表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

最後のロングサーブ

作者: Mr.T

これは、私がまだ中学2年の頃のお話です。


「ほら~、早く準備しろ!」


先輩の声です。私の通っている学校は部活動が特に盛んで、

特に卓球部は都大会でも上位に入るほどの強豪でした。

部員は、

3年生  1人 2年生  7人 1年生 10人

とレギュラーは2年生中心になっていた。


春季都大会では団体ベスト8に入ったので夏季大会では良いところに入れました。

3年の高木先輩は、明日の夏の大会で負けたら引退してしまいます。

なので、とても張り切っています。

先生のもと最後の調整が終わり気持ちが高ぶってきました。


そして大会当日


1回戦~3回戦までは3対0で圧勝だったのだが、4回戦目悲劇が起こった。

相手は多摩地区第1位の強豪、中でも2人とてつもなく強い奴がいたのです。


1番手 キャプテン         高木先輩 対 相手のエース  結果 0ー3 

2番手 学校史上最強のカットマン  宮本   対 ペン粒の3番手    1ー3

3番手 2年の中で最高のダブルス 本村・佐藤 対 5番手・6番手    3ー1

4番手 期待のエース        高橋   対 相手の2番手     1ー3


結果、1ー3という完敗でした。


しかし、まだ個人戦が残っています。


次の日、僕は2回戦で全国出場経験のある相手に負けて、高木先輩のところで応援していました。


3回戦、相手は左利きのドライブマン。ロングサーブはどんな回転でも早いドライブで返してくるのです。高木先輩はロングサーブ主戦型なのでとてつもなくやりずらいです。

1セット目を取られ、2セット目も取られそうと気付いたときコーチが来ました。 

そして2セット目も取られ、コーチにアドバイスをもらいました、やはりサーブのことについてでした。3セット目、コーチのアドバイス通り短いサーブからの展開にしました。そして競って10ー11で先輩のサーブです。短いサーブからの展開になるのかと思いきや、

ロングサーブを出したのです。そこからのドライブ対ドライブ。いったい何本続いたのでしょうか。激しい攻め合いでした。

最後は相手がネットに引っ掛けて入ってしまいました。


10ー12 完敗です。


コーチに最後のアドバイスを聞いていたとき、先輩は涙を流していました。


結局、今年は関東大会にいけませんでした。


その後、コーチになぜロングサーブなのか聞かれました。


「僕には、ロングサーブしか取り柄がないからです」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ