<精神快癒>>を掛けると
「大丈夫?もう立てるかな?大丈夫だと思うけど変なところがあったら言ってね?治すから」
そう聞くと
「いえ、大丈夫ですご迷惑をお掛けしました」
そう言ってきたので
「なら良かった。じゃあ、そろそろ本題に入ってもいい?サイコメトリーは便利なんだけど生きてる人に掛けると脳に少ないとはいえ影響を与えるからムカつくやつ以外には掛けないほうが好いんだ。だから、どうして欲しいかとまず最初に君のことをある程度自己紹介してくれると話はスムーズにいくと思うんだ。そのあと、依頼に対する対価もしくは報酬を考えて提示するから」
そう言うと少女は
「解りました。ご説明させていただきます」
といって話し始めた。
この話辺りから、設定がややこしく、怪しくなります