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番様が見つかった。

そう報告を受けて屋敷に勤める私達は忙しくなった。

私はこの屋敷に勤めて2年になる新参者だけれど、ずっとエドワード様が番様を探していたのを知っている。

というか、私がこの世界に召喚されたのもそれが原因だし。

エドワード様がもしかしたら違う世界にいるのでは?と王国の魔術師集めて召喚したらしいんだけど、私を見て「違う」ってすぐに元の世界に戻されるところを「異世界生活したいです!!!!」て頼み込んでこの屋敷で働かせて頂きました。

エドワード様、まじで優しいから。ほんとありがとう!!!!

私元の世界ではスーパーの店員だったんだけど、余りにも世間の荒波に馴染めなくて、クレーマーは多いし、スタッフ同士はうわべだけ仲良くしといて陰では悪口三昧。もう、ほんっとに空気美味しくなくて…家族は…うん…もういないし…。

ああ、私遠くに行きたいなぁ…て思ってたとこでの異世界召喚。

これはもう乗るしかないでしょ。このビッグウェーブに!!!!

という訳で調理場で下働きしております。

私の仕事は皿洗いと野菜の皮剥き。

黙々と手を動かすだけっていいよね。

この世界、普通に魔法があるからお湯も使えるし。

年齢?年齢は聞かないで。異世界人ということでなんか童顔に見られてるのでとりあえず20歳です!てサバ読んどいた。

最初14歳くらいに思われてたからね。

ここで一緒に下働きしてる子も14歳なんだけど、これがまたしっかりしてて…。


「エレナ!手が止まってるぞ!」


「あっはい!すみませんっ」


「ったく、お前ほんとに俺より年上なのか…?」


「あは、は…」


私に声を掛けた少年が同僚のトーマスだ。

兄弟が多いらしく、とても面倒見のいい子だ。

この国に多い茶髪に碧眼の人族だ。

そう、この世界には色んな種族がいる。

だいたい種族ごとの国が多いらしいんだけど、この国はちょっと変わってて、竜族が国を治めて平民は人族とその他って感じ。

竜族っていうのは長寿で力も強くて、なんかよくわかんないけど、すごいらしい。

その竜族には運命の番がいるらしくて、その相手と結婚するんだけど…

うちのエドワード様は番様が中々見つからなかった。普通は100歳くらいになったら見つかるらしいんだけど、なんとうちのエドワード様は365歳。一年の半分以上を旅しながら番様を探してたらしい。


「運命の番って、ロマンチックよねぇ…」


私が思わずファンタジー過ぎる設定に言葉をもらすとトーマスが手を動かしながら話した。


「でも今回の番様って人族だったんだろ?」


「らしいね。それがどうかしたの?」


「人族って他の種族みたいに番の感覚がわかんねぇんだよ。しかも、今回の番様って既に結婚してたらしいじゃねぇか。…現場は悲惨だったらしいぜ…」


「え、人妻だったの!?ていうかトーマスはどこからそんな情報持ってくるのよ」


「どこからだっていいだろ。…ちなみに12歳らしい。」


「じゅ、じゅうにさい…ひとづま…」


「番様が早くこの屋敷に慣れてくれたら良いよなぁ…」


私が年齢に衝撃を隠せずにいるとトーマスはなんてことないかのように呟いた。


この世界では12歳で結婚は普通なことらしい。

ファンタジーの一言で片付けていいんだろうか?

ふとそう思った。





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