第二のガバ
お待たせいたしました。お父様をうっかり海外送りにしてしまった第一のガバ。配信者はリカバリーを試みますが……
メニュー画面からお父様の行方を見に行きまして……ベルリン!? ベルリンナンデ!? トオイ! ……失礼、留学リアリティショックが出てしまいました。お父様は現在ドイツに居るようです。仕方がないので、いつものルーチンワークに戻りましょう。
学校と家と砲兵工廠をグルグルしながら、お父様失踪の理由を考えてみます。おそらくですが、お父様の地位が乱数で高くなってしまった上に、憲法の勉強をさせて法学スキルを上げてしまったため、伊藤博文に代わって憲法調査に行かされているのではないでしょうか。お父様を強化しすぎると、こんなことになるんですね。うーん新しい知見だあ……
そうこうしているうちにD爆薬が完成してしまいました。続いて無煙火薬の開発に取り掛かります。このD爆薬と無煙火薬は海軍ユニットにも効果がある技術であるため、開発することで陸海両軍とその関係者との友好度が増加します。これを足がかりとして、親の七光りなども組み合わせると、アイデア「統計的射撃法」を実行し、海軍に伝達できるんですね。
このアイデアは何を表現しているのかと言うと、一斉打方や交互打方のような、近代的な射撃法のことを指しています。同じ主砲を多数並べて斉射し、相手の手前に落ちた弾と、飛び越えた弾が同数程度になるように修正射を重ねていく方法です。この射撃法の発想が、後々弩級戦艦を始めとする様々な技術の根幹になっているので、ゲーム的にも「射撃盤」「方位盤」「弩級戦艦」「一次大戦型装甲巡洋艦」「一次大戦型防護巡洋艦」「一次大戦型駆逐艦」の、合計6つの技術を、前提条件と史実前ペナルティを無視して開発可能にする効果を持ちます。一見強そうに見えますし、実際強いんですが、どれもこれも開発を完了させてくれるわけではないことに注意が必要です。名誉点と友好度がないと、門前払いされてアイデアが伝達できませんし、伝達できても海軍側が開発を行い、建艦してようやく戦力化されますので、軽く数年の時間がかかります。
……で、先程申し上げた通り、親の七光り無しで海軍関係者に接触できるほどの友好度はまだ稼げていません。ところが、多分お父様が帰って来るより先に無煙火薬の開発が完了してしまいます。実行しても実質的な効果が出るまでに長大な時間がかかるアイデアですから、海軍への伝達が遅れると日露戦争に間に合わなくなりますので、なんとかしないといけません。作業させながらオリチャーを練ります。
そんな事を言っているうちに東大がハーバーボッシュ法の開発を完了させました。先に開発していたオストワルト法と合わせて、硝石に頼らず火薬と肥料が生産できるようになります。ただし、今の日本は根本的に工業力が足りていないため、硝石の輸入費用が削減されても、火薬や肥料の生産に割ける工業力が不足していますし、その工業力を増やすための金が今の日本にはありません。そこで登場するのが、借りを貸し付けに貸し付けた岩崎弥太郎です。彼の金で民需工場を建てさせます。
「これはこれは。今日はどういったご用件で?」
「民需工場を建てて欲しい」
「あなたがそこまでおっしゃるなら……わかりました。民需工場を増築しましょう」
テンプレ会話なのでこの二人だとなんか違和感しかありませんが、成功です。これで、国家予算ではなく、三菱の金で民需工場を建てることができました。このように、後に財閥化するような大商人に大きな貸しを作り、友好度も上げておくと、彼らの会社経営に口を出したり、自分が起業するときに出資させたりできます。ロールプレイ的には、東大に開発させたハーバー・ボッシュ法のプラントを、三菱に建ててもらったことにしておきましょう。
三菱に凸った後はリカバリーチャートに入ります。まず大久保利通に手紙を送り、海軍主船局、後の海軍艦政本部の長である赤松則良を紹介してもらえないか頼みます。うまくいくかわからないのでお祈りお願いします……成功しましたねえ。大久保は赤松とのコネを持っていないので紹介できないと言ってきますが、代わりに赤松と親密な勝海舟を紹介してくれます。今度は勝海舟に手紙を送りましょう。こちらについては、大久保が紹介してくれたことによるボーナスが入るので、英梨子ほどの名誉点があれば友好度が高くなくても通ると思います……成功です。赤松に手紙を送ることができるようになったので、しばらく文通して友好度を稼ぎます。多分、D爆薬や無煙火薬を海軍の火砲にどのように適用していくか話してるんじゃないでしょうか。
さて、あとは無煙火薬が開発されたタイミングで海軍主船局に行って、赤松にアイデアを伝達すれば……
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┌─┐ システムメッセージ ┌─┐
│〇│ 日本の動向 │〇│
└─┘ かの国は └─┘
「カイウラニの婚約」
において
「山階宮定麿との婚約を認める」
を選択したようです
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え、ちょっ、おま、うっそだろおまえ……最悪です。カイウラニの婚約イベントで、日本とハワイがお互いの王族を政略結婚させる選択肢を選びました。これによりハワイとの友好度が大幅に増加する一方、アメリカとの友好度が下がってしまいます。これだけならそんなに悪くないんですが、後年起こるアメリカのハワイ併合イベントで、日本AIがアメリカを妨害する選択肢をとり続けるようになるため、加速度的に日米の友好度が悪化していきます。二次大戦まで走るレギュならむしろ都合がいいのですが、今回は日露戦争で終わるレギュなので、日露戦争でアメリカに講和を仲介してもらう史実講和イベントが実質使えないのがとっても痛いんですね。
つまり、ゲーム上の講和システムで講和するしかなく、レギュレーションで要求される以上の大勝利をおさめる必要があります。競技RTAだったらこの時点で再走するところですが、このイベントはあくまでRTAというものを見てもらって、楽しんでもらうものなので、このまま続行することにします。
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